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詩集Ⅱ  作者: 蓮井 遼
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詩篇「鏡を見つめて」

少し前に、作成した詩篇です。載せていなかったのでまとめて載せます。前後の詩との時系列は少しずれますが、筆者の作成した久しぶりの詩篇でもあるので、そんなに変わらないかとは思います。

詩篇Ⅲ  「鏡を見つめて」



一、捉える

二、A

三、無駄

四、備える

五、戦う

六、どうなるという

七、高層ビルは黙っている

八、夏の月















一.「捉える」




過度に思うような心は大事にはできないと思った

でも自分というものがそれだった

確かに誰かより傷みやすいのかもしれないけれど

こういう熱のある人に触れて世界や

命の在り方を見つめるのが好きだったりする

それがいないと感じられない世界に

十秒を凝縮するような言葉というものに

弄する言葉数は収縮する己であったとしても


























ニ 「A」




小さなところで吠えているだけ

大きな運動を眺めているだけ

歩き続けて帰るだけ

労働を提示する現在形というだけ

その場所に収まりその場所で知りあうというだけ

未来系はどういうものを抱きたいの

書物は空白

ターミナルからどこへでも

けれども休暇は残数幾つかなんて

やっていらんないね

アイスランドにでもアフガニスタンでも

アイルランドでもアメリカのアラスカでも

行きたいね 行って見たいなって

飛んで行って そこでの生活に慣らしてみたいなって

思い描くのは許されて沢山儲けるのは許されないような

色々な国の人と同じように

また夜を迎えて

よく眠ろうとする















三 「無駄」




君に会えたことが

間違いではないというのなら

あの時 また明日も喪失を抱えたまま

生きようとした僕へ

生きた褒美として

何かが君と僕を巡り合わせてくれた気がする

またはこれからの生きる様に

必要なものを掲示するかのように

互いに与えてくれたのかもしれない

間違いだと思った時は何度あっただろう

自分の望みが叶わないことはどのくらい続いただろう

一年、また一年経つごとに

前の一年、その前の一年は

ただの無駄使いではなかったこと

気付いてもきっと君に会えないままなら

無駄に生きていただけと思っていたままかもしれない


















四 「備える」




いったい食べてまで生きる必要がどれだけあるというのだろう

どうして食べることに悲しむように生まれてしまったのだろう

こんな感情が備わっていなかったら

生き物としての自分たちの存在に素直に従えたのかな

何かの拍子に誰かを殴ってしまうことに何も感じなかったのかな

祈ることが綺麗事だって思いが心に燻ぶらない日はあったのかな

器の底のような疑念に似て

足して願いや祈りを足してみて

普通の人というものがどういうものかはわからないけれど

普通の人でいれることを大切にできたら

悲しむことをそれでいいよと言えるのかな
























五 「戦う」




なんと奇抜な派手な昆虫の数々

なんと喧しく聴いたことのない鳴き声の鳥たち

なんと淑やかで深い緑の樹木たち

何十年生きていても世界がここに着けば

一瞬で覆される

まだ何も知らなかったことに

衣服を脱いで薄い布を体に巻いて

僕は余所者だろうかって考える間もなく

飛び出せばいいんだ

この森を駆け回ればいいんだ

そして北上したらテントを張ろう

猛獣には格好の獲物なのだから

火を灯そう

正当に生きる術を行使して

生き続けようとするのだ

たとえ 暴風雨に巻き込まれようと

過ぎ去るのを耐え忍んで

茂みの生き物と笑いたいんだ
















六 「どうなるという」




段々と身体を鈍らせて

段々と声に思いやりがなくなって

段々と同じことを繰り返すようになって

僕たちが動き回れる最盛期にいるなら

愛情をもって接してくれた方は

これから益々ひどくなっていくのだろうか

呑気になんていられないけれど

曰く付きの自由というものを痛感するのだろう

大切な人がいなくなるまでは

共に倒れることはないなんて信じていたのだろう

どうなるかはわからないものだよな

どうなっても個人はできるところをするまでだよな















七 「高層ビルは黙っている」




目覚まし時計が鳴って腕を立てたら

お隣で子供が泣いていて

隣の部屋では運動する音が聞こえる

高速でシャワーを浴びたら

5分寝たいような虚ろ虚ろ

電車が止まっていませんように

電車に乗ってそちらへ

時々誰かが話していたり

ゴトゴトゴト

こちらは音楽を聴いて

トコトコトコ

扉を開けて

おはようございます

一日を始めている

帰る時には

東京駅で10分待つことあって

この間なんかは途中で止まって結局の乗り換え

誰かとか電車自体が切羽詰まることで

帰るのはますます遅くなって

また明日があるよなんて

リフレッシュは週末に取っておくのか

この社会は

過労で駄目にしたりする

高圧的で駄目にしようとする

そうまでして働かないとならないこともどこかわかる

これが僕たちの属する気質だったことも

ああそうだったという感じで

だけど何時までたっても気楽にならないのは何かもどかしいや

15時にテラスで乾杯するところだってあるのに

それでも自分の家を借りられるだけましなのかな

家とは離れたところに住んで

色々な体験と色々な人に知りあえたのはよかったのかな

わからないや

知っていることはしばらくこんな生活が続くということ






















八「夏の月」




月に靄がかかる

いつものルートで

いつものメッセージを

身体をわるくしていないだろうか

暑さに挫けてしまわないだろうか

ここで出来ることは限られていて

このメッセージが

どのくらい

貴方の心を軽くできると言えるだろう

それとも

ただ単にあなたのことを

近くに感じたいだけだというのだろうか

離れていた事は一度じゃないけれど

わがままになりそうなところは止めよう

心に届くかは気にせず

日常の一秒を大切にするのだ



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