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スキルを奪われてお詫びチートをもらったので余生を楽しく……過ごさせてくれ  作者: 紫楼


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第23話 本音炸裂

「ここランダルイルク国はカーマヘルト側からは入国できないの。行き先からは除外してくださいね」

 ドーラさんが国名を指先でトントンとする。

 ……現在逗留しているカーマヘルト国、隣国ドルガン国と隣の国ランダルイルクの三国は地続きで隣り合っている。

 ランダルイルクとは魔国のことらしい。魔国と呼ばれているのは魔法を使える多様な亜人種が多く、人間から見たら魔物のような種族が住んでいるからだそうだ。

 カーマヘルト王が、希少石が採れる鉱山がたくさんあって土地が豊かなランダルイルク国を「魔物に使わせるなどもったいない」なんてほざいて、何度も攻めているせいで国境が封鎖されているのだと。   

 魔族?がいるような国に戦争を吹っ掛けてんのか。


「アルデール国のサンティの街とドルガン国のヨーディスの町はどっちが平和?あ、まず移動区間も安全なほうがいい」

 とりあえずカーマヘルト国から出ることが最優先。その先は情報を集めて、移動すると考えればいい。

「そうですねぇ、今はアルデール国方面に向かうほうが安全です」

 単純に言うとランダルイルク、ドルガン、アルデールという並びで、カーマヘルトは三国すべてと繋がった場所だ。戦争を吹っ掛けて領土を奪ってきたのか近隣国に比べて国土が広い。

 現在、この国は勇者召喚をして戦争間近、ランダルイルクから離れているアルデールのほうがお勧めなのは分かりやすい。


 ……じゃAランクに付き合ってもらうか、国境あたりまでなら、大きな街道を使うなら移動はどちらも同じ方向だな。


「どのみち、どちらのパーティも早々に出発するので道中はほぼ同行することになると思いますよ」

 ドーラさんが良い笑顔で言う。すごいパーティなんだから移動スピードとか変わるんじゃないのか。

「お勧めはどちらとも雇って、合計金貨十枚で依頼をすることです」

 え、そうなるとCランクの金額よりも下回るぞ。そんな交渉をしたら俺がドケチみたいだからさすがに嫌だ。

「どちらもついで(・・・)の予定ですから、私が交渉します。それに高ランクパーティの希望はできるだけ叶えないと、ギルドの立場がなくなるのでお願いしますよ」

 おっと、ドーラさん本音が炸裂した。

 でもこの状況だと国が高位ランクの冒険者たちを外に出したがらないんじゃ……あ、そうか。彼らも俺と同じで、この国から逃げ出したいってことかも知れない。


「じゃ、それで引き受けてくれるなら……他に護衛依頼があるようならAランクはそっち優先して貰って……ちょっと待って」

 お互いウィンウィンならいいけど、さすがに高ランクパーティに半額の値段とか。良い依頼が来たら悪いもんな。で、ふと思い出した。

「道中、タバコが吸いたいんだがOKしてくれるパーティがいい」

 そうそう、馬車の中では吸えなくても休憩中とか、いいじゃん。

「あら、喫煙なさるの、タバコはかなり希少品ですよね。彼らの中で嫌がりそうな人はいないと思う……顔合わせの時に確認しましょう」

 ゴメン。依頼書出すときに条件としてだすべきだった。

 タバコて希少なのか、そこらで吸わなくて良かった……ドーラさん、クサって言ってたような。俺の頭にはタバコって言葉に変換されたけど、クサ……俺がしゃべってる言葉はドーラさんには「クサ」って聞こえているんだな。ウケる。


 って、もしかして葉巻はもっとすごいのか。こっちのクサ(・・)の現物を見てみたいな。


 明日の朝、九時ころにここで顔合わせすることになった。

 早く……ないのか。ここの人たちの活動時間は陽が上がって起きて日が暮れたら帰る。夜遊びも日付を超えないくらいまで。俺は少しゆっくりめなんだな。


 決まった時間に起きなくて良いって素晴らしいよな。うん。



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