友と地球人
誤字脱字お手柔らかお願いします。
グリフォンが王城へ降り立つ。
兵士達はおどろきとまどっている。
家族、婚約者は喜んでいる様だ。
「ただいま戻りました」
「おかえりなさい」
「グリフォンをテイムしました。ネルと申します。よろしくお願いしますね」
ネルの言葉は僕にしか聞こえない。
頑張って話しかけてるけど・・・。
「ライオネルよ、よくやった。グリフォンとは恐れ入った。庭に待機出来る場所を作ろう」
「ありがとうございます」
「ライオちゃん凄い」
母がネルに抱きつく。
それを見て義母が撫でマリアとベティーは恐る恐る抱きしめたり撫でたりしている。
「ネルも喜んでいますよ」
「ライオネル様、気持ちが分かるんですか?」
「眷属しているからか若しくは神獣の神託なのかわかりませんが声が聞こえます。ネルは皆の言葉を理解しているみたいです」
「ネルは凄いですね」
「マリアとベティーこれから空の旅をしませんか?」
「いいんですか?」
「勿論です」
そう言うと2人の手を取りネルに乗せた。
「ネル、ゆっくり空の散歩をしてくれ」
「お安い御用だ主人」
前に2人僕は後ろから2人を抑えた。
「きゃっ」
「ら、ライオ様」
「ではネルよろしく」
ライオネルの声に合わせてネルの折りたたんだ羽が開く。
数回羽ばたくとゆっくりと宙に浮くと青空へ飛び立った。
「もうこんなに高く」
「ええ凄い、私達今飛んでいるのですね」
ネルは十分に高く飛ぶとゆっくりと動き出す。
王都の街並みが王城が目の前の光景全てがマリアとベティーには美しく映った。
10分程の空の旅2人は満足した様子だった。
先程の場所に戻ったら次から次へとネルに乗りたいと言う。
「ネルよろしく頼むよ」
「主人・・・」
そんなこんなでネルは歓迎された。
結局皆を乗せたネルは疲れて寝ている様だ。
明日は学校今日の事を皆に話すのが楽しみだ。
次の日の朝、ネルに生肉を与え少し話した。
グリフォンは殆ど寝ない種族だそうで夜、僕が寝静まったら狩りに行きたいそうだ。
近くの狩場なら僕の気配を感じつつ狩りもできるとか。
ネルは凄いなぁと褒めたら恥ずかしがった。
そんなネルの反応を思い返してニヤニヤしながら登校した。
「ライオ様、おはようございます。昨日もしかしたらグリフォンに乗ってませんでしたか?」
「トール、おはよう。え?なんで僕だと・・・」
「やっぱり。王都を飛んでましたよね。グリフォンをテイム出来る人間はライオ様以外いないでしょうし」
「一昨日テイムして昨日帰ってきたところ」
「今度、間近で拝見させて下さいね」
「今日の放課後は予定ある?なければ見に来ても大丈夫だよ。他に誰か誘ってグリフォン鑑賞会しよう」
研究室で見にくる人募集したら全員来ることになった。
だったら僕主催のお披露目パーティーをしようとなったのだ。
家に帰ってすぐに執事のベッテルに頼んだ。
「クラスの友人達がこれからくる、グリフォンのお披露目パーティーを催したいので用意を頼む」
「ライオネル殿下の主催パーティーとは腕によりを掛けたパーティーにいたしましょう。直ちに準備致しますので少々お待ち下さい」
「ありがとう。よろしく頼みます」
「勿体ないお言葉ありがとうございます」
僕も着替えて待つ事にした。
一応父達にも事情を説明して庭の使用許可を得た。
どうやら父も皆に一言申したいようだ。
手短にお願いしてネルに乗って皆を待つ。
1人また1人と王城へ到着する。
全員の到着を待って僕は皆の待つ会場へ降り立った。
「お集まりの皆様、今日はこのグリフォン、ネルのお披露目パーティーにお越しくださいましてありがとうございます。細やかですが食事や飲み物をご用意させていただきました。時間の許す限り楽しんでいってくださいね。えーあと、父も挨拶をしたいそうで後で来ると思いますがよろしくお願いします」
