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Wonderful Planet ~弱体化されまくった銃使いで頑張ります!~ Ver1.0  作者: ハーメルンホイッスル
Roaring of The War
348/353

ラクリマエ・アダマンティス 12

完成しました!お楽しみ頂けたら幸いです!


次回更新は4月16日 0時予定です!

「あら?早いわね?」


「急にお呼び立てして申し訳ありません」


「今は落ち着いたし大丈夫よ~」


 プロトスカイ2のテスト飛行を中断して、平原へ戻ってきたソウル達は、ホワイトローズとユメミルクそれとグリムニルの3人を薔薇乙女騎士団の1番隊テントに呼んで集まっていた。そしてその数分後、ローズルージュがテントの中に入ってくると、ソウルは礼儀正しくしながら謝罪を述べたが、言われた本人は笑顔で問題ないと答えた後、数歩先に置いてあった椅子に腰掛け、ソウルの目を見つめた。


「それで話って?」


「先ほど、ハピネスカラーさん達と協力して飛行ユニットを作り、闇に閉ざされた大地でテスト飛行をしたのですが、その時にアナウンスにあった賢者の隠れ里と思われる場所を発見しました」


「ふ~ん、賢者の隠れ里ね?………え?…ちょ!?待って待って!?もう見つけたの!?早くない!?」


「見つけたのは偶然ですけどね」


「ど…どこにあったの!?」


「すみません、場所を説明する前にホワイトローズたちと計画していた事を話させてください」


「ん?なんかやろうとしてたの?」


「はい。まず、事の発端を説明しますと、俺の仲間のティカルが賢者の隠れ里に向かえというアナウンスが出た時、ティカルが「賢者の隠れ里には人が生き残っているんじゃないか?」といった事が切っ掛けでした」


「…あ!確かに!言われてみればその可能性は確かにあるわね。失念してたわ…」


 ローズルージュは、目を大きくさせながらソウルに頷いた後、先程まであの場所には人は居ないと決めつけていた自分を恥じるように表情を硬くさせ、自嘲気味に小さく首を横に振った。


「俺もティカルの言葉を聞くまで、闇に閉ざされた大地には人はいないだろうと決めつけていたのでお気になさらないでください」


「ありがとう」


「それで俺は、この事をホワイトローズとユメミルク、そしてユメミルクのユニオン「ヴァルハラ」に所属するグリムニルさんに相談したんです」


 ソウルがそう言った後、ホワイトローズとユメミルクがフォローするように話を続けた。


「賢者の隠れ里がある場所も分かってないし~そこに本当に人が居るのかも分かってない博打みたいな話だったけど、私たちはその話に乗る事にしたんだよ~」


「博打も博打、大博打よ!もし外したら、イベントを断念せざるを得ないレベルの大損害を被る事になるが、ソウルのこういう話は大抵、紆余曲折した後にジャックポット展開になるから、出来うる限り乗る様にしてるぜ!」


 ソウルは、ユメミルクの言葉を聞いて思わず異論を唱えようとしたが、ローズルージュに説明する事を優先しないといけないので、言いたい事をぐっと飲みこんで説明を続けた。


「え~…3人が話に乗ってくれた後、俺は別件でハピネスカラーさんの所に向かいました」


「ハピちゃんの所?それって、さっき言ってた飛行ユニットの事?」


「(ハピちゃん?)そうです」


 ソウルが頷くと、ハピネスカラーがプロトスカイ2の説明を話し始めた。


「ソウルさんが相談して来たのは、マウントとか使えない場所とかで制限なく3次元機動が出来る物をって言われてなんだかんだして作った訳よ。まだ計測の途中だから、ちゃんと理論値通りの性能が出るか分からないけど、最高高度は4500mで速度は540km/hが出る筈だわ」


「ん~ごめん!私、飛行機とか詳しくないから数値とか言われてもピンとこない…例えるなら?」


 ローズルージュに例えを聞かれたハピネスカラーは、同じ性能が出せるをモノを記憶から探すと、一機のプロペラ機が思い当たった。


「例えるなら~えっと~…あ、ゼロ戦ね!」


「ゼロ戦?それってあの~あれよね?実際に目にした事は無いけど、戦争の時に作られた飛行機のことよね?」


「そ!これが完成すれば、かなり攻略がはかどると思うよ」


「確かに!」


 ハピネスカラーの話を聞いて、ローズルージュの頭にはいくつもの可能性が浮かんできた。「プロトスカイ2を使えば制限されて行けなかったあの場所に行けるんじゃないか」とか「近接職でも飛行する敵の対処が楽になるのでは?」などといろいろ運用を想像するほど、期待に胸が(おど)始めたので、次第にテンションが高まっていった。


