↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/20

第四話:初任務 (The First Mission)

警察署の掃除、新しい訓練、そして新しい生活に適応しようとしている日々を終えて、いつの間にか二日が過ぎていた。


ある昼、アキラとレイが部屋のベッドに横になって休んでいると、レイが静けさを破った。

— なあ、アキラ……。普段どんなものを読むのが好きなんだ?


アキラは寝転んだまま天井を見て笑った。

— えっと……強い能力を持った悪者たちが、巨大な何かによって倒されるのが好きかな。


レイは軽く笑った。

— いかにも子供っぽい趣味だな……。


アキラは身を起こして尋ねた。

— じゃあレイは何が好きなんだ?

— 俺? 俺は……


レイが答えを続けようとしたそのとき、リンの真っ黒なカラスが突然開いていた窓へ止まった。羽をばたつかせながら頭を上下させ、まるで下を指しているような奇妙な動きをしていた。アキラが窓から顔を出して下を見ると、ジン先生が庭に立っているのが見えた。ジン先生は上へ向かって叫んでいた。

— さっさと下りてこい、怠け者の鉄くずども!


アキラは扉へ向かいながら振り返った。

— レイ、お前は来ないのか?


レイはベッドで横を向き、気にした様子もなく手を振った。

— お前が行け、俺も行くから。

— ジン先生、絶対怒るぞ。とアキラは言いながら階段を下り始めた。途中でヒナとアカネに出会った。ヒナは慌てていた。

— アキラ、先生がなんで私たちを呼んでるか知ってる?

— 分からないよ、ヒナ。行けば分かるさ。


庭へ下りると、ジン先生の隣にはリンと、いつの間にか先に下りていたレイが並んで立っていた。アキラはそこにレイがいるのを見て驚き、目を瞬かせた。この子、いつの間にここへ来たんだ? レイはアキラを見てにやりと笑い、手を振った。


ジン先生は厳しく声を張った。

— 構えろ! リン、お前は部屋へ戻っていい。ありがとう。


リンは軽くうなずき、カラスと一緒に警察署へ戻った。ジン先生は残った4人の新米へ向き直り、目を真剣にしていた。

— お前たち4人、初めての本当の任務の準備をしろ。報告があった。いくつかの元素ギャングが武装強盗をしている。車に乗れ、行くぞ。


装甲車に乗り込むと、車は街の裏通りへ向かって急速に走り始めた。ヒナが興味深そうに尋ねた。

— 先生、私たちが着くまでに泥棒たちは逃げない?


ジン先生はにやりと笑った。

— ああ、それか? 各部隊には泥棒を追跡する仕事がそれぞれ割り当てられている。ほら、リンはどうしてこの部隊に入ったと思う? 結局、特殊クラスの能力はそこまで「破壊的」でも強力でもない。普通の元素使いより弱く見えることすらある。どうしてだと思う?


子供たちはしばらく考えたが、誰も理にかなった答えを出せなかった。レイは腕を頭の後ろで組み、皮肉っぽい声で答えた。

— 馬鹿なカラスが可愛すぎるからじゃないですか、先生?


ジン先生のこめかみに青筋が浮かんだ。

— 発想は合ってるが答えは大外れだ! カラスのおかげで、常に隠密に犯人を上空から監視できる。リンはカラスと直接つながって理解することができる。そのおかげで敵の位置や人数をリアルタイムで追跡できる。よく聞け。この戦いで私はお前たちを助けない。後ろから見ている。私が助けに入ったら、それはお前たちの失敗を意味する。分かったな。


車は犯人たちが追い詰められている狭い路地の入口で急ブレーキをかけて止まった。扉が開く。目の前には武器と元素の力を持ったギャングが6人立っていた。


— 私たちは警察だ、降伏しろ! とアキラが叫んだ。しかしギャングたちが武器に手を伸ばすと、ヒナが真っ先に前へ飛び出した。手のひらを敵へ向け、レーザーの爆発を次々と放った。敵の元素攻撃を防ごうとしながら、命令を出し始めた。

— アカネ、お前は右側の二人を。レイ、お前は左側の二人を。アキラ、お前は一人残った奴を攻撃して、倒したらレイを助けて。


アカネはにやりと笑い、腕まくりをして右腕を巨大な大きさまで膨らませた。

— じゃあ二人は私がもらう。あとは任せた! と言って、ギャングの真ん中へ飛び込んだ。


レイは指を鳴らして構えた。

— 分かった、残りの二人は俺がやる。アキラ、お前は右の奴を!


アカネは巨大な拳で二人のギャングを殴り倒し、手のひらに捕まえて強く握りしめた。元素使いの一人が体温を上げてアカネの手を焼き、逃れようとしたが、アカネは左手で男の頭を強く殴った。ヒナもレーザーを連続で放ち、自分の標的を外したり当てたりしながら無力化することに成功していた。


アキラは向かってきた弾丸を空中で見た瞬間、能力を発動した。弾丸の進行方向を上へ曲げて空中へ飛ばし、そのまま素早く近づいて男へ強烈なパンチを叩き込んだ。敵は武器を落とし、地面へ倒れた。


一方、レイは完全なショーを演じていた。


*パチン!*


手をポケットに入れたまま最初の男の背後へ瞬間移動し、空中で蹴りを放って背中へ強烈な一撃を与えた。

もう一人の強盗が尋ねた。

— なんで手を使わないんだ、ガキ? 俺たちが小さく見えるのか?