歓声が上がった。
やはりこの国で国王は人気がある。
聞く話によると他の国では愚王がいて城から一歩も出ない聞く。
高圧的で逆らえばその場で切られ王の前に立つだけで拷問に極刑そんな王や帝もいる。
この国は平和だ。
そう思っていたがそれはすぐに気のせいだと気づくことになるがそれはまたのお話。
パーティーは終始盛り上がり父の登場。
歓声を上げはしないが顔はパァーッと明るくなり目をキラキラさせていた。
「皆、今日はライオネルの為に集まってくれてありがとう。息子であるライオネルは少し変わっている。その証拠が今日、みんなの目の前に降り立った。グリフォンをテイムした者は多分この世界が始まって初めてのことだろう。それだけの事をなした、そんなライオネルが誇らしい。そして皆よ、君たちは私達からすれば次世代の子らだ。ライオネルのこの力、この人たらしな能力はきっと国を守らだろう。だから君達はライオネルをずっと支えて欲しいそれは別の道からでもいいのだ、ずっと側にいなくてもいい。君達がライオネル為に国を支える1人になって欲しい。君達の未来が幸せであるよう願って挨拶と代えさせてもらおう。今日は本当ありがとう」
父の挨拶は終始僕と皆を喜ばせて幸せにした。
父のようになれるかわからないがこの国の為頑張ろうと思った。
父の願いとは裏腹に国王だけが国を守ることではないと考えている。
もっと勉強してもっと強くなろう。
「最後に皆グリフォンに乗ろうか?」
1人1人グリフォンになって王都の夜景を楽しんだ。
皆が帰る中最後に残ったトールと話をした。
「今日はありがとう」
「私の方こそありがとうございました。あと一つだけ進言させて下さい」
「どうした?」
「私はライオネル殿下に王位を継いで頂きたい。私も努力をして将来宰相を目指します。いやなります。その時ライオネル殿下に真ん中に立っていて欲しいのです。これが僕の願いでもあり国王陛下の先程の言葉の答えです」
「そうか。僕が選ばれたらという条件付きだが頑張ってみるよ」
「嘘です。ライオ様は国王に指名されたら逃げる術を考えていたりしますよね?」
よく見ていること。
「兎に角、選ばれるなんて兄達に・・・」
「後ろめたいか?」
「ち、父上・・・はい」
「トール、父である儂も聞けない気持ちを聞いてくれてありがとう」
「こ、国王陛下、私達はライオネル殿下に王位を継承して欲しいのです。そして皆、ライオネル殿下の手となり足となり支えていきたいと本気で思っています。今回代表して本当の所を聞いたまでです」
「ライオネルよこれを聞いてもまだ逃げるか?そもそも儂はまだまだ死ぬつもりは無い。だが覚悟を持って生きよ。誰がなっても恨まないよう教育もしてきたつもりだ。長男の優位性も勿論含める。それでも皆がお前にとなれば王位に付くのだ。わかったな」
「はい」
「わかればいい。もしもの時は儂の意志をしっかり継いでくれ」
「わかりました」
外堀を完全に埋められた。
勿論やるとなれば全力でやろう。
初代から父までの全ての王の意志を継いで。
それまでは自分の思うまま好きな事をとことんやろう。
次の日、研究室でイメージによる魔法の変化を皆で研究。
一つ成果として、同じイメージでも使用者によって全く違う変化が起こる事が証明された。
ただ、条件がわからないので解明とまでいかない。
まだまだ時間が掛かりそう。
帰りはヘンリエッタ商会へ寄った。
春になりダウンはもう売れない。
冬はヘンリエッタ商会の3分の1のがダウンだったそうだ。
父に相談して自分の稼ぎは自分で管理している。
春はカーディガンでも作ろうかな?
