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第83話 〜無知〜

2人っきり

俊也は迫り来る盗賊に焦っていた。

俊也

「と、盗賊ってやばいんじゃない!?」

一人焦る俊也だが千夜は至って冷静に眺めていた。

千夜

「いいじゃない?このままただ砂漠を歩いてるより幾分か面白いでしょ?」

俊也

「面白く、なぁい!!ってもうそこまで来てる!!」

盗賊十数人の叫ぶ変な声が聞こえてくる。

千夜

「さぁ・・・来なさい?私が相手になったげる・・」

千夜は自分の赤いローブに手を突っ込み愛用の二丁銃(ダブルストレイド)を取り出し構える。

何故か嬉しそうに。

俊也

「千夜さん?やる気満々はいいけど俺はどうすれば?」

千夜は向かってくる盗賊から目を離さずに答えた。

千夜

「闘いたいなら勝手にして、やんないなら邪魔しないように下がってなさい。」

俊也の答えは決まっていた。

俊也

「が、頑張ってください」

俊也は千夜から離れる。

普通はおかしいよな?

女の子を残して男子が隠れるなんて。

普通は男子が闘い女子が隠れるというのが常識。

が、それは千夜の前では役に立たない常識。

彼女は強いのだから・・・

俊也はそんな事を思いつつもいつでも助けに行けるようにしながら見守った。


盗賊達は千夜を逃げられないように囲んでいた。

盗賊A

「ぐへへ、嬢ちゃん、金目の物出して貰おうか?」

他の盗賊どもも同じようにぐへへ、と笑っていた。

大の大人が一人の少女に30人掛かりとは卑劣である。

と、普通の人ならば常識的にそう思うだろう。

が、千夜の事を知っている者ならその考えは違ってくる。

そう、千夜にたったの30人程で挑むなどバカか雑魚のすることだ。

千夜は人数を確認し終わるとため息をついて呆きれた。

千夜

「・・30人、かぁ。あんたらやる気あるわけ?」

盗賊B

「何言ってやがる?小娘が・・」

千夜

「私に勝てると思ってるわけ?」

その言葉を聞いた盗賊は黙り込んだ。

盗賊達

「っぷ!!ぐへへへへ!!!」

盗賊達は大笑いしだした。

盗賊C

「聞いたか?今の。」

盗賊D

「あぁ、勝てるわけぇ?っぷはは!!」

千夜はそんな笑い声は気にせずに考えていた。

早く来ないかしら・・・

あ、つまんない。

早くやっちゃおっと。

千夜が盗賊に銃を向けると盗賊達の笑いが止まった。

盗賊E

「てめぇ、殺る気か?」

千夜

「もちろん、あ、でもつまんないからすぐに終わるから安心しなさい?」

さすがの盗賊達も怒っているようだ。

盗賊F

「野郎共!!やっちまえ!!」

盗賊達

「おぉぉー!!!」

盗賊達は叫び声と共に走りだした、瞬間。

盗賊達はあることに気付いた。

盗賊達

「え??」

盗賊達は先程まで握っていた筈のナイフが手にないことに気付いた。

盗賊達があわてていると盗賊Gが気付いた。

盗賊G

「なっ、あれは・・・俺達の・・」

千夜

「今頃気付いたわけ?遅っ。」

千夜はいつのまにか奪っていた30本のナイフを両手で器用に広げ見せ付けた。

千夜

「ほいっ、返すわ。」

千夜は30本のナイフをそれぞれ盗賊の目の前に投げた。

盗賊H

「ど、どういうつもりだ・・・」

千夜は武器をしまいながら答えた。

千夜

「別に?いらないから返したのよ、というかあんたら闘う価値もない雑魚ね。闘う気失せたわ、じゃ。」

千夜は言いたい放題言い盗賊の輪から出ようと歩きだした時

千夜

「・・・はぁ、やるの?」

盗賊I

「あ、当たり前だ!!」

盗賊J

「こんなチビに嘗められてたまるか!!」

盗賊K

「やるぞ!!てめぇら!!」

と千夜は突然足を止めた。

俊也にはその理由が恐い程わかっていた。

あちゃー、あれ言っちゃいけないよな。

あーあ。千夜、怒ってるよ、ここからでもわかるくらいに変なオーラ放ってるよ・・・

盗賊もあれだけ強気の千夜が足を止めた事に驚き足を止める。

千夜

「・・・ってた?」

盗賊L

「な、何だ??」

千夜

「今、何ていった?」

千夜は物凄い形相で盗賊を睨み付ける。

盗賊M

「な、何だ・・・この殺気は・・・」

盗賊N

「こいつ、只のチビじゃねぇな・・・」

俊也は悟った。

あいつら、半殺し決定だな。

二回も言っちゃあいくら寛大な千夜でも怒るよ。(嘘です)

その後はまさに一瞬の出来事だった。

瞬きをするたびに盗賊達はなす術もなくまるでボロ雑巾のように倒されていった。

ある二名だけは特にやられた。

盗賊達

「うぅ・・・」

千夜

「あんた達、さっきなんて言ったのか、し、らぁっ!!」

バキッドゴッ!!

