第48話〜衣服〜
閑話休題。
時間は朝を迎えた。
ノゾミ
「・・・・ん・・・」
ノゾミは目を擦りながら体を起こした。
ノゾミ
「朝、・・・かぁ・・」
ノゾミが横のベットを見るとまだ千夜はぐっすりと寝ていた。
ノゾミ
「寝てる・・・」
ノゾミは布団から出て窓に寄った。
ノゾミ
「あれが・・・・王宮?」
そこから見えたのは眼下に広がる城下町とその奥にある大きなまるで山のようなお城。そのお城は白と赤と青で作られており回りには壁と言うよりも崖に近いものが囲んでいる。
ノゾミ
「いったい、誰があんなものを作ったの・・・?」
ノゾミがそんな事を言ってる間にあいつが起きたようだ。
千夜
「・・・んにゃ?ノゾミぃ〜??」
千夜は体をゆらゆらと起こしながら言った。
ノゾミ
「あっ起きた。千夜、おはよう!!」
千夜
「おはよ・・・あ、眠い・・・」
ノゾミ
「ねぇ、今日はどうするの?」
千夜
「ん・・・わかんない。」
ノゾミ
「あんたが行くって言ったんでしょ!?」
千夜
「嘘だよ、嘘。そうだねとりあえず朝飯を食べましょ?」
ノゾミ
「そういえば、昨日から何も食べてなかったわね?」
二人は宿を出て朝飯を探した。
大通りは朝っぱらから人が多くざわざわしている。
千夜
「何か無いかなぁ〜」
ノゾミ
「ん〜・・・・あっ!!あれなんかどう?」
千夜
「えっ!?何何!!」
ノゾミが見つけたのは大通りにある出店で鉢巻きをした男の人が何かをひっくりかえしている。
二人はその出店に寄り尋ねた。
ノゾミ
「すみません、これって何ですか?」
男
「お客さん、これはね。タゴ焼きって言うんでぃ!!」
千夜
「タゴ?何それ?」
男
「あんたらタゴを知らないって、余程の田舎者だね?」
ノゾミ
「まぁ、そのような感じですが・・・」
千夜
「で、タゴ焼き?だっけ、おいしいの?」
男
「当ったり前よぉ!!食えば病み付きになること間違いねぇ!!」
ノゾミ
「どうする?」
千夜
「じゃあ一つずつ下さい!!」
男
「はいよ!!少々お待ちくだせぇ!!」
二人はしばらく男がひっくり返すのを眺めていた。
男
「へいお待ち!!代金は入りやせん!!熱い内にお食べになって下せぇ!!」
ノゾミ
「そ、そんな!?ちゃんと払いますから教えてください!!」
千夜
「いいじゃない?くれるって言うんだから。」
男
「あんたらが、お客さん第一号なんや!!だから代金はいらん!!」
ノゾミ
「いいから、言ってください。」
ノゾミは少し睨み付けた。
男
「わ、わかりやしたよ・・・代金は二人合わせて100バルスになります・・」
ノゾミは手際よく言われたとおりに払った。
ノゾミ
「それでは。」
千夜
「まったね」
男
「さいならっ!!」
二人は出店を後にした。
千夜
「ん、おいしい!!中のコリコリしたのがたまんない!!」
千夜は歩きながら丸いタゴ焼きを食べていた。
ノゾミ
「本当だ、おいしい・・・」
ノゾミも耐え切れずに食べ始めた。
千夜
「ぷっはぁ、食った食ったぁ」
ノゾミ
「ごちそうさまでした。」
二人は近くにあったごみ箱に箱を捨てた。
千夜
「さてと!!どうしますかね?」
ノゾミ
「だから千夜が行きたがってたんじゃない・・・」
千夜
「ん、そだね。じゃあ・・・・服!!服探そうよ!!ノゾミもいつまでも私の服じゃやでしょ?」
ノゾミ
「べ、別に私は・・・」
千夜
「よし!!決まり!!服屋を探しましょ!?」
ノゾミ
「はぁ・・・・・」
結局二人は服屋を探すことになった。
千夜
「うーん、見つかんないね・・・」
千夜は辺りを見渡す。
ノゾミ
「服屋、服屋・・・・あ!!あれじゃない?」
千夜はノゾミが指差した方向を見るとガラス越しに服がいくつか見える店だった。
千夜
「ノゾミって見つけるのうまいね!!」
ノゾミ
「たまたまよ・・・」
二人はそんなことを言いながら店に入った。
その店の中には、いままで見たことのないような服がたくさん溢れており、床には赤い絨毯が敷いてあり壁にはいろんな紋様がはいっている。
千夜
「すごい・・・・」
ノゾミ
「ふ、服ってこんなにあるんだね・・・」
千夜
「ねぇ、いまからさぁお互いに相手が着て合いそうな服を探さない!?」
ノゾミ
「うん!!わかった!!」
二人は別々に服を探しはじめた。
千夜
「ど、れ、が、いい、かなぁ!!」
千夜はいろんな服を見ている。
