表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
奴隷紋を魔改造したらヒロインたちが覚醒しました 〜追放された最弱付与術師、最強の従者たちと世界最深ダンジョンを制覇する〜  作者: 悠々


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

10/20

第10話 鉱山から救われた少女

「う、うぅ……ここはどこだ?」


翌朝、クララがゆっくりと目を覚まし、体を起こした。

彼女は自分の手が綺麗な包帯で巻かれ、温かい部屋の布団の中にいることに驚き、周囲を見回した。


「気がついたか、クララ。ここは俺の部屋だ。もう衛兵も鉱山主も追ってこないから、安心していいぞ」


俺がスープの入った木皿を持ってベッドの脇に座ると、クララはドワーフ特有の短い耳をピクピクと動かした。


「お前たちがうちを助けてくれたのか? ……ああっ、でもうちには背中に『奴隷紋』が刻まれているんだ。見つかったらお前たちまで処刑されてしまうぞ!」


クララが慌てて自分の背中を隠そうとした。


「それなら心配ないよ。その奴隷紋の所有権は、昨夜衛兵から金貨一枚で正式に買い取って、俺に移管されている」


「えっ……? 金貨一枚!? そんな大金、うちのような落ちこぼれのドワーフに払うなんて……」


クララは信じられないと頭を抱えた。


「うちはドワーフの『神匠』の一族の末裔だけど、昔から頑丈なだけの盾職人で、魔力も低くてまともな武器も作れないからって、悪徳商人に捕まって鉱山に売り飛ばされたんだ。買い取っても、何の役にも立たないぞ……」


「そんなことはないさ。それに、その苦しい奴隷紋は、今から俺が消してあげる」


俺はクララの背後に回り、彼女の破れた服から覗く赤黒い違法な奴隷紋に手をかざした。

クララはびくりと身体をこわばらせた。


「消すなんて無理だ! 無理に剥がそうとすれば、呪いが発動してうちの心臓が止まる!」


「俺のスキルなら大丈夫だ。ルナ、セレナ、ちょっと抑えていてくれ」


「はい、主様!」


「大人しくしていなさい、クララ。アルスを信じるのよ」


ルナとセレナがクララの手を優しく握る。

俺は『契約魔改造』を起動し、クララの粗悪な奴隷紋のシステムへハッキングを開始した。

(解析完了……。信じられないほど雑な暗黒魔術の記述だ。これでは生命力を吸い尽くされて当然だ。すべての接続をデバッグし、再構築する!)


「隷属魔力を全消去。魔力供給パスを最適化。耐久値バフを最大乗算化。……バフコード『神匠の加護』を適用!」


俺の魔力がクララの背中へ流れ込み、赤黒い奴隷紋を眩い純白の光が塗り替えていく。

バグが生じ、乗算バフが十倍となって、クララの肉体耐久度と鍛造能力を強制的に限界突破させた。


「あ、あったかい……。背中の、あの嫌な熱さが消えていく……!」


クララの目から大粒の涙がこぼれた。

光が収まると、彼女の背中にあった粗悪な呪いの紋章は、盾と槌を象った美しい純白の紋様へと変貌していた。


「終わったよ、クララ」


「うちの身体……すごく軽いぞ。それに、なんだか身体の表面が、鉄板みたいに頑丈になっているような感覚がする……」


クララは涙を拭い、不思議そうに自分の身体を触った。


「当然よ。アルスの契約バフは特別なんだから。クララ、あなたのステータスを見てみなさい」


セレナが自慢げに胸を張る。

俺はクララのステータスプレートを表示した。


名前:クララ

職業:神匠衛士(覚醒)

レベル:10

体力:600(+6000)

物理防御力:250(+2500)

魔法防御力:200(+2000)

鍛造・生産スキル:神級(限界突破)


「……はぁあ!? 防御力二千七百五十!? うち、まだレベル十だぞ! これじゃ竜のブレスでも無傷で耐えられるじゃないか!」


クララがひっくり返るような大声を上げた。

防御力二千七百五十。Sランクの重戦士ダグの防御力ですら千五百程度だったことを考えると、文字通り「絶対防御」の領域だ。


「これなら、誰も君を傷つけることはできない。クララ、俺たちのチームで、防衛役と装備の作成を引き受けてくれないか?」


俺が微笑みながら手を差し伸べると、クララはスコップを放り投げ、俺の胸に飛び込んできた。


「やる! うち、お前……いや、旦那様の盾になる! 旦那様のために、世界一の装備を作ってやるぞ!」


小柄なクララが俺の首にしがみつき、わんわんと泣いた。

ルナとセレナも、嬉しそうに彼女の頭を撫でていた。

これで、最強の盾役と生産職がチームに加わった。俺たちの安住の地への第一歩が、確実に踏み出されたのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