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言葉

黒い歴史ですよ、みなさん。

第7話

~ 言葉 ~


俊也は軽い眠りについていた。


・・・・

少し振り返ってみるか・・・。

俊也は考え始めた。

俺はとりあえずは試練っていう途中なんだよな。

で、最初の試練でだだっ広い野原で、正直死ぬかと思った。


でも


でも俺はそこでアキトさんから大切なことを教えてもらった。

それで、あの光の声が聞こえてきて、

試したとか合格だとかよく聞き取れなかったけど・・・

結局一つ目の試練で、俺は何を手に入れたんだ?


身体が強くなったわけでもないし、記憶が戻ったわけでもないし・・・。

それで父さんと母さんが・・・

俺はその途中の記憶がない。

自分の意識が戻ったときには周りが暗闇に包まれていた。

しかも腹の傷が治っていた。

けど、傷跡が黒くなっていた。


気が付いたら暗闇が晴れていて、そこは一つだけ町が見える丘の上だった。

俺はその町でアイツに出会った。

ノゾミ・・・・・



―――!!


――、―きてよ!!


????


誰だ?


声がする・・・・


俊也は寝呆け眼で見た。

俊也「・・・・んぅ・・??」


すると俊也が起きたことに気付いたノゾミは


ノゾミ「やっと起きた!!さっきから何回も

呼んでるのにピクリとも動かないし、

心配させないでよっ!!」


俊也はまだ少し寝呆けた声で答えた。


俊也「・・・?すまん、もう一回言ってくれない?」

ノゾミ「なっ!?何よ!!

ただでさえむかついてるっていうのに!!

もう一回!?ふざけんじゃないわよ!!


ノゾミは俊也を睨み付けて言った。


ノゾミ「もういいわよ!!

お風呂沸いたから早く行きなさい!!」


そう言うとノゾミはベットを蹴り飛ばした。

ドカッッッ!!


俊也は驚いてやっと目が覚めた。

俊也「う、うわぁあぁ!!?」


するとノゾミはドアの方を指差しながら言った。


ノゾミ「行け。」

俊也はもはや何を言っても無駄なことを一瞬で悟り答えた。

俊也「・・・・はい・・。」

俊也はすたすたとドアに歩いていった。


俊也はあることを思い出した。


俺、風呂の場所知らないじゃん・・・

俊也はドアの前で立ち止まり

少しノゾミの方を振り返ってみると、

いまにも爆発しそうなノゾミがいた。


どうしよう・・・

聞ける訳がない。

なんか喋った瞬間、

電光石火の拳をたたき込まれる。


防ぐのには腕一本は必要だな、

防いだとしても、逃げれる保障なんて、

これっぽっちもない・・・


どうする?

どうすればいいんだ?

俊也が深く考えてることに気付いたノゾミが口を開いた。


ノゾミ「どうしたの?」


俊也は一瞬信じられないと思ったが逆に考えてみた。


待てよ?

これはチャンスなんじゃないか?

俺からではなくあいつから。

ここで何かを言い返して殴られる理由は存在しない。

ここでさらっと風呂の場所を聞いて、いや聞いといてそこに向かうふりをして玄関を探して逃げる。

よし。

完璧だ。

これならいける。


俊也は確信をもって言った。


俊也「・・・風呂の場所・・知らないんだけど・・。」


俊也は願った。

うまくいってくれぇぇ!!


ノゾミは少し我に返った。


あ、そうだった。

そういえばあたしこいつに場所教えてなかった・・・

どうしよう・・・

あそこまで怒っといて急に切り返すのも・・

うぅ・・・

あ!!そうだ!!

ここは謝る気持ちであいつを風呂場に案内してやればいいんだ!!

そうよ、そうすれば少し怒りながらでも大丈夫!!

これでいこう!


ノゾミも確信をもって言った。


ノゾミ「・・・そ、そうだったわね・・・

ごめん、案内するね・・・。」


俊也は思ってもいない言葉に唖然とした。


なんで正直になってんだ!!!


おかしくね?

おかしいだろっ!?

さっきまでめっちゃキレてたのにっ!?

こんな素直になるなんて聞いてねーよ!!

あいつにプライドはないのか!!プライドは!!!

ぐっ・・どうする?

このままでは、俺の華麗で完璧スマートな作戦が水の泡になってしまう!!

・・・だったら


俊也は思いついたことを言った。


俊也「い、いや!?場所さえ教えてくれれば自分で行くからさ!!」


さぁどうかえしてくるんだ?


俊也は挑戦的に待った。

な!?

人がせっかく謝る気持ちで案内してあげるって言ったのにっ!!

素直にうんとか、はいとか言えばいいのに!!

もう少し素直になれないの!?まったく。

・・・でも、

私も怒ってばっかじゃだめよね?少しは大人になって妥協しなきゃ!!

私はあいつより年上なんだから!!

