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Fランク能力者の存在理由‐レゾンデートル‐  作者: トウミ
第4章 幻獣の棲む島

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第4章 幻獣の棲む島 その1

第4章 幻獣の棲む島 その1


7月21日。

俺たちの学校も、普通の学校と同様、今日から夏休みだ。

そんな、夏休み初日。俺は、小型ジェット機の中にいた。


「なぁ、銀」


「なんだ、晃?」


「如月会長がお金持ちってのは知ってたけどさ、流石にこれは想定外じゃね?」


「そうか? 自費で生徒会棟の地下に訓練場を作るような人だぞ?」


「あー、そういえばそうだったわ」


そう、俺と晃、朋、それから楽々浦先輩、鈴原先輩は、南の島にある如月会長の別荘へと招待を受け、これまた如月家の自家用ジェット機に乗り、移動中だった。

まさか、学校の校庭から飛び立つとは思わなかったが。おかげで、出発する時はだいぶ注目されていた。

ちなみに、如月会長は準備とかで、前日に学校が終了するとすぐに別荘へと先に向かったらしい。


「先輩たちは、去年も会長の別荘に行ったんですよね! どんな所ですか?」


朋が先輩たちに尋ねる。


「あれは、なんていうかすごいな」


「うん! こんな世界もあるんだなぁって。あ、ビーチがすごいきれいなんだよ」


「ビーチかぁ、いいなー♪ うー! 早く泳ぎたい!」


ビーチと聞いて、朋ははしゃいでいる。


「おい、銀! ビーチだってよ、ビーチ! 楽しみだよな?」


「いや、まぁ、水着も持ってこいって言ってたからある程度は予想済だよ。でも、晃もそんなに泳ぎたかったのか?」


スポーツが好きだからだろうか、晃もビーチと聞いてはしゃいでいる。

しかし、晃の考えは違うようで。


「ばっか、違うだろ。そりゃ泳ぐのも楽しみだけどさ、如月会長と楽々浦先輩のさ、な? 銀はやっぱり楽々浦先輩か?」


「いや、なんでそうなるんだ? というか、晃は朋じゃないのか?」


「いや、朋は……」


何かを思い出したのか、晃は急に静かになってしまった。

しかし、楽々浦先輩か。

俺は楽々浦先輩の方を見ると、俺の視線に気づいたのか、なぁに? と、キョトンとした表情を向けてくる。


(楽々浦先輩の水着姿か。いや、ないな)


「ん〜? ねぇ、宇佐見くん。何か今、失礼なこと考えなかった?」


「いえ、別に。楽々浦先輩は今日もツインテールで可愛な〜、くらいしか考えてないですよ」


「か、可愛いなんて、そんなこと。う、嬉しくなんかないからね!」


いや、なぜツンデレ? まぁ、これはこれで楽しいのでいいか。


「全く、二人ともいつもと変わらんな」


鈴原先輩に呆れられてしまった。


ピンポン。


と、ここで、機内にアナウンス音が流れ始めた。


『第一能力者学校、生徒会の皆様、おはようございます。当機は間もなく、如月島へと到着致します。着席、ベルト装着の上、着陸までお待ち頂きますよう、お願い致します』


ちょっと待て。今、“如月島”って言ったか? まさか島ごととは。


こうして俺たちは、如月会長が待つ、如月島へと到着した。




銀たちが如月島へ着く数分前。

一人の老人が如月島の海岸へと辿り着く。


老人はその年に似合わず、引き締まった体をし、上半身は裸、下は海パン一丁。

背中に紐で括り付けた刀を一本所持していた。


「ふぅー。いやぁ、参った! 朝ご飯を取りに海に出たはいいが、この辺りは時間によってこうも潮の流れが変わるとは!」


老人は辺りを見回す。


「はて、ここはどこじゃ? まぁよいか。ここらで朝ご飯を取るとしよう」


老人は再び、海へと入っていった。




こんにちは、トウミです。

今回から第4章が始まりました。

新キャラも登場します。老人ですが。

お茶目な性格なので、気に入ってくれたら嬉しいです♪

相変わらず、のんびり更新となりますが、引き続きお付き合い頂ければと思います。

では、また次回。

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