千夜は言い終わりと同時に盗賊JとNは殴り飛ばされた。

盗賊J

「ず、ずびばぜぶ・・ぐふ。」

盗賊N

「ぎゅぎゅぶじで・・ぐふ。」

盗賊JとNは倒れた。

千夜

「ふん!!次言ったら半殺しにしてあげるわ!!覚えときなさい!!、あんたらもよ!!」

ほかの盗賊達も睨まれ竦み上がっている。

千夜はズカズカと俊也の方に戻ってきた。

俊也

「お、お疲れ」

俊也は最高に機嫌が悪い千夜を怒らせて自分が殴られるのだけは嫌だったので優しく声を掛けた。

千夜

「何!?あんたも文句あるの!?」

俊也

「な、無いに決まってるじゃないですか!?」

俊也は今はどんな言葉を掛けても意味がない、いやむしろ怒らせてしまう事を悟りこれだけ言った。

俊也

「じゃ、行きましょう、・・・」

千夜

「ふん!!」

千夜は憤慨しながらも俊也の後をついてきている。

俊也は内心ホッとした。

その後その盗賊達はそれに懲りてラーマルで静かに暮らした、と言うの実にどうでもいい事である。



俊也はしばらくイライラしている千夜の愚痴を散々聞かされたが夕方になるとさすがに千夜も落ち着いてくれたようだ。

千夜

「はぁ、もう夕方かぁ」

俊也

「このままじゃまじで砂漠で野宿って事に・・・」

千夜

「嫌!!あんた砂漠の夜は寒いのよ!?分かってる!?」

俊也

「わ、分かってるというか知ってるよ。でも仕方ないだろ。」

千夜は呆きれてため息を付いた。

千夜

「仕方ないなんて言ってる場合じゃないわよ?こんな何もない砂漠で一晩過ごすのははっきり言って自殺するのと同じよ。」

俊也は千夜の真顔に本当にやばいていうことを悟り顔が引きつっている。

俊也

「千夜、まじで今日中にあの小屋まで行けると思ってたのか?」

千夜は今更何言ってんの?、と続けた。

千夜

「当たり前でしょ、あんたこそ砂漠で野宿する気だったわけ?」

もちろんですよ?こんな砂漠を一日で越えるって事自体無理な話しなんだからね・・・

俊也

「まぁ、な。・・・」

千夜

「一様今のうちに行っとくけど死んだらあんたを一生恨むからそのつもりで」

俊也

「待て待て?何だ、その全部の責任は俺にあるみたいな言い方。」

千夜

「えっ!?、違うの!?」

千夜はわざとらしく知らなかったように振る舞った。

俊也

「ぐぐ・・・俺も死んだらお前を恨んでやる・・・」

千夜

「へぇ、死んでも尚私を恨むの?」

千夜は恨んできたら死んでても殴ってやるぞオーラを出しながら睨んだ。

(そんな小難しいオーラなんてない。)

俊也

「うっ・・・、んん??」

俊也はまたもや何かを発見したようだ。

千夜

「今度は何を・・・・あれって・・・」

二人が見据える先にはいつかに倒した(奇跡的にだが)飛竜(フェイバーン)の死体だった。

(歩けば30分くらいの距離である。)

俊也

「飛竜、だよな・・・?」

千夜

「あのでかさで他に考えられる?」

俊也

「あ!!なぁ、飛竜の所なら寒さを凌げるし一晩くらいならなんとかなるんじゃ・・・」

千夜は途端に走りだした。

千夜

「何してんのよ!!早く来なさい!!」

俊也は行動だけは早いやつだなぁ、と思いながら追い掛けた。

そして約30分、日が沈むのと同時刻に二人は何とか飛竜の死体の場所まで着く事が出来た。

俊也&千夜

「「へっ、へっくしょい!!」」

二人は見事に同時にくしゃみをした。

俊也

「あー、寒っ!!何、これ?急すぎ・・・くしょい!!」

俊也は言いながらにくしゃみをする。

千夜

「だから言ったでしょ?寒いっ・・・くしょい!!」

千夜も千夜でくしゃみをした。

俊也と千夜は腕を擦りながら風を凌げる場所を探した。

すると上手い具合に飛竜の片翼が屋根みたいになっていて風を凌げる絶好の場所を見つけた。

俊也

「寒ぃー、でもここが一番風は防げるな。」

俊也は腰を下ろし飛竜に寄り掛かるように座った。

千夜

「そうね、でも寒い・・・」

千夜は腰を下ろし巧い、具合に俊也の横に座り飛竜に寄り掛かった。

俊也

「珍しく弱気だな?」

俊也は千夜の方を向きながら質問する。

千夜

「寒いのは嫌いなだけよ・・・」

二人はその後少し会話を続けた。

第84話へつづく

砂漠の夜は寒い

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