「こんにちは。ダウンの季節が終わってしまいましたね」
「殿下、お久しゅうございます。そうですわね。次はあるのでしょうか?」
「そうですね、羊の毛はどうですか?」
「羊毛は毛布などでしょうか?ただし洗っても臭いと油分が残るので低所得者用となります」
「ならその臭いが無くなって油分も大部分が落ちるとすれば。そして毛を糸にできたら」
「そんな事出来るの・・・殿下なら出来ますわね」
「はい」
「では明日以降羊毛をお願いします。羽毛も倉庫等で保管出来るなら溜めて下さい」
次の日、ヘンリエッタ商会へ行くと臭いがきついので裏に置いてあると言うのでそこで作業をする。
先ずは汚れを剥離して油分を剥離する。
油分はウールグリスといい精製すれば保湿クリームや口紅の原料にもなるのでここで臭い成分とゴミを剥離してウールグリスを別の容器に入れる。
綺麗になったウールでカーディガンやセーターを作る。
他に着色したりもするが基本工程は同じだ。
後はウールグリスで口紅とリップクリーム、保湿クリーム等を作って母や姉、婚約者達にプレゼントする。
勿論ヘンリエッタさんにもプレゼントする。
「ヘンリエッタさん、ウールから取れた油分で作った化粧品です。臭い成分とゴミ、汚れは完璧に落としてあるので使ってください」
「綺麗な口紅ですね、後のはどう使うのですか?」
「この口紅と同じようなこれはリップクリームと言います。唇の保湿ですね、乾燥して皮が剥けたりするのを防ぎます。どちらも同じ成分なので寝る前に塗って洗ってから口紅をつけると効果覿面です」
この世界は年中乾燥気味、リップクリームをようやく作った。
「そしてこれは保湿クリームですね。気になる所に適量塗り込みます、水仕事の方は手に塗るといいでしょう。浴場上がりに顔に薄く塗るとかも効果的ですね」
「よく知っていますね」
「スキルのおかげです」
余りは残して後で高評価ならば売ってもらおう。
ウール製品も家族と婚約者にその家族全員分貰って残りはヘンリエッタ商会へ卸した。
帰りにマリアの家に寄ってウール製品を家族分渡す。
「これはライオネル殿下、マリアンお嬢様をお呼びいたします中に入ってお待ち下さい」
「ありがとう」
すぐにマリアが飛んできた。
「ライオ様、どうなされたのですか?」
後ろからマリアの家族がやってくる」
「こんばんは」
「まぁライオネル殿下よくいらしゃいました。どうぞお上がり下さい」
「いえ今日はこれを作ったのでお渡しにきただけですのでお構いなく。それにこれからベティールの家にも渡しに行かないといけないのです」
そう言うと一つ一つ説明しながら渡した。
化粧品は気に入ってもらえたようだ。
次はベティーの家だ。
「これはライオネル殿下、すぐにベティーお嬢様をお呼び致します。少々お待ちください」
こちらでも同じように説明して渡した。
城に帰ると父にセーターとベストにクリーム、母にカーディガンと化粧品、姉にカーディガンとベスト、それに化粧品、兄にカーディガンとベストを渡した。
リップは全員に渡した。
後は部屋にリリーが来ていたので、他の婚約者とおなじようにカーディガン、ベスト、セーターに化粧品をプレゼントした。
次の日皆から絶賛してもらった。
婚約者達も喜んでもらったので嬉しい。
しばらくの間、ウール製品を大量に作っては卸してを繰り返す。
ヘンリエッタさんも売れるので日に日にウールの量が増えて今では王都中のウールがヘンリエッタ商会へ流れ着く程だ。
今はアイデア料20%、制作料20%の40%を貰っている。
貴族用に見た目を豪華にしてみたり化粧品に香りをつけてみたりした。
リップには当然ミントやハッカを使用。
ヘンリエッタさんには値付けを任せている。
しかしダウンの売れ行きや試した感想から今回は強気の値を付けた。
しかし毎日作らないと間に合わない程売れに売れている。
10日に一度換金する。
今回の収入は前回ダウンの資金を一回で超えた。
袋に白金貨が入っている。それ以外にもジャラジャラと金貨、大金貨が入っていた。
「へ、ヘンリエッタさん?こ、この金額は?」
「ちゃんと計算して出た金額ですよ。間違いないです」
