魔王襲来と英雄誕生
誤字脱字お手柔らかにお願いします。
大陸の西から急報が届いたのはライオネル初等教育学校の最高学年の春だった。
「申し上げます。西大陸に魔王軍と名乗る魔族多数が大陸の半分を壊滅したと報告がありました」
「魔王か・・・第1第2第3部隊の半数を西大陸に援軍を出せ。西大陸が落ちれば次はこの国だ」
「父上、西の大陸に魔王軍が出たと言うのは本当ですか?」
「ああ、私も今聞いた所だ」
「僕も向かってよろしいでしょうか?」
「ならぬ、ならぬぞ。第1〜第3の半数が出た、報告を待つのだ」
「ですが勇者としての仕事は・・・」
「ライオネル王子としての仕事に集中しろ」
「・・・」
「ライオネルよすまないな。ここに来てライオネルのことを引き留めてしまう父を許して欲しい。お前に何かあったらと思うと怖いのだ」
「失礼いたします」
ライオネルは部屋に戻った。
次の日、成長して小さくなった装備品を作り始める。
先ずは防具。
ライオネルの持つ最高高度のファイヤードラゴンの皮を使う。
ギルドでこのドラゴンの鱗付きの皮、爪、歯は持ち帰った。
今回の装備品はこいつを使う。
ドラゴンの皮はなかなかの強度だが鱗が高い防御力を持つ。
加工と強化を行いながら形を整える。
甲冑にも似た雰囲気の防具が完成した。
流石に甲は断念。
ファイヤードラゴンの赤を基調として飾り糸や縁は白、それに装飾品はオリハルコンを純金コーティングで仕立ててみた。
刀も新調。
アダマンタイト、ミスリル等異世界鉱物を取り入れマナで強化、刃こぼれの心配もなくなった。
柄や鞘は赤をメインに白の飾り糸、装飾品もオリハルコンの純金コーティングで仕上げた。
そして今回、ネル用の鎧、鞍を用意する。
頭から足まで完全武装でネルを守る。
ネルとも打ち合わせながらカッコいい鎧と鞍が完全した。
明日出発する元帥の馬にも鎧を作って渡したらとても喜んでもらえた。
馬や魔獣に鎧を着けることをしないため初めての試みとなったが概ね好感触。
欲しいとの声が上がって一安心。
今回は総大将の元帥と副将の分しか作れなかった。
出発の式典で見た父も欲しいとせがまれた。
それから数日後、ある程度見栄えのする父の馬専用の鎧を作成した。
その日の夕方に我が軍劣勢の報告が入る
直ちに第1第2の残りが追加投入される事が決まった。
「間に合いません」
「わかっておる、だがどうしろと?」
「僕に行かせてください」
「勝てる保証は?」
「ええあります。見て頂きたい物があります、父上だけにご覧にいれますが他言無用でお願い致します」
「わかった」
そうすると数丁の自動小銃を取り出した。
「これは?」
「はい、神の信託で得た知識です。使えるのは僕だけになります。連射できる魔法で数発当たれば確実に死にます」
「ほうそれで?」
「これらを使い魔王と名乗る魔族を殲滅してきます」
「許すとでも?」
「いいえ。ですが勇者としての役割を考えると僕が行かないと解決しないと思っています」
そう言うと小銃を発泡。
パンッ小銃の咆哮が木霊する。
「これは魔獣でも貫通するほどの威力です。これに関して言えば1kmを超える射程を持ちこれは200発発射出来る。錬金術があるので弾は簡単に補充出来ます」
銃の説明と弾の補充に関して必死に訴えると父も少し軟化し始める。
こうして自分の命を第1に考えること、危ない時は離脱する等条件付きではあるが許可を得た。
そのまま愛子とリリーに伝えて城を出てベティーにも伝えた。
マリアには父を必ず救い出すと誓った。
ネルに乗り西の大陸へ移動する。
ネルならあっという間に着く距離だった。
降りるとそこには敗北寸前の兵の姿・・・
元帥もギリギリで耐えている。
刀を抜くとネルが低空飛行を始める。
ネルの鎧に付けたツノとネルの爪で魔人を切り裂きながら中心まで来ると上昇する。
僕はロケットランチャーを構えて砲弾の雨を無数に降らせる。
少し減ったか?
