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第42話〜兵志〜

綴られる歴史。

翌日。


ガッ、・・・バタバタバタ!・・・キンッ!!ドォォン・・!!・・・

ノゾミ

「んぁ・・・・・?」

姫は城内の騒がしい音で目が覚めたようだ。

ノゾミはおもむろにベットから下り、窓の外を見に行った。

ノゾミ

「えっ・・・・・・!?」

なんと城下の町が激しく燃え、得体の知れない魔物がヒュンヒュン飛び回っていた。

ノゾミはすぐに部屋から出ようとしたが、その前に誰かが入ってきた。

バタンッ!!!

そこには銀の鎧を着た一人の兵士がふらふらと歩いていた。

その兵士はまだ若く青年と言えるくらいの背だった。

兵士

「ひ、姫様・・・ご無事でし、たか・・・」

兵士はふらふらと近づく。

ノゾミ

「はい・・・・なにがおきてるの?」

ドサッ。

兵士は答える前に倒れた。ノゾミは急いで近寄る。

ノゾミ

「だ、だいじょうぶ!?」

兵士

「こ、このくらい・・・何でもありません。そ、それより、は、早くお逃げ下さい・・・姫様。」

ノゾミ

「いま、なにがおきてるのか、はなしてください・・・」

兵士

「はっ!・・・い、今現在、我が国は襲撃を受けておりなんとか防いでいたのですが、突破され城下はもうほぼ壊滅かと・・・城に至っては既に半分ほど陥落しており絶望的な状態にあります。」

ノゾミ

「そ、んな・・・・!!お、おとーさんとおかーさんは!?」

兵士

「わ、わかりません・・・・・」

ノゾミ

「・・・・わたし、さがしにいく・・・!!」

兵士

「い、いけません!!危険過ぎます!!城内にも魔物が入ってきている中、姫様を行かせる訳にはいきません!!」

バタンッッ!!

その時誰かが部屋に入ってきた。

???

「クククッ・・・ミ、ツ、ケ、タ・・・」

そいつはあの左が機械のような物で、2mを越える巨体の黒い翼が生えたヤツだった。

兵士は急いで立ち上がり剣を構えた。

兵士

「くそっ!!もうこんなところまで・・・姫様ここは私が食い止めます!!」

兵士はヤツを睨んだ。

???

「・・・ホォ、イイメヲシテイル。ダガジャマヲスルトイウナラ、コロス。」

兵士

「姫様は、俺が守る!!この命にかえても!!」

???

「ヨカロウ、キコウノカクゴ、ウケテタトウ・・・」

ヤツは構えた。

兵士

「姫様、私の力ではヤツを倒すことはできません、しかし時間稼ぎにはしてみせます・・・だからその内きお逃げ下さい!!」

ノゾミ

「そ、そんなこと・・・」

兵士はヤツに向かっていった。

兵士

「あぁぁぁあぁぁ!!!」

兵士は剣を振り下ろした。

ブンッ!!ガキンッ!!

ヤツは左腕でその剣を防ぎ、右手でヤツを吹き飛ばした。

ドンッ!!

兵士

「がっ・・・・」

ズサァー!!

兵士は5、6メートル吹き飛ばされたがなんとか堪えている。

兵士

「がはっ!!・・・ぐっ・・」

兵士は血反吐を吐いた。

そして剣を地面に突き刺しなんとか体を支えている。

???

「ホォ・・・タイテイノクズハコレデコナゴナニナルハズナノダガ・・・」

ヤツはゆっくりと兵士に近づく。

兵士

「ここまでか・・・・」

その時兵士の前に誰かが立ちはだかった。

兵士

「ひ、姫様!!!?」

ノゾミ

「やめて!!!」

ヤツの足がとまった。

???

「コレハコレハ、オヒメサマ・・・ユウカンナコトヲ・・・」

兵士

「な、何故逃げなかったのですかっ!!?」

ノゾミは黙っている。

???

「シカタガナイ、アナタカラコロシマショウ・・・」

ヤツは左腕を振り上げた。

兵士

「う、・・・ぉぉぉぁぁぁ!!!!」

ブスッッ!!

兵士は最後の力を振り絞り剣をヤツの心臓に突き刺した。

???

「グガァ!!?コイツ!!シネ!!!」

ヤツは狙いをかえ、兵士を左腕で潰した。

ボコンッッ!!

奇妙な音が鳴り響く。

ノゾミ

「ひっ・・・・・!?」

兵士の背中にヤツの左腕が突き抜けており体から血が物凄い勢いで流れ出ている。

???

「グ・・・・ニンゲンガデシャバルカラダ!!!」

ヤツは兵士ごと腕を上げた。

その時血だらけの兵士がこちらを向きノゾミに笑顔を見せた。

ブチャァァ!!

ヤツは左腕を振り払い兵士の体は千切れて辺りに血が飛んだ。

ノゾミ

「そんな・・・・・・」

ノゾミは絶句しながら膝を付いた。

???

