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転生したら神スキル持ちのハーレム王子だった  作者: 鯖太郎
一章 幼少から少年期
11/33

研究とヘンリエッタ

誤字脱字お手柔らかにお願いします。

 

 この世界の新学期は秋からで、少しづつ肌寒くなる季節上着を着て登校する。

 馬車に乗り時間通りに校門に着く。

 今日から始まる研究に心躍らせて暖かい教室へ入るともうトールとマリアがいた。


 「おはよう」

 

 「おはようございます」


 挨拶を済ませるとベティーが遅れて入ってくる。


 「おはようございます」


 「おはよう」


 少しすると担任が入ってきてホームルームが始まった。

 今日から自主学習が始まる。

 同時に研究もしてくれ。

 研究は基本的に自由だ。

 上級生と組んでも問題ない。

 Sクラスの特権なので他のクラスには迷惑をかけないこと。


 そんな話をされたが皆、頭は研究で一杯だった。


 ホームルームも終わり教室棟から出ると勧誘が始まる。


 色々とあった。

 例えばマスタング王国の歴史とか、歴代国王など。その他剣術やスキルなど、魔法もあったが僕の研究とするものではなくレベルアップとか生活魔法や魔法剣などばかりだった。

 

 先ずは人を増やさないと部屋がもらえない。

 なので勧誘を始めてみようか?

 

 「ライオネル殿下、なにを研究するのですか?」

 

 「僕は魔法のイメージのによる変化と強化だよ」

 

 「どう言うことでしょう?」


 「僕は魔法のイメージを変えることで同じ魔法属性でも全く異なる魔法が発動することを知ったのだ。なのでそれを研究したいと思っています」

 

 「なんだか凄いですね。僕入っていいですか?」

 「ええ私も入りたい」

 

 そんな声に全て了承していたらクラス全員が入ることが決まったので担任に研究室を用立ててもらった。


 「ここを使え。研究についてだが毎月月末までにレポート提出してくれ、研究費はレポートの良し悪しで変動する。頑張れよ」


 「研究費が出るんですね」


 「ああ、課外活動費や材料費などの購入に当てられる。一応収支報告は作っておくように」


 「わかりました」


 

 その後、第一回目の研究が始まった。


 「先ず、水の魔法が使える者はいるか?挙手」


 流石Sクラス全員が手を上げた。


 「ではその時どんなイメージをしている?」


 大半の者がただ水をイメージしていた。

 このイメージを変える為にはどうするか?

 僕は前世の記憶で滝をイメージしている。

 それも大瀑布だ。

 この国に滝はあるのだろうか?

 

 「滝を見たことある者はいるか?」


 おっトールが手を上げた。


 「滝ってどこで見た?」


 「父の領地だよ。ヴィクトール領リソスの滝、一応大陸三大瀑布なんて言われている大きな滝だよ」


 「なら訓練場へ移動しよう」


 「は、はい」


 皆で訓練場へ移動する。


 「トール、ここでいつもと同じように水魔法放ってくれ」


 「わかりました」


 トールが水魔法を放つと勢いよく水が放たれる。


 「では次に、リソスの滝をイメージして水魔法を放ってくれ」


 「は、はいわかりました」


 そう言うとトールが放つ魔法は先程とは比べものにならない程の水量と勢いだった。

 

 「こ、これは?」


 「これが僕の研究テーマだよ。イメージの違いで同じ属性の魔法がいくつもの魔法に変わる。詠唱と言う手もあるけどね。詠唱より確実に威力上がると思うよ。明確なイメージをする為に研究費を貰ったら皆んなで滝を見に行こう」

 

 全員が声を上げて喜んだ。

 勿論水を使えない者もいるが全員参加だ。


 「ごめんトール、今度は火の魔法を滝をイメージして放ってみて」


 「やってみるよ」


 トールは何度か放ったが火は出なかった。


 「これはイメージが悪さをしたってこと、勿論火を付けるのに水は大敵だよね。火が出なかった事を考えるとイメージの中で魔法は作られると言えると思う。イメージによって違いもあるかと考えられる。例えば水のイメージをミスト状でイメージしたらね多分火は弱いけど付くと思う」


 少し話しすぎたかな?

