嘘
黒い歴史がやってきます。
第8話
~ 嘘 ~
俊也はノゾミが用意してくれた服を着始めた。
俊也「・・・やっぱ取っとくか。」
俊也はパジャマ、タオル、パンツの値札を取った。
俊也は横にあったごみ箱に捨てようとした。
ちょと待てよ?
俊也は手を止めた。
もし俺がここに値札を捨てたら・・・
ノゾミにばれてしまった事がわかってしまう・・・
俊也はその値札をポケットの奥にしまった。
俊也は服を着終わり、タオルを首に掛けて階段を上がっていった。
俊也は部屋の扉の前で立ち止まった。
さぁて、どうするか・・・
もしノゾミが値札を取ってないことに気付いていたら・・・
間違いなく困らせてしまう。
ここは、部屋に入ったときに話題をかえてなんとかするしかないか・・。
俊也は考えをまとめてドアを開けた。
するとノゾミはテーブルに伏せていた。
俊也「え・・・?」
寝てるのか・・・?
まさかな。
俊也は軽く声を掛けてみた。
俊也「おーい、ノゾミー・・・。」
・・・・・・
返事がない。
まじで?
寝てんのか?
俊也はふと時計を見てみた。
時計の針は既に12時を過ぎていた。
もうこんな時間だったのか。
俊也は視線をノゾミに戻した。
ノゾミはすうすうと寝息を立てて寝ている。
俊也はノゾミの肩を少し揺らしてみた。
俊也「おーい、ノゾミ。寝ちゃってんのか?」
俊也は先程よりは大きな声で言った。
ノゾミの反応はない。
・・・・・
どうしよう・・
服のお礼を言って、先に寝るつもりだったのに・・・
これじゃあお礼が言えないじゃないか・・・。
うーん、ここは起こすべきか・・・?
俊也はノゾミの横に座った。
俊也はノゾミの横顔を覗き込んだ。
か、・・・かわいい・・
俊也は正直にそう思った。
あの時の怒った顔も、この寝顔も、かわいい。
あとは性格さえ良ければなぁ・・・
そう考えてた瞬間
ノゾミ「余計なお世話よ・・・・・・」
!!!!!!
俊也は思わず後ろに飛んだ。
俊也「あー、びっくりしたぁ!!!お、起きてるなら言・・・・・・・れ?」
俊也はノゾミの方を見た。
ノゾミは先程とかわらず寝ている。
俊也は思わず
俊也「ね、寝言か・・・・。」
まったく、驚かせるなよ・・・。
俊也はまたノゾミの横に戻った。
まったく恐ろしいんだか、ただの天然なんだか・・・。
俊也はテーブルに片ひじをついてまたノゾミの顔を見始めた。
なんで、こんな気持ちになるんだろ?
なんでこんなに胸が熱いんだ?
なんかへんな気分だ。
俊也は体を震わせた。
俊也「寒っっ!!」
そういやまだ風呂から上がったばっかだったんだ。
俊也はチラっとノゾミの方を見た。
ノゾミもあのままじゃ風邪引くだろうな・・・
俊也はベットにあった毛布をノゾミに掛けた。
俊也「風邪引くなよ・・・お、おやすみ。」
俊也はベットに寝ようとした瞬間にふと思った。
待て待て・・
待てよ、今ノゾミは寝てて俺は起きてる・・・
チャンスなんじゃないか?
そうだよ、今ならなんなく逃げ出すことができる。
・・・でも、それでいいのか?
赤の他人も同然の俺を助けてくれた、それに飯まで食べさせてくれた、さらには風呂にも、服も。
ノゾミにこんなに良くしてもらったのに、逃げていいのか?
・・・・だめだ。
ここまでしてくれたんだ、せめてお礼くらいいってから逃げ・・・じゃなくて行こう。明日の朝に。
俊也は今日別れるのはいやだった。
そして俊也はもう一つ思い出した。
そうだ!!
今ならノゾミをベットに寝せて俺が床に寝ることできるじゃないか!!
でもそうなるとノゾミを起こさなければならなくなる。
起こしたら間違いなくノゾミは許してくれないだろう。
起こさずに・・・・
俊也は思いついてしまった。
俊也は小声で言った。
俊也「俺がベットに運ぶ・・・・・」
無理だろ・・・
さすがに女の子の体に触るのは・・・
しかも年上の・・・女の子じゃなくて女性か。
もし気付かれたら間違いなく
殺される。
どうにかできないものか・・・
そうだ!!
俊也はノゾミに掛けていた毛布を取った。
頼むからばれるなよ・・・
俊也は毛布でそ~っと包み(くるみ)始めた。
・・・・よし。
なんとかノゾミを包み(くるみ)終わった。
ここまではなんとかいけたが、問題はここからだ。
俊也は考えた。
いくら包んだとはいえどうやって運ぼうか・・・
背中に背負いたいが、それは起きる可能性が高い。
うーん、お姫さま抱っこ?