「うん!いい!すごくいい!ハピちゃん至急増産して!」


「え!?まだ完成してないって!テストも中断してるし、増産って言われても1~2機なら問題ないけど、そんなに材料は無いから作れたとしてもせいぜい5機が限界だよ!」


「問題ないわ!材料に関しては各隊から集めるし、生産職も集めるから!それでも足りなかったら、補給部隊に買ってくるように言うし、もしくは他のユニオンから素材を買い取ってもいいわね。あ、人が足りないなら、野良の生産職も募集するわ」


「えぇ!?そこまで!?えっと~…そ…それなら問題ない…かな?」


「うん!早速手配するわね!?」


 ローズルージュは、早速行動に移そうと椅子から勢いよく立ち上がったが、ソウルが慌てて制止した。


「あ!すみません!お待ちください!まだ話してない事があります!」


「え?そうなの!?」


「飛行テストの時、俺が見たのは賢者の隠れ里だけじゃないんです!」


「だけじゃない?それってもしかして…」


「はい!そこに人がいるのを見たんです!」


「え!?いたの!?すごいじゃない!大金星よ!もしソウルさんが内のメンバーだったら、2階級特進させて新部隊の設立とその隊の隊長を任せてたわ!……どう?今からでも遅くはないわよ?」


「いえ、俺には俺のユニオンがあるので遠慮します(2階級特進って殉職…いや、深く考えるのは止めておこう…)」


「そう?残念ね…あ!でも、気が変わったならいつでも言ってね?その時は、熱い抱擁と隊員たちのキスで盛大に歓迎してあげるから!」


「ははは、御冗談を。ですが、そのお気持ちだけありがたく受け取っておきますよ」


「ふふふ、待ってるわ。………冗談じゃないんだけどね」


 ローズルージュが最後に小さく呟くと、周囲で何かの作業していた隊員たちの手が一斉に止まり、ギョッとした目を彼女に向けた。


「さてと!これからまた忙しくなるわね!え~っと、人がいたなら救援物資の手配や他のユニオンに連絡しないといけないし、その物資をどう運ぶか運ぶ人の選定も決めないと!それと、プロトスカイ2の増産と生産職の招集に使う人も選ばないといけないわ~」


「矢継ぎ早なお願いとなり申し訳ございませんが、何卒(なにとぞ)よろしくお願いします」


「おっけー牧場!まるっとお任せだよ~!17歳のフットワークで速攻いってくるね!」


 ローズルージュは、笑顔でそう答えてテントから勢いよく出て行ったが、何処か古臭い言い方にソウルは苦笑いをしながらローズルージュを見送った。


「なんか大事になって来たな!」


 ユメミルクが楽しそうにそう言ったが、ソウルは「なに他人事みたいなこと言ってんだ?」と言いたげな視線を向けた。


「いや、まぁ~総団長さんがやってくれるなら助かったよ。めんどく…じゃなくて、どう計画すればいいか分からなかったし…」


「すみません。グリムニルさん…せっかく考えてくださってたのに、別の人に頼んでしまって…」


「ああ、大丈夫。気にしないで」


 ソウルは申し訳なさそうに謝罪をすると、グリムニルは言葉を遮るように手を振って答えた。


「よっと!忙しくなりそうだし私も戻るよ~」


「おう!俺も自分の所に戻るぜ!またなんかあったら呼べよ!」


「僕も戻るよ」


「グリムニルさん、ありがとうございました。2人もありがとうな」


「うい~」


「またね~」


「失礼します」


 3人は短くそう答えて、テントから出て行った。


「…さてと、俺も戻るか」


 3人を見送ったソウルは、自分もテントに戻ろうとしたその時、背後から何者かが肩を強く掴んできた。


「なに帰ろうとしてるの?テストは終わってないわよ?」


「は…ハピネスカラーさん…」


「あ!そうそう!さっき2人が話してる時にいろいろ思いついたんだけど、高速戦闘時にどれくらいの負荷が掛かるか知りたいのよ。だから、それらもやって貰うわね?」


「えっと、どの位ですか?」


「軽く~…200通りの動きをしてもらうわ」


「え!?それ全然軽くな…」


「行くわよ!」


 ハピネスカラーは、ソウルの言葉を最後まで聞かずに、闇に閉ざされた大地へ引きずって行った。そしてその道中、ソウルにアップルから「何処に居るの?」とメールが来たが「すまん!もう少しかかる!…と思う」という文に謝罪の絵文字を付けて返信した。

ルージュさんは17さい。


2026/05/13 本来、ハピネスカラーさん達と~となる所がホワイトローズさん達と~になっていたため修正。


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誤字脱字報告 アザマス!

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