 皆頭が混乱してそうだ。


 「こう言う疑問を仮説を立てて実験して証明していこう」

 

 「それじゃ今日は、属性と違うことや似たような物をイメージして魔法を放ってみよう。何をイメージして何の魔法を放つとこうなったとメモしておいてね」


 そう言うと皆で魔法を放った。


 少し経つとMP切れを起こす者も出てきたので昼食を取った。

 午後からは勉強を皆でやる。

 課外活動中は勉強もままならないので普段は勉強メインで、勉強の途中で研究の結果発表をしたりする。

 そんな事をしているとあっという間に一日が終わる。

 帰りのホームルームで研究テーマと一年全員で研究をする事を発表した。


 帰り際トールに話しかけた。


 「トール、今日はありがとう」


 「殿下にそんなふうに言って頂けるなんて。ありがとうございます」

 

 「一つ注文する。僕のことをライオと呼んでくれ、友達ならそうして欲しい」


 「わかりました。ライオ様」


 「様もいらないよ」


 「いえいえ様は必要ですよ。この国の王子なのでさから」


 「そうか・・・」


 「様は付けますが僕はライオ様の友達ですよ」


 「ありがとうトール」


 「皆も僕のことをライオと呼んで欲しい。よろしく頼む」


 帰りは婚約者2人と馬車に乗る。

 婚約者3人は王城で花嫁修行中だった。

 

 「花嫁修行はどうですか?」


 「はい。面白いです」

 

 「楽しいです」


 「それはよかった。頑張ってくださいね」


 「ライオ様、私達もクラスの方と同じように接して下さい。少しよそよそしいです」


 「そうかわかったよ」

 

 僕自身ちゃんとこの子達のこと考えてあげないといけないんだよな。

 もっとよく見てもっと知ってもっと仲良くなろう。

 そんなに遠くない未来、ちゃんと愛せるように。

 愛ってなんだろ。

 前世では愛された記憶も愛した記憶もない、この世界で初めて愛される事を知ったが・・・未だに愛することがわからない。

 いつか僕にも愛ってのが解るのだろうか。

 

 「お願いします」


 少し寂しそうにそう言う彼女達。

 僕の考えていることを見透かされているようだ。


 

 一週間後、いよいよ研究費が降りた。

 僕たちはヴィクトール領へ行くために担任に報告をした。


 「わかった。俺が引率しよう」


 「ありがとうございます」


 「日程や場所等スケジュールを綿密に決めて提出して欲しい。その後、学校長からの許可証を貰ったらいよいよ課外活動だ」


 「わかりました。すぐにスケジュール提出します」


 それから3日後、学校長からの許可も降りて5日後には出発することになる。

 帰りに僕と婚約者の3人でヘンリエッタ商会へ向かった。

 あの日以来だったがヘンリエッタさんは覚えていてくれた。


 「こんにちは、お久しぶりです」


 「殿下、おひさしゅうございます。今日はどのような御用件でしょうか?」


 「課外活動に行くので準備を整えようと思いまして寄らせていただきました」


 「それでは先ず食料品、携帯用の食器等をご紹介致します」


 そう言われて付いていくと保存食メインの棚に連れてこられた。

 保存食数点を確保する。

 

 「次はどうしましょうか?」


 「山登りに最適な靴や服等は置いていますか?どうやら標高が高く寒いそうで」


 「そうですね、こちらがブーツや革製の服になっています」


 この世界はまだ発展が遅いので靴は革、服はシルク、綿、革しかないのだ。

 革靴は滑るのでトレッキング等には全く向かない。

 これも手を付けていかないとな。

 化学繊維はどうやっても作れないからな。

 ウールはどうだろう?

 後は羽毛が手に入れば布団やダウンに出来る。

 ゴムは錬金術で作れるだろう。


 後5日で出来るのは・・・


 「ヘンリエッタさん、ガチョウやアヒルの肉って売ってます?売ってたら加工場紹介してほしいです。若しくはヘンリエッタさん経由でお願いしたいのですが」


 「はい。加工場は知っていますよ。殿下は加工場で何をするおつもりですか?」


 「作りたいものがあります。勿論、ヘンリエッタ商会へ卸します。売れなかったら打ち切りで構いませんよ。なのでお願いがございます。今日中に羽を貰ってきて頂けますか?勿論タダでなくてもいいですよ。捨てるはずの羽を買ってきて頂けますか?次回から綺麗な状態なら高値で購入すると伝えて下さい。重さいくらで購入するといいと思います」

 

 「わかりました。至急取り掛かります」


 「では今日はこれを買っていきます」


 

 次の日、直ぐにヘンリエッタ商会へ向かった。

 今日届いてるならまだ間に合う。


 ヘンリエッタは全て用意して待っていてくれた。


 羽は錬金術では出てこない素材だった。

 羽を集めて錬金術で細い毛の塊のみ取り除く。


 このをダウンボールと言う。

 ダウンボールが出来たら錬金術で化学繊維を作る。

 石油系化学繊維なら錬金出来ると確信していたからだ。

 化学繊維を使いポンチョ型、大きめのボタン型、一応ホック型を作ってみた。

 ジッパーはこの世界にはまだ早いだろうし悩んだが次の機会にでも作ってみよう。

 ホックすら無いこの世界でホックは受け入れられるのか?