確かに貴族用化粧品は金貨や、大金貨・・・。
勿論その分豪勢だったけど・・・基本錬金術は無料だから・・・。
このお金を使おう。
貴族や王族はお金を使う事も仕事だったりする。
お金を貰って城に帰ると父にお金の使い道を聞いた。
「父上、今日前にプレゼントしたウール製品のアイデア料と制作料を貰ってきましたが、かなりの大金でした。これの使い道を相談したいのですが」
「確かに大金だな。だが自分で儲けた金だ自分の欲しい物を買いなさい」
「わかりました。ありがとうございます」
その日の夜、初めての神託があった。
「ライオネル。ライオネル、教会へ来なさい」
その言葉で目が覚めた。
今日は学校が休み、早朝に目覚めたライオネルは散歩がてら王都教会へ向かう。
「おはようございます」
「おはようございます」
受付で寄付をする。
今回はステータス更新はせずに祈る。
祈るとすぐに視界が真っ白になる。
「久しぶりだなライオネルよ」
「お久しぶりです。神様」
「今日は一つ相談事で呼んだ」
「はい。なんでしょうか?」
「君の住んでいた世界の人間が転移した」
「そんな事があるんですね。それでその人がどうかしたのですか?」
「他の世界からの転移は極々たまにあるが今回のようになんの前触れもなく転移することはない。他の神が地球から君の世界へ移動した時に紛れ込んでしまったようなのだ。君にはその人間を救ってもらいたいのだ。今現在、デイル商会というところで保護されている」
「デイル商会?奴隷としてという事でしょうか?」
「まだ奴隷に落ちていないと思う。だが奴隷になるまで時間がない。奴隷となれば過酷な生活が待っている。早く救ってくれ」
「その人は地球に戻れるのでしょうか?」
「残念だが戻ることは出来ない」
「わかりました」
「そういえば商業神マーキュリーが君の活躍を喜んでいたぞ。商業神の加護が与えられている筈だ」
「ありがとうございます」
「そろそろ時間だな」
「ありがとうございました。必ず救ってきます」
「よろしく頼む」
教会へ戻ったライオネルはすぐに城に戻り馬車でデイル商会へ向かった。
「こんにちは」
「いらっしゃいませ。あっライオネル殿下ですよね?お久しぶりでございます」
「ビアンキさんお久しぶりです。あの、最近保護しているという人を見せて頂けますか?」
「と言われましてもどこの誰かもわかりませんし言語自体が違うのです。大陸以外の人間かもしれません」
「兎に角見せてくれるか」
「わ、わかりました」
部屋の中へ入ると奴隷達が綺麗な部屋で生活していた。
思っていたよりも待遇がいいみたいだ。
「こちらの部屋です」
部屋に入れてもらうと日本人ぽい女の子がベッドに座っていた。
「ビアンキさん、外して頂けますか?」
「わかりました。用があれば呼んで下さい」
ビアンキが部屋を出るのを確認すると日本語で話しかけてみた。
「こんにちは、あなたは日本人ですか?」
驚いた様な顔をする女の子、どこかで見たことある気がするけど・・・女の子の知り合いはいないしな・・・。
「はいわかるのですか?」
「僕はライオネル=フォン=マスタング、日本で生きていた頃は桐生雷太でした。これは秘密ですが私は日本で生きていた記憶を残りて転生しました」
「私は愛子、宮原愛子です。ここは異世界?」
「そうです、地球とは違う世界です。魔法と剣の世界です」
「私は帰れますか?」
「残念ですが帰る術はありません」
「こちらの言葉を覚えてこちらで暮らすしかありません」
「兎に角ここを出ましょう。このままでは奴隷にされてしまいます」
「わ、わかりました」
「ビアンキさん、この子買っていきます」
「ですが奴隷では有りませんし言葉も誰かもわからない」
「ですから個人的なやりとりをしませんか?」
「わかりました。金貨10枚でどうでしょう?一般的な女奴隷価格に口止め料と言うことで」
「わかりました。ではこれで」
「確かにいただきました」
彼女を馬車に乗せて城へ戻る。
読んで頂きありがとうございました。
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