レイは笑いながら手をポケットから出した。もう一人の男は振り向き、すでに空中へ拳を構えていた。


*パチン!*


男が拳を振り抜いた瞬間、レイは指を鳴らして男の顎のすぐそばへ瞬間移動した。完璧なタイミングでギャングをノックアウトした。

レイはこう言った。

— だからこそ、少し疲れるくらいにしたかったんだ。


6人のギャングは全員、地面に動かず倒れていた。チームは大喜びで互いを見た。レイは手をポケットに入れ、ジン先生へ叫んだ。

— 先生、この仕事、俺たちには簡単すぎますよ! 助けなんて全然いらな――


しかし、新米たちが知らないことが一つあった。本当の戦いは、敵が倒れた時に終わるわけではない。


負けたと思わせていたギャングたちは、子供たちが背を向けて喜んでいる隙をつき、突然立ち上がった。今度は武器だけでなく、元素の技能まで武器に組み込み、卑劣で致命的な反撃を開始した。


— 気をつけろ! とアキラが叫んだ。


レイは反射的に指を鳴らし、背後から飛んできた弾丸をぎりぎりで横へ瞬間移動してかわした。アキラはどうにか自分の身体に力を使い、自分を右へ弾き飛ばして弾丸をかわした。アカネは身軽に空中へ跳んだが、敵の元素攻撃から逃げようとした際に右腕を悪い位置に置いてしまい、元素を帯びた弾丸でダメージを受けた。


ヒナは完全にパニックになっていた。目の前にいる敵は銃だけでなく、元素魔法まで使って容赦なく攻撃してくる。再びレーザーを放ち始めたが、撃つたびに恐怖で目を閉じていた。


アカネは片腕で戦い続けようとし、アキラは方向の力を不安定に使っていたため、敵に隙を与えていた。ギャングの一人がレイに向かって発砲した。レイは素早く反応して弾丸をかわし、男の背後へ回って気絶させる一撃を入れた。レイが他の者たちを助けようとしたそのときだった。


ジン先生は、まばたきする間にも満たない2秒のうちに、すべてのギャングの中央へ飛び込んだ。信じられない速度と荒々しさで4人の犯罪者を数秒のうちに殴り倒し、すぐに全員の手へ手錠とマスクを装着した。通りは一瞬で死んだような静寂に包まれた。


ジン先生は背を向けた。お前で我を忘れていた。

— バカども! と怒鳴った。その声は通りを震わせた。— 敵を甘く見て、この有様か!

— 先生……あなたが入ってこなかったら勝ててましたけど、とレイは両手を頭の後ろに回して言った。

— 黙れ、レイ! とジン先生が怒鳴った。


子供たちはジン先生をもっと注意深く見た。ジン先生の白く長い脚から赤い血が流れていた。脚には新しい銃創があった。


— 警察の第一の原則は何だ?! とジン先生は叫んだ。子供たちは罪悪感に頭を下げ、誰も声を出さなかった。— 警察の第一の原則は、罪のない人々を守ることだ! レイ、お前はその弾丸から瞬間移動して逃げたとき、その弾丸がどこへ行くか計算しなかった! あの弾丸は後ろにいた無関係な女性へ向かっていたんだ! 私が割って入って脚で止めなかったら、お前たちはどうしていた?! 自分を何か特別なものだと思っている、その若さゆえの傲慢さのせいで、無実の人が死ぬところだったんだ!


ジン先生は他の者たちへ視線を向けた。

— お前たちは目の前の男たちを甘く見て、気にも留めなかった。だが連中は頭を使ってお前たちを罠にはめた。まさか初任務がこんなに簡単に終わると思ったのか? 連中はこういう戦いを何度も経験している。お前たちが新米だから、あらゆるところから分かる。連中はわざと力を見せなかった。そしてお前たちが警戒を解いたところで攻撃したんだ。ヒナ! レーザーを撃つとき、あまりにも怖がりすぎだ。撃つたびに目を閉じている! 警察官は恐れてはいけない。特に罪のない人や仲間を守るときに目を閉じるな! その目をどうにかしろ! アカネ! お前は肉体的な力を信じすぎている。お前の能力が与えるのは「耐久力」ではなく、ただ「力」だけだということを忘れるな! 大きな体になるほど、敵にとって大きくて狙いやすい標的になる。お前はそのせいで右腕を傷つけ、残りの戦いを片腕で続けることになった! そしてアキラ……お前は方向の力をあまりにも不十分で不安定に使っている。右と左へ曲げることしかしていない。他のことのために空間を作ることもない。周囲を読めていない! 警察官になったのなら、まず周囲の安全を確保しなければならない!


ジン先生は深呼吸し、負傷した脚を気にも留めず装甲車へ歩いていった。

— レイ、お前は戦いでは良かった。一番早く男たちを倒したのもお前だが、同時に敵を一番甘く見ていたのもお前だ。もう少しで市民を殺すところだった。あの弾丸をかわいたあとで男の背後から攻撃したのは、確かに正しい行動だった。だが周囲の安全を確保しない限り、何の意味もない。


みんなは罪悪感に苛まれながら車へ乗り込んだ。警察署へ戻ると、ジン先生は廊下で再び彼らを一列に並ばせ、犯したミスを短く突きつけた。

— 私はお前たちから謝罪を求めていない。だが忘れるな。すべての戦いで、お前たちの背中を任せられる人間がいるわけじゃない。いつか一人になることもあるだろうし、仲間だけを守らなければならない時も来る。まず周囲の安全、その次に敵だ! 命ある無実の人間こそ何よりも先だ。分かったか?! さあ部屋へ戻って、これをよく考えろ。


子供たちが解散しようとしたとき、レイがジン先生へ近づき、予想外にも背中を軽く叩いた。

— 実はレイ……よくやった。警察署の掃除ロボットのアイデアはお前から出たんだ。俺はお前たちへの罰として普通の掃除任務を与えようと思っていたが、これも役に立った。子供たち、明日は俺と戦ってもらうぞ。


ジン先生は足を引きずりながら廊下を進んでいった。


***


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。