第一章 まとめ・あとがき
本作にお付き合いいただきありがとうございます。
長編だと作者もどこまで書いたか分からなくなりがちなので、適宜このような「まとめ」を設けたいと思います。
◆第一章あらすじ
――済まない。こんな拳には何の意味も無い。他の武器の方がずっと役に立つ。ああ、だが。人殺しにだけは、向いていたか。下らねぇ拳の、下らねぇ答えだ。
拳法家シラハの師匠はそんな言葉を遺して死んだ。シラハはそれが赦せなかった。
シラハは師の言葉を否定するため、己の拳法の価値を、『答え』を探している。
そこへ至る道として、シラハは『孤王』――国家すら討伐を諦める魔物――を仲間と共に撃破し、最強の冒険者となった。しかしそれでも『答え』への手応えはない。
シラハは新たな道を探している最中、少女ファスと女剣士レゼーレと出会う。彼らは何者かに追われているのだという。『答え』への予感を覚えたシラハは「護衛」という形で二人に手を貸すことにした。目的地であるロカマドゥール王国のミュライユ伯爵領まで二人を送り届ける、それが当面の目標となった。
だがファスとレゼーレを狙う敵は強者揃い。ロカマドゥール王国屈指の武人達を相手にするのはシラハといえど容易でない。
そんな強敵達との戦いを経て、シラハ達は「互いを信用する」という前提を再確認した。ファス、レゼーレと出会ってたったの半月。お互いに信用など出来るはずもないが、それが出来なければこの先戦い抜くことが出来ない。だからリスクを覚悟した上で、それでも互いを信用すると決めたのだ。
その信用の結果は果たしてどこに行き着くのか。シラハはファスとレゼーレを守りきれるのか。そして「二人を守る」ということは一体何を意味するのか。
そうして戦い抜いた先、師の言葉を打ち消すだけの『答え』を見つけられるのか。
◆人物
・シラハ
拳法家の青年。孤王『明けぬ夜』を討伐した冒険者の一人。『雷拳』の異名を取り、対魔物戦闘では人類最強の領域にある。音さえ追い抜く疾走や、衝撃波の浸透により敵の防御を貫通する打撃『雷勁』を武器とする。
・ファス
謎の少女。ロカマドゥール王国の王都に住んでいたようだが、何らかの理由で追われている。シラハを護衛として雇い入れる。立ち振る舞いや状況から高貴の生まれとおぼしい。
・レゼーレ・フォレ・ベルラファール
若き女剣士。ロカマドゥール王国最強の武人、『十騎聖』の一人。ファスの護衛であるレゼーレは、シラハを「敵」と誤認して彼と戦ったが敗れる。その後シラハとは和解したが、負傷した右腕は未だ癒えていない。本来は片手剣と短剣の二刀流。また、抜刀術の達人。洗練された立ち振る舞いは平民のものではなく、元々騎士以上の身分と推測される。
・カブート
弓使いの男。ロカマドゥール在野の武人で『流星群箭』の異名を持つ。かつて敗れたレゼーレへの雪辱のためにシラハ達の前に現れた。しかし負傷したレゼーレよりも、彼女に勝ったシラハと戦う事を選ぶ。結果シラハに敗北し、傷を負いさらに弓を失った。今はどこかで体勢を立て直していると思われる。
・クネヒト
槍使いの男。『十騎聖』の一人で「染槍傭兵団」を率いる傭兵団長。手段を選ばない冷酷さ、狡猾さでシラハを追い詰めるも敗れる。その際に重傷を負い療養中。
・デシデリウス・バルドー
壮年の男。『十騎聖』の一人。何らかの理由でファスを狙っているというが、その顛末や目的は語られていない。『使用人』と呼ばれる私兵・間諜を従えている。また、関係性は不明だがカブートやクネヒトを動かすことも出来るようである。
◆用語
・孤王
国家が討伐を諦めるほどに強大な魔物。人間の手で討伐されたという正式な記録は現存しない。これまでは、そうだった。
・冒険者
孤王の縄張り、「孤王封鎖領域」への立入りを許された者のこと。資格制。封鎖領域内で各種調査、素材収集、孤王の監視など様々な任務を行うが、任務の大半は魔物退治である。
・『明けぬ夜』
サンデ大陸中央部の広大な森林、『晦冥の森』を根城にしていた孤王。シラハの所属していた冒険者パーティ『射干玉狩る七曜』によって討たれる。
・ロカマドゥール王国
サンデ大陸中央部に位置する国家。隣国にトゥオーノ、パルーデがあり、また『晦冥の森』とも隣接している。武人の国として知られ、手合わせや決闘が盛ん。
・『十騎聖』
ロカマドゥール王国の武人の中で、最強の十人に与えられる称号。『騎聖戦』と呼ばれる試合により選抜され、序列付けされる。『十騎聖』となった者は伯爵位相当の貴族として扱われる。
◆あとがき
お読みいただきありがとうございます。
本作は作者の執筆能力向上、修行のために書き始めました。
今は十万文字書くだけでヒイヒイ言ってますが、シリーズが完結する頃にはつよつよ物書きマッチョになっているはずです。
そう。目標はあくまでマッチョです。とにかく書ける文章量を増やすこと。物書きとしてムキムキになることが最優先。
PVとかPtはマッチョになってから考えればいい……しかし、それはそれとして「読んでくれる人がいる」というのは嬉しく、励みになるものだと感じています。読者の皆様、ありがとうございます。
リアクションやコメントも拝見しております。特にコメントは狙った通りの描写が出来ているかのフィードバックにもなりますので大変助かります。
色々と述べましたが、今後もお付き合いいただければ幸甚です。




