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奴隷紋を魔改造したらヒロインたちが覚醒しました 〜追放された最弱付与術師、最強の従者たちと世界最深ダンジョンを制覇する〜  作者: 悠々


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第16話 新しい我が家での朝

「ふわぁ……よく眠れたな」


木漏れ日が差し込む広々とした寝室で、俺は目を覚ました。

安アパートの狭い布団とは違う、クララがドワーフの技術で魔改造した、ふかふかの特大ベッド。その両脇からは、すやすやと心地よさそうな寝息が聞こえていた。

右側には、俺の腕を抱きしめたまま気持ち良さそうに犬耳を伏せているルナ。

左側には、俺のシャツの裾をぎゅっと握りしめて、長い銀髪をシーツに散らしているセレナ。

かつてブラック企業で孤独にすり減っていた俺が、こんな贅沢な朝を迎えることになるなんて、未だに少し現実味がない。


「あるじ様……おはようございます……むにゃ」


ルナがゆっくりと瞼を開け、俺の胸に頭をこすりつけてきた。尻尾が布団の中でぱたぱたと揺れている。


「おはよう、ルナ。よく眠れたか?」


「はい! とっても温かくて、幸せな夢を見ました!」


「ちょっと、ルナ……朝からアルスにベタベタしすぎよ」


反対側で、セレナも目を覚ました。顔を少し赤くしながらも、俺の腕を握る力は緩めない。


「セレナもおはよ。よく眠れた?」


「ええ……。精霊たちが、この家の庭はとても居心地が良いって歌っていたわ。アルスのおかげで、久しぶりに静かで心地よい朝を迎えられたわ。ありがとう」


「どういたしまして。さあ、二人とも起きよう。クララはもう起きているかな?」


俺たちがリビングに降りると、キッチンからたまらなく美味しそうな焼き立てのパンと、ハーブを効かせたスープの香りが漂ってきた。


「旦那様! ルナ姉ちゃん、セレナ姉ちゃん! お寝坊さんだな! 朝ご飯はバッチリできてるぞ!」


エプロン姿のクララが、丸い木のテーブルに大きなスープボウルと、山盛りのパンを並べていた。


「すごいな、クララ。もう準備してくれたのか」


「当然だ! ドワーフの朝は早いからな! それに、この家の地下室、本当に最高だぞ! 魔導炉の火力が安定していて、うちの鍛造ツールをいくら回してもびくともしないんだ! 最高の工房だぞ!」


クララが嬉しそうに短い手を広げてはしゃいだ。


「それは良かった。クララが喜んでくれて何よりだよ」


四人でテーブルを囲み、温かいスープを飲み、焼き立てのパンを食べる。

ルナの作る料理は本当に美味しく、セレナは嬉しそうにハーブティーを飲み、クララは今日作る装備の計画を楽しそうに話している。

かつてはそれぞれが傷つき、使い潰され、死を待つだけの存在だった俺たちが、今こうして「自分たちの家」で、家族のように食卓を囲んでいる。


「……いい家だな、本当に」


俺がぽつりと呟くと、三人が顔を見合わせ、それから満面の笑みを俺に向けた。


「はい、主様! ここはわたしたちの大切な我が家です!」


「この家を守るためなら、私、どんな魔法だって使ってみせるわ」


「うちもだ! 旦那様のために、最強の盾と装備をどんどん作ってやるからな!」


心強い仲間の言葉に、俺は深く頷いた。

だが、この温かい家を維持し、さらに彼女たちの装備を新調するためには、これからもしっかりと稼がなければならない。


「よし、みんな。朝食が済んだら、セレナの杖の魔改造をして、それから久しぶりにギルドへ行こう。本格的な攻略の開始だ!」


「おーっ!」


三人の元気な声が、新しい我が家に心地よく響き渡った。

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