ノゾミ
「千夜に合う服・・・・」
ノゾミもいろんな服を見ている。
― 30分後 ―
二人はそれぞれ選んだ服を後ろに隠し持っていた。
千夜
「ちゃんと選んだ?」
ノゾミ
「選んだよ!!千夜は?」
千夜
「間違いなし!!」
ノゾミ
「それで、どっちから見せる?」
千夜
「ノゾミから見せてよ!!」
ノゾミ
「千夜が先に見せてよ!!」
千夜
「ノゾミが先!!」
ノゾミ
「千夜!!」
千夜
「ノゾミ!!」
二人の間に火花が飛び散る。
ノゾミ
「う」
千夜
「こうなったらジャンケンしましょ?」
ノゾミ
「いいわ。行くわよ・・・」
千夜
「来いっ!!!!」
ノゾミ
「最初はグー!!ジャンケン・・」
ノゾミ&千夜
「「ポイッッ!!」」
二人は互いにグーを出した。
ノゾミ&千夜
「「あいこで・・・しょっ!!!」」
二人は今度は互いにパーを出した。
ノゾミ&千夜
「「あいこで、しょっ!!」」
二人は今度はチョキを互いに出した。
千夜
「やるわね・・・・」
ノゾミ
「そっちこそ・・・・」
千夜
「でも・・・次は勝つ!!」
ノゾミ
「あいこで・・・・」
ノゾミ&千夜
「「しょっ!!!!!」」
千夜
「っ・・・・・!!!!」
ノゾミ
「なっ・・・!!?」
千夜はグー、ノゾミはチョキを出していた。
千夜
「私の勝ちぃ!!!」
ノゾミ
「ま、負けたわ・・・・」
千夜
「じゃ、早速見せて!!」
ノゾミ
「う、これよ、これ・・・」
ノゾミは渋々服を見せた。
その服は水色の服で上下とも半袖、半ズボンで、上は中央にファスナーがあり首には袖をおったような白い部分があり、両腕、両足の所にも同じようになっていた。
ノゾミ
「その・・・千夜はスカートとか履かないのかなぁ・・・と思ってさ・・・」
千夜
「ありがと!!大事に着るよ!!私ノゾミの言うとおりにスカート嫌いなんだ、ひらひらして動きづらいからね!!」
ノゾミ
「よかったぁ嫌だ、とか言われたらどうしようかと思ったよ・・・」
千夜
「今度は私の番ね?じゃん!!」
その服は長袖と膝ぐらいまであるスカートで、スカートは真っ白で、上は柔らかい生地の服で決め手はベージュの布がクロスして右肩から左の脇を通り後ろから右肩に戻ってきていて左肩から右脇を通り後ろの左肩とくっついている。
千夜
「どうどう!!?」
ノゾミ
「す、スカート・・・」
千夜
「ノゾミは下手なズボンよりこっちのスカートの方が似合うよ!!絶対!!」
ノゾミ
「そ、そうかなぁ・・!!」
千夜
「うんうん!!」
その時後ろから綺麗な女性店員さんが二人に声を掛けてきた。
店員
「よろしければ、あちらで試着出来ますが?」
千夜
「ノゾミ!!着てみよーよ!!」
ノゾミ
「そ、そだね。」
二人は互いに服を渡し、隣同士の試着室に入った。
千夜は服を脱ぎながら言った。
千夜
「ノゾミぃ聞こえる?」
ノゾミも服を脱ぎながら答えた。
ノゾミ
「どしたの?千夜。」
千夜
「なんでもないよ!!」
ノゾミ
「??」
千夜
「よしっ!!着替え完了!!」
バッ!!
どうやら千夜は試着室から出たようだ。
店員
「お客さま、大変似合っていますよ?」
千夜
「えへへっ、そうかな?」
店員
「はい。」
千夜
「ノゾミ!!まだぁ!?」
千夜はカーテン越しに言った。
ノゾミ
「も、もうちょっ、と。待って・・・・・・・い、いいよ?」
バッ!!
千夜は勢いよくカーテンを開けた。
千夜
「あ・・・・・・・」
ノゾミ
「ど、どうかな?」
千夜
「とっっっっっっても、綺麗!!!!」
ノゾミは耳も顔も真っ赤になった。
ノゾミ
「や、やめてよ!?お世辞はいいから!!」
店員
「あなたは本当に綺麗ですよ?お世辞なんかじゃなく。」
ノゾミ
「も!!店員さんまで・・・・」
千夜
「美しさではあんたには勝てないわね・・・」
ノゾミ
「そ、そんなことないって!?」
店員
「それでお決まりでよろしいでしょうか?」
ノゾミ&千夜
「「は、はい!!!」」
二人が試着室に戻ろうとした瞬間
店員
「あ、お客さま。着替えなくて結構ですよ?そのままで代金を払ってくだされば。」
千夜
「あ、ありがとうございます!!」
ノゾミ
「代金は?」
店員
「しめて、6万8000バルスになります。」
ノゾミ&千夜
「「た、高っ!!!??」」
第49話へつづく
次なる話しの始まり。