「フ、ハハハ・・・ザンネンダッタナ・・セイメイリョクノチガイダ。ワレハシナン。」

だがヤツの動きは先程よりも鈍い。

兵士の一撃は確実に効いている。

ヤツはノゾミの前に来た。

ノゾミ

「ぁ・・・ぁ・・・」

???

「アノヨデアイツニアッタラ、ヨロシクナ?ジャ、バイバイ。」

ヤツは左腕を振り上げた。

だめっ・・・・!!

ノゾミは目をつぶった。

ズバァッ!!

???

「グガァァァァィ!!?」

ノゾミは目を開けた。

そこには背中を斬られて膝をついて苦しんでいるヤツの姿とその後ろには傷だらけの刃界が刀を持って立っていた。

ノゾミ

「お、じ、さん・・・?」

刃界は傷ついた体を必死に動かしノゾミの所に来た。

刃界

「姫様!!よくぞご無事で・・・・でも誰が?」

ノゾミ

「あの人が・・・・」

ノゾミは引きちぎられた兵士を震える指で教えた。

刃界

「・・・そうか、よくぞ姫様を守ってくれた、いつかまた会おう・・・」

刃界は軽く会釈をした。

その時怒り狂ったヤツの声が聞こえた。

???

「ヨ、ク、モ・・・ニンゲンゥゥゥゥゥ!!!!」

ヤツの体からは緑の血が流れ出ている。

刃界はゆっくり立ち上がり構えた。

刃界

「あの兵士を殺したのはお前か・・・?」

???

「アァ、ソウダ!!ワタシガヒキチギッテヤッタ!!」

刃界

「そうか・・・ならばもう話すことはない!!」

刃界はヤツに斬り掛かった。

刃界

「おぉぉぉぉぉぉ!!!」

ブンッ!!

ヤツは刃界の刀を空に飛び躱した。

???

「クッ・・・コンカイハダメージガオオキイ・・・シカタガナイガタイサンスルトシヨウ。サラバ、ニンゲン・・・」

ヤツは黒い球体に包まれ消えた。

カランカランッ。

刃界は刀を落とし膝をついた。

刃界

「ぐ、ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

刃界は悲しみと怒りを込めて叫んだ。

ノゾミ

「ぅ・・・ぅぅ・・・」

ノゾミの目から涙が流れていた。

パリーン!!!

部屋の窓が割れ魔物が入ってきた。

「クッヘッヘ・・・オッ?ニンゲンミ〜ケッ!!」

そいつはくちばしがあり羽根が生えているがなりは人のようだが毛は鳥のようだ。

刃界はそれに気付き刀を持ち立ち上がる。

刃界

「何しにきた・・・」

鳥獣は簡単に答えた。

「ニンゲンヲコロシニ。」

刃界

「うぉぉぉぉお!!!」

刃界は鳥獣に向かっていった。

ガッ。

「オソイ。」

鳥獣は一瞬にして刃界の後ろに移動して羽根で弾いた。

バチンッッ!!

刃界

「がっ・・――――――」

ドォォン!!

刃界は壁にめり込み動かなくなった。

ノゾミ

「くろいおじさん!!」

ノゾミが駆け寄ろうとしたが鳥獣が立ちはだかった。

ザッ!!

「マズハ、ガキカライタダクトスルカ・・・」

鳥獣は羽根の先にある人間のような手でノゾミの首を掴み上げた。

ノゾミ

「ぁっ・・・・ぁっ・・」

鳥獣は手に力をさらに入れる。

ノゾミは口から少し泡を出して目は見開いており、体に力が入らないようだ。

ノゾミ

「っ・・・・ぅぁ・・」

が、ノゾミは最後な力を振り絞り手に噛み付いた。

ガッ!!

「グァ!!コノガキィィ!!テメェ、ナンカイラネェ!!シネ!!」

ヤツはそのままノゾミを窓の外に思いっきり投げた。

ブンッ!!

刃界

「ひ、めぇぇ・・・」

刃界はノゾミの方に何かを投げた。

それが落ちていくノゾミに当たるとノゾミは光に包まれ消えていった。



―  現在   ―

ノゾミ

「―――・・・その後、私は目覚めたら射撃場にいたの、たぶんあの時榊さんが投げてくれたものがそうだったんだと思う。」

俊也

「・・・・・・・その後、城には戻らなかったのか?」

ノゾミ

「まだ魔物がいたから、お城には戻れなかったの・・・だから私は必死に歩いて、歩いて、歩いて・・・・そこで、そこで助けてくれたのが柳本隊長だったの。」

俊也

「千夜が!?」

ノゾミ

「うん、その話はまた明日。今日はもう宿に戻って寝よ?」

俊也

「そうだな。」

二人は宿に戻った。

ガチャ、バタン。

部屋には千夜と刃界が寝ていた。

千夜は布団に包まり、刃界は壁に寄り掛かり寝ていた。

ノゾミ

「(俊也、そぉ〜っとね?)」

ノゾミは小声で言った。

俊也

「(あぁ、じゃ、おやすみ。)」

ノゾミは頷き静かに布団に入った。

俊也も二人を起こさないように窓側のベットに入り先程の話しを思い返しながら深い眠りについた。

第43話へつづく

刻まれる記憶。

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