 完成です。

 好きなものを着てみてください。


 「軽い。それにこの素材は?ツルツルしていて多分この素材も軽いでしょ?」


 流石ヘンリエッタさん。


 「暖かいわ。布団に入っているみたいよ」


 「このボタンの様な物はなんですか?」


 「これはホックです。左右の凹凸を合わせて力を入れるとパチっと音がします。こうするともう止まっていますよ」


 「本当、こちらも可愛いですね」


 受け入れられた?

 ジッパーもいけるかな?

 

 後はゴムか、明日一緒にブーツに加工してみよう。

 


 「後は、なるべく隙間を無くしたいので調べてきますね。風が出てくると隙間から風が入って寒くなりそうなので。ヘンリエッタさんまた明日加工しにきます。値段設定等はお任せいたしますよ」


 次の日、研究室では皆の身体の測定をしていた。

 女子はマリアとベティーにお願いして男子は僕が測定する。

 ついでに足の大きさまで測ってみた。


 「ライオ様何をしているのですか?」

 

 「課外活動の時、山を登ったり寒い所に行くと聞いたので皆の上着とブーツを今日作ってくる」

 

 そう言うと皆ソワソワしていた。

 王子自ら誰かに贈り物をすると言うのはなかなかないそうだ。

 それも自作で・・・

 重いかな?


 そんな事を考えつつ帰りはヘンリエッタ商会へ寄る。


 「調べてきました。ジッパーと言う物が風を通しにくい事が分かりましたがこの大陸おろか他でも作っているところは無いと思います」


 「そんな代物なんですか?」


 「はい。僕が色々と調べて考えてきた最高傑作です」

 前世で最初に考えた人ごめんなさい。


 「では作りますね」


 そう言うと昨日の余りと今日届いてる羽毛を使い切る程ダウンジャケットを量産した。


 皆の身体に合わせた物もちゃんと作ったし後は適当に数種類のサイズと色も数種類作ってみた。


 後はブーツをみんなの分購入して、靴底にゴムでて滑り止めを作った。

 革だと寒いので革の周りにダウンを使って化学繊維で包んだ。


 これで完成。

 ズボンはどうしようかな?

 ダウンじゃなくて化学繊維でズボンの上から履いて風除けすれば大丈夫かな?

 適当にズボンも作成。


 ヘンリエッタさんは目を回していた。


 「殿下、これは凄い。先ずは商業ギルドへ行き商業神様に献上いたしましょう」


 「商業ギルドに商業神様?どう言うことですか?」


 商業ギルドへ行き申請すると向こう5年は複製出来なくなります。ギルドは申請された品を商業神様に献上する事で複製出来ないように管理されるのです」

 

 「そう言う事なのですね」

 特許の様な物か。


 そう言われて商業ギルドへ到着した。

 

 「本日の御用件はいかがなさいましたか?」


 「商業神様に献上するために参った」


 「それでは品物を見せていただきましょう」


 「こちらです」

 

 そう言うと僕の作ったダウンジャケット、化学繊維のズボン、ゴムとダウンのブーツを取り出した。


 「3点別々に申請して下さい」

 

 「わかりました。少々お待ちください。ギルド長を呼んで参ります」


 受付の女性はそう言って奥の部屋へ消える。


 しばらくすると奥の部屋から男性が現れた。


 「ヘンリエッタ商会さんご無沙汰しています。今日は申請だそうですね」


 「ええ」


 「見たところ上着とズボンとブーツだ。申請するには何がどう見た目と違うのか聞きたいね」


 「ただの上着とズボンとブーツじゃないってことさ。今日は一段と寒い、見てわからないなら着たらどうだ?」


 渋々ダウンジャケットを羽織るギルド長の顔が変わる。

 「おい、なんだこれは?軽いのに暖かい。繊維なのか?ツルツルとして隙間がないぞ。ヘンリエッタお前がこれを作ったのか?」


 「違うさ。こちらにいる方が作った品だ。うちで売ってもいいと仰ってくださってね」


 「なんだって?でこの坊主は何処の誰だい?」


 「おい!いくらギルド長だとしてもその言葉は許せないな」


 「ヘンリエッタさん気にしていませんよ。ギルド長僕はライオネル=フォン=マスタングと申します。以後お見知り置きを」


 ギルド長の顔が真っ青になっていくのが面白くてヘンリエッタさん、マリア、ベティーの4人でクスクスと笑い合った。


 「で、殿下でしたか。先程はた、大変申し訳ございませんでした。その・・・申し訳ございません」


 「構いませんよ。それより申請は通るのでしょうか?」


 「多分大丈夫だと思いますが、この繊維はなんでしょうか?」

 「全て企業秘密ですよ」


 「そうですか・・・わかりました。申請を許可しましょう」


 「ありがとうございます」


 「では、商の神マーキュリー様。この商品にどうかご加護を・・・」


 「え?消えたよ」


 「商業神様に献上すると言ったでしょう」


 


 

 

 

 

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