ノゾミは正直に言った。


ノゾミ「・・・さ、さっきは怒鳴ったりしてゴメンね・・・

あんな一方的に言って、悪いのは私の方なのに・・・」


なっ・・・

そ、そうだよな・・・

俺も悪いとこあったしな。

の、ノゾミも正直に謝ってくれてるし・・・

俊也は反省を込めて言った。


俊也「い、いやその・・・

俺の方も悪いとこあったしさ・・・

ご、ごめんな。・・これでおあいこじゃだめかな??」

ノゾミ「う、うん・・・そうだね。

おあいこ・・なんかバカみたい・・」

俊也「たしかに言えてるな!!」

ノゾミ「じゃあ案内するね。」

俊也「お、おぅ・・・・。」


俊也はノゾミについて行った。


二人はドアをでで階段を下りていた。

あいつ以外と素直なところあるんだなぁ・・・

二人は同じ事を考えていた。

そうしてる間に、風呂場についた。


ノゾミ「ここだよ。」

俊也「ありがとう・・・。」


俊也はいろんなことを含めて言った。

ノゾミ「お、大袈裟だなぁ!!

そんなお礼を言ってもらえる程の事じゃないよ?」


俊也「そ、それでも・・・ありがとう。」

ノゾミ「・・・・・わ、わかったわよ、

ありがたく気持ちだけ貰っとくわ。

ささっと風呂に入んなよ!!」

俊也「う、うん・・・」


なんか悪いこと言っちゃったかな?俺。

でもありがとうって言葉だけは伝えられたようだし良かった・・・。


なんでありがとうなんか・・・。

本当、大袈裟なんだから・・。

でも・・ちょっと嬉しかった、かな??

なんでかよくわかんないけど・・・

俊也はあることに気が付いた。

俺、服持ってない・・!!

なんでそんな大事なことに気付かなかったんだ!!

どうする?

たぶんノゾミは一人暮らしだ。

何故ならほかに男がいるなら、

俺みたいな今日知り合ったヤツを

風呂にまで入れさせるなんてありえない。

どうしよう・・・

いや、ここは正直に聞いてみるのが一番だ。


俊也

「あ、あのさ・・・俺、服持ってないんだけど・・」


ノゾミはちょっと考えた。


そうだったわ!!

私の家に男の服なんてあるわけないじゃない!?

私、そんなことにも気付かずに風呂に入れさせようとしてたなんて・・・

あ~もうっ!私のバカ、バカ、バカァー!!!

こうなったら・・・


ノゾミ「あ、安心して!!ちゃんとあるから・・」


ノゾミは心配そうに返事を待った。


あるなんて嘘付くなよ・・・。

わかりやすいんだよ・・。

あんた、嘘つくと耳がいつもより紅くなる・・・。

なんでこんなことわかっちゃったんだろ・・。

でも天然だから嘘はバレやすいのかもな・・・。


俊也は心配させないように言った。

俊也「そうなんだ。ならいいや。」


なんで?

なんで君は嘘を付くの?

わかっちゃう自分が嫌になるよ・・・

君が嘘を付く時って単語だけで返事をした後必ず目をそらす・・・。

君ってもしかしたら、私と一緒で、天然なのかも・・・。

ノゾミは複雑な気持ちで答えた。


ノゾミ「う、うん・・・、じゃあね。」


ノゾミはそういうと階段を昇り部屋に戻っていった。

俊也は服を脱ぎ始めた。


俊也「・・・はぁ・・・。」


俊也は深いため息をつきながらも、

服を脱ぎ近くにあるかごの中に服を投げ入れ、

風呂場に入っていった。


ガチャ、バタン。

しばらく湯気があり見えなかったが、少しずつ見えるようになってきた。


俊也「・・・んんっ!??」

俊也が見たそのお風呂とは、


なんと自分が住んでいた家の風呂場とまったく一緒だった。

俊也は唖然とした。


俊也「な、なんで・・・!?」


俊也は考えようとしていた思考を止めた。

考えたところでかわるわけじゃない。

俊也は風呂にゆっくりとなにも考えずにつかった。






俊也は風呂場から出ようとした瞬間声が聞こえた。


ノゾミ「ま、待ってっっ!!!!!!」


あまりの驚きと大声に俊也は転びそうになった。

の、ノゾミ!?!?

俊也は慌てて前を隠した。

なんでいるんだ!?

まさか・・・覗き!?

ノゾミにそんな趣味が・・・

あるわけない!!

と信じたい・・・。

俊也は慎重に聞いた。


俊也「な、なんでそこにいるの?」


ノゾミの返事はしばらく返ってこなかった。

俊也がもう一度声を掛けようとしたその時、


ノゾミ「も、もういいよ!!出てきても!!部屋に戻るから!!!」


さき程よりも大きい声で言った。

その後階段を駆け上がり

部屋に入る音が聞こえたのを

確認し俊也は風呂場を出た。


するとそこには少し大きめのタオルと

チェックのパジャマ、それと青一色で

無地のパンツがきれいに並べてあった。


俊也「・・・・・・」


そうか・・・

さっきはこれを置きに来てたんだな・・・

・・・ん?

ちょっと待てよ?

なんで服があるんだ?

一人暮らしじゃなかったのか?

俊也の気持ちが複雑になりかけた瞬間あるものが目に入った。

それはパジャマについている値札だった。

しかもパジャマだけではなくタオルとパンツにも。


俊也「・・・良かった。」


俊也は心のそこから安心した。

その安心という言葉は俊也にとってはとても大切なものになった。


第8話につづく

黒い歴史でした、みなさん。

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