そのまま魔法で攻撃し始めた。
爆と炎を合わせた。
「業火」
ロケットランチャーよりも激しくけたたましい爆音が兵士にも届いた。
そんなライオネルに気づいたのは元帥だった。
砲弾の雨をみて驚愕する。
「何だあれは」
次の業火で震える
「・・・」
業火に灼かれる魔人達、ライオネルはすぐさま風の魔法で高温にする。
「酸素」
この酸素で勢いを取り戻す火は瞬く間に業火に戻る。
骨も残らないだろう。
青白い炎は全てを飲み込んで消えた。
「これで半分」
ライオネルは兵士のある場所へ戻った。
「エクストラヒール、エクストラリヴァイブ」
愛子のスキルを欲して得た回復と蘇生を掛ける。
回復はほぼ全て全回した。
蘇生は半分程戻ってきた。
ここで両軍引く、僕が助っ人に来て1日目終了。
夜襲はたまにあるそうで緊張してる様子がある。
こっちから夜襲は掛けないそうだので僕が夜襲をすることにした。
そうと決まればサプレッサー次の日スナイパーライフル l96A1で狩りにいく。
ネルに雲の上まで上がってもらい見通しの良い小高い丘にスタンバイする。
夜襲と言っても朝方になるまで何も出来ないので待機する。
少し明るくなってきたころ幹部と思われる魔人が部屋から出てきた。
ペコペコしているので上官若くは魔王が部屋にいそうだ。
幹部が少し離れたので一撃。
その後も次から次へと削っていく。
幹部クラスはほぼ退場してもらった。
一度離脱。
再度違う角度からダメ押しをする。
流石にしばらくすると気づかれてしまう為ここで断念。
離脱して本部へ戻った。
日が昇るとまた魔王軍が押し寄せる。
乱戦の中飛び込み魔人部隊を千切る。
ネルに捕まり上空から魔法とロケットランチャーと軽機関銃で一掃。
2日目でようやく半数を撃破した。
夜は士気が下がらないように声をかけたりした。
3日目は流石に休んだ。
今頃魔王軍は眠れぬ夜を過ごしているだろう。
なので今日は寝ることにした。
4日目、今日は乱戦の中上空へ上がり魔王軍の本部へ侵入。
時限式の爆弾を深夜に設定して10箇所に設置した。
深夜、大爆発が起こった。
これで殆どの魔王軍が消滅。
これで形勢逆転となった。
5日目、魔王が居座っているであろうテント目掛けて魔法を放つも副将だった。
その後いくら探しても見当たらなかった為我々の勝利で終わった。
「諸君、ありがとう。これで我が国の安寧は守られた。だが犠牲もあった。彼ら誇り高き我が国の兵を1人残らずここに残してはならぬ。全員で帰るぞ」
「おー」
団結して犠牲者の捜索とその大陸の生存者も確認する。
捜索開始してすぐだった、悲鳴が聞こえて振り返ると魔人が暴れていた。
「我ハ魔王ガイドクスナリ。我ニ仇ナス者ハ死スベシ」
「やめろー!」
聞こえていない様だった。
剣を抜くと魔王ガイドクスと名乗る魔族に向かって走るライオネル。
魔王はただ暴走していて逃げ遅れた兵士を次々に踏みにじる。
「晴天の霹靂」
「業火」
「明鏡止水」
「雲竜風虎」
異なる属性を立て続けに乱れ打つ。
「迅雷風烈」
「紫電一閃」
「電光石火」
知ってる熟語を連発してみる。
「ライオネル殿下。もう終わってます」
元帥の言葉に我に帰る。
怒りでライオネル自身も我を忘れていたようだ。
元帥の話しでは3撃目から無駄撃ちだった様だ。
すぐさまスキルのエクストラリヴァイブとエクストラヒールを使う。
またしても助からなかった者もいた。
やるせない気持ちになりながらも生き残った者達を鼓舞する。
その後も交代交代で数ヶ月大陸のほぼ全てを見て回った。
生き残りの民間人も大勢いた。
このまま置いていくわけにもいかずこの国の行く末をを国王に委ねることにした。
テスト等があるので定期的には帰ってたが数日ぶりの帰宅となった。
そして今回の報告をする。
「西の大陸をウエストランド領としてマスタング王国に属することを認める。ただし直ぐにこの領地を得ると他の国から宣戦布告を受ける可能性がある。少しづつ周りの国から承認を得る事にしよう」
国王の一言で新生ウエストランド領は沸き立った。
元の住民からも支持を集めた為、すんなりとマスタング王国に降る。
しばらくして兵士を中心に、大工や農民等が移住して大規模な復興が始まった。
元々の住人には好きな土地と広大な農地を与え関係も良好だそうだ。
そんなある日、父から呼ばれた。
「ライオネルよ、ウエストランド領では大活躍したと聞いたぞ。ライオネルがいなければ負けていたとな」
「ありがとうございます」
「それでだ、褒章として高等教育学校を卒業したら大白金貨5枚とウエストランド領をお前に任せる事にしよう」
「え?」
「え?とはなんだ?兄弟皆16歳になれば領地経営を始めるのだ。それまでにウエストランドの復興、我が国とする事、移住を完成させておくぞ」
「わかりました。よろしくお願いします」
数日後、魔王ガイドクスと魔王軍を討伐したことを祝して凱旋パレードが行なわれた。
お断りしたのだが父と元帥に直前で捕まり元帥の横へ立つ。
滞りなくパレードも終わり開放されると思ったらこの場で表彰される事になった。
そして呼ばれたのは僕だった。
「え?元帥閣下ではないのですか?」
「前にも言ったがライオネル殿下がいなければここにはいられなかった。マリアにも会えず死んでいただろう。貴方様こそが今回の英雄なのです」
元帥の大声での発見。
すぐに湧き立つ国民達。
久しぶりの英雄誕生であった。
「ライオネル前へ」
父の声に静かになる。
「はい」
「ライオネル=フォン=マスタング。今回の働き誠に感激した。今回の褒章は16歳、成人するまでお預けだ。16歳となり学校を卒業したら西の大陸の領主となれ」
「はい。あり難き幸せ」
「まだ難題はあるが西の大陸をウエストランド領とする事をここに誓う」
湧き立つ国民。
この小さな英雄が数十年ぶりに領地を拡大したのだ。それも西の大陸丸々一つだ。
そしてこれを見ていたトールと他数人は16歳で西へ渡ることを決意する。
この大陸で湧き立つ皆を尻目に、この広大な世界で魔王と名乗る魔族達の侵略が開始されていた。
とある大陸。
「魔王様。この大陸はこれで殲滅です」
「わかった。では次だ。」
とある大陸。
「魔王様、人間どもを連れてきました」
「もう夕食か。では頂きましょう」
広い世界のどこかの大陸では侵略、攻防が始まっていた。
倒される魔王もいる。
倒す英雄もいる。
この渦は少しづつ少しづつライオネルのいる大陸へも侵攻してた。
そんな事知る由もないライオネルは、12歳の秋に王都高等教育学校へ首席入学を果たした。
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