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これは想定外です  作者: らんらんらん
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デモデモダッテちゃん

74話のクロードをアンジェリーナが迎えに来る前の出来事です。

 


「またうじうじしてるな」

「うっとうしいな」

「分かりやすい」

「ホント、感情表現豊かになったよね〜」



 公爵子息だったクロードは、アンジェリーナと結婚してからというもの、本当に分かりやすくなった。


 4人は、クロードのこの変化を楽しんでいる。

 前も仲は良かったが、アンジェリーナと婚約してからの方が格段に仲が良くなった。


 学院卒業後すんなり婚約が決まった4人と、厄介な女性達に苦しめられ続けたクロードでは、壁が出来てもしょうがなかったと、今ならわかる。


 アンジェリーナがクロードを受け入れて、今では溺愛してる姿に、4人はほっとしていた。


 ほとんど毎日一緒にいたからか変化に気づいていなかったが、アンジェリーナと出会う前のクロードの心は限界に近かった。

 確かに暗い顔をしているとは思っていたが、アンジェリーナと過ごす内にみるみる明るく元気になる姿をみて愕然としたのだ。

 本来のクロードはこんなに明るく楽しい奴だったのかと。少し前のクロードはかなりヤバい状態だったのではないのかと。



 クロードの相手のアンジェリーナは、4人とも仲が良い上、4人の婚約者や伴侶とも仲が良い。

 そろそろ全員が既婚者となることもあり、休日を一緒に過ごすことは減ったが、仕事終わりや休憩中の会話は増えた。


 4人は無意識だが、毎日クロードを迎えに来るアンジェリーナを見たり会話しているからか、婚約者や伴侶への対応が良くなっている。愛情表現が増え、クロードとアンジェリーナについて話すことで会話も増え、関係は良好になる一方だ。


 それに、未だにクロードに寄ってくる厄介な女性達はアンジェリーナが見事撃退する。

 あんなに何年も苦慮させられていたのに、今では皆で笑い話にできる。実は、厄介な女性達の存在は、4人の心にも影響が出ていたのだ。


 4人にとっても、アンジェリーナは得難い存在といえた。

 やっと、全員が気兼ねなく惚気話ができるのだ。







「…アンジーといちゃいちゃしたいよぅ」



 さて、こうなったクロードは、アルフォンスが聞くまでうじうじする。とっとと片付けろとアルフォンスに視線が刺さる。



「はあ…クロード、何があった?」


「うぅ、アンジーが忙しいのはわかってるんだけど、夜も研究室に篭ってかまってくれないんだよ〜寂しいよぉ〜」


 ぐずぐずと半泣きのクロード。

 昔のクロードなら、質問しても困った顔で「大丈夫」と言うだけだっただろうな。と、アルフォンスは素直に話すクロードを見て思う。



「事件の進展はなかったはずですが、研究室に篭っているのですか。家まで仕事を持ち帰らないように言ったらどうです?」


「アンジーしか入れない場所があるんだって。魔術学院の図書館にある閲覧制限区域なんだけど、招かれないと入れないらしくて、資料を纏めたりは帰ってからやってるんだ…」


 働き過ぎだとアンジェリーナを心配してるんだなって、俺は分かるぞ。と、アルフォンスは口下手なカルロスに慈愛のこもった眼差しを向けた。



「あ〜あれって本当なんだ〜。卒業生なのに閲覧制限区域に入れるなんて、やっぱりアンジェリーナはスゴイね〜。

 でも〜、召喚魔法については各国で調べてるんだし〜アンジェリーナだけがそんなに根を詰める必要ないと思うな〜」


「そうだよね…でも、アンジーが張り切って頑張ってるし…それに、召喚魔法は早く解決しなきゃいけない問題だし…でも、アンジーが家でまで仕事するのは違う気もする…アンジー…うぅぅ」


 ウィリアムがアンジェリーナを褒めた事で、クロードの情緒不安定が悪化した。アルフォンスに、ウィリアムはゴメンと視線で謝った。クロードが、微妙にアンジェリーナに対して劣等感を持っていて、うじうじモードの時は地雷だと4人はわかっていた。



「クロードはアンジェリーナが頑張り過ぎてるから心配なんだよな?アンジェリーナは魔術師だ。魔術師は研究者気質だから、心配して程々で止めてやるのはいいことだと思うぞ」


「そうかなぁ?アンジーに迷惑じゃないかなぁ?」


 脳筋紳士のルーカスのファインプレーに3人は感謝した。ルーカスの裏表のない言葉で、クロードが持ち直したのを感じた4人は、ここで畳み掛けることにした。



「「「大丈夫だ」」」


「アンジェリーナもそろそろクロード不足だと思うぞ」


「今日の帰りに少し話してみましょう」


「心配されて嬉しいと思うよ〜」


「アンジェリーナはクロードに甘えられるの好きだって言ってたじゃないか」


「そっか、そうだよね!アンジーは甘えられるの嫌いじゃないもんね!」


「「「そうそう!」」」



 その日、仕事帰りのアンジェリーナは、4人の眼力で全てを察した。


 次の日のクロードは、笑顔で出勤した。4人は、うなじにある情事の痕について、そっと見ないフリをした。






近衛騎士1「クロード様、あの痕気づいてないよな?絶対」

近衛騎士2「髪で隠れるギリギリを攻めてるのがすごい独占欲を感じる」

近衛騎士1「なあ、あそこって女性がつける場所じゃないよな」

近衛騎士2「…言うな」

近衛騎士1「あの事後っぽい色気しまって欲しいよな」

近衛騎士2「わかる」


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