いいんじゃないか?これならいける・・・かも。
俊也は覚悟を決め手ノゾミを持ち上げた。
俊也「よっ・・・・・とっ。」
俊也はノゾミを抱えて立ち上がった。
い、以外と軽いんだな・・・、
俊也はそんなことを考えながら、ゆっくりノゾミをベットに乗せた。
俊也「・・・・ふぅー。」
なんとか終わったな。
俊也はノゾミにちゃんと毛布を掛けなおした。
よし。
任務成功。
俊也はその場に座り込んだ。
たったこれだけのことなのにかなり疲れたな・・・
俊也はくるりと時計の方を見た。
げっ。もう1時だ。
俊也は急に睡魔に襲われ始めた。
あーもう今日は寝よう・・・俊也はそのまま床に崩れるように倒れて寝た。
そして翌朝。
俊也は体の寒さで目が覚めた。
俊也「うぅ・・・・ん・・・?」
俊也はかなり寝呆けながらも体を起こした。
俊也は思わず
俊也「寒っ!!!」
俊也は思わず声を出してしまった。
俊也は口を両手で閉じた。
あぶない、あぶない。
ノゾミを起こしてしまうところだった。
俊也は立ち上がり、ノゾミの顔を覗き込んだ。
・・・・・寝てる。
よかったぁまだ寝てた。
それにしても、寝顔かわいいよなぁ・・・・。
俊也はノゾミの寝顔に見とれていた。
・・・・・
するとノゾミが横に寝返った。
!!??
俊也は我に戻った。
びくったぁ・・・
俊也は後ろの時計を見た。
えーとっ、・・・・9:15分か。
結構疲れてたからな・・・。
俊也はふとある物を探し始めた。
・・・・・・ない。
なんでないんだろ、カレンダー。
俊也は急に今日がいつなのかが気になったのだ。
ノゾミ「ん・・・・だぁれ??」
俊也はノゾミの声が聞こえたので、振り返りざまに聞いた。
俊也「おっ、起きたか!!なぁなんでこの部屋、カレンダーがないんだ??」
ノゾミはまだ完全に目が覚めてないようだ。
まだ目を擦っている。
ノゾミ「ん・・・・・ん!!??」
ノゾミは自分の服を見た瞬間、完全に目を覚ましたように目を見開いた。
ノゾミ「な、なんで私、私服のまま寝てるの!?」
俊也は思った。
うわーこのあと嫌な事起きそうだなぁ・・・・
俊也は昨日の夜の事を説明しはじめた。
俊也「えーっと、どこまで覚えてるんだ?」
ノゾミは少し悩んでから答えた。
ノゾミ「うーん、確か君に服を・・・・!!!!」
ノゾミは慌てて口を両手で覆った。
俊也は一瞬にして感付いた。
しまった。
思い出させてしまった!!
あれだけ昨日考えてたのに!!
俊也、一生の不覚!!!
するとノゾミが
ノゾミ「ふ、服を上にと、取りにい、行って・・・
からお風呂場に届けに行って・・へ、
部屋に戻って・・・そこから覚えてない・・・。」
俊也「な、なるほど。
俺が風呂から部屋に戻ったときには
ノゾミがベ、ベットで寝てて。
どかす訳にもいかず、俺は起こさずに床で寝た。」
ふぅ
嘘ってつかれるなぁ・・。
バレてなきゃいいんだけど・・。
ノゾミ「・・・・なんで起こさなかったのよ!!」
俊也「いや、だからその・・・ノゾミの寝が・・・・じゃなくて――――」
ノゾミが途中で遮った。
ノゾミ「私の何だって??」
ノゾミは睨んで言った。
俊也はかなり挙動不振に答えた。
俊也「い、いや、だ、だからその・・・。」
ノゾミの寝顔がかわいかった。
なんて言えないよな・・・。
ノゾミが静かに言った。
ノゾミ「答えないと・・・・」
バシッ!!
「こうするわよ・・・??」
俊也は今回ばかりは言うことはできなかった。
俊也「・・・ごめん。それだけは言えない・・・。」
ノゾミは拳を収めた。
ノゾミ「ま、まさか・・・・したの??・・・・」
ノゾミは体を隠しながら言った。
俊也はそれがなんのことなのかすぐに感付き答えた。
俊也「ち、違う!!!!!!!
命を掛けてもいい!!!!
そんなことはしていない!!!!!」
俊也は起きたばかりとは思えないほどの物凄い大声で言った。
ノゾミはそれに圧倒された。
ノゾミ「わ、悪かったわよ・・・・・疑ってゴメン・・・。」
ノゾミは深く頭を下げた。
俊也「い、いや頭上げてくれって、か、隠した俺も悪いんだし・・・。」
俊也はその場で土下座して言った。
俊也「ほ、本当は・・・ベットじゃなくて
テーブルに寝ているの、ノゾミのね、
寝顔がかわいくて・・・
起こすことができなかったんだ・・、
だ、だから毛布でノゾミを包んでベットに運んだんだ。」
俊也はついに言ってしまった。
ノゾミはベットから下りて、俊也の前に静かに座った。
ノゾミ「か、顔上げてよ・・・。」
俊也はゆっくりと顔を上げた。
ノゾミ「じ、実はね。・・
私も隠してたことがあって・・・
その服実は昨日買ってきたんだ。
その証拠に値札がついてるはずよ・・・。」
俊也「値札??そんなん付いてないけど・・・?」
俊也は確かめるふりをしながら言った。
ノゾミ「えっ??そんなはずわ・・・・」
俊也は探そうとしたノゾミの手を止めるために言った。
俊也「まったく、朝っぱらから冗談言うなよ!!つまんないぞ。」
ノゾミ「・・・・・目が泳いでるよ・・・・。」
俊也はうまく聞き取れなかった。
俊也「???なんて言ったの?」
ノゾミ「秘密よ!!」
俊也「教えろよ!!」
ノゾミ「ダーメッ!!」
この二人はまだ知る由もなかった。
今まさに近づいてきている影に・・・・・。
第9話につづく
黒い歴史がやってきました。




