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誓い

黒い歴史3ページ、はじまりはじまり。

第3話

~ 誓い ~


俊也は扉を通り抜けた。


俊也「ん・・・ここは・・?」



俊也はゆっくりと目を開いた。

そこは、まるで地平線のような野原が広がっていた。


俊也「へ!?・・・」


なんだこれ?

俺が想像してたのは、なんかこう

もっと地獄みたいな暗いところで、

(本当に地獄が暗いかはわからないが)

あいつのような化け物が、

わんさか居るような所に出るのかと思ってたんだが・・・。

俊也は少し考え込んでいたが、すぐに我に戻った。

俊也は周りに何か無いかもう一度目を凝らして探してみた。


俊也「う~ん・・・ん?」


俊也は目を細めてやっとこさ見えるくらい遠い所に、

ぼんやりと建物があるのがわかった。

俊也は考え込もうとしたが、すぐに止めた。


俊也「どうせ考えたって、あそこに行く以外無さそうだし、行くしかない・・はぁ。」


なんか今日は考えすぎて頭が痛い・・。

それに予想はしてたけどあの扉もいつのまにか消えてるし・・・。

俊也はなんだかんだ言って結局、考えながら唯一見える建物を目指し始めた。


~ 1時間後 ~


俊也「つ、疲れた・・・。」



なんだかんだ歩いて、もう結構歩いたはずなんだけど・・・。

全然近づいた気がしない・・・。


俊也「ちょっと休憩~・・・。」


俊也はその場に崩れるように寝転んだ。

あ~腹減ったなぁ・・。

朝はなんも食べてないし・・。

俊也は朝のことを思い出すのを止めた、なぜならつらい記憶を思い出したく無かったからだ。

俊也は小さな声で呟いた。



俊也「・・・父さん、母さん・・・。」





俊也「ん・・・。んっ!?」


俊也はいつの間にか寝てしまっていた。


俊也「・・・行くか・・。」


すこししょぼくれた声で言いながらゆっくり立ち上がった。

そしてまたあの建物に向けて歩きだした。






しばらく歩いてると何かが俊也の目に飛び込んだ。


俊也「あ、あれは・・・!?」


俊也が見たのは、あの建物以外何もなかった

(正確にはいなかった?)はずの野原に人影を見たのだ。

俊也は思わず走り始めた。


やった、人がいる!!

あの人に会えば安心できるような気がする!!

そんな希望を持ちながら、ひたすら走った。

だが、次の瞬間人影が倒れるのを見た。


俊也「えっ!?」


俊也は希望が打ち崩された感じがした。

やっと俊也はその人の場所に着いた。

倒れている人は、見るかぎりでは、

30代くらいの男性。

顔は全身黒いコートを着ていてよく見えない。


俊也「はぁ、はぁ・・・。」


俊也は恐る恐る声をかけてみた。


俊也「あ、あの・・・大丈夫ですか・・・?」


俊也は返事が返ってくることを強く願った。

頼む!!答えてくれっっ!!

すると倒れてる人の指が微かに動いたのを俊也は見逃さなかった。


俊也「だ、大丈夫ですか!!」


俊也は倒れてる人の肩を激しく揺らした。

すると

倒れていた人


「ぐっ・・・・・。」


その倒れてる人の目がゆっくり開いた。

俊也は必死に呼び掛けた。


俊也「しっかりしてください!!大丈夫ですか!?」


倒れてる人は弱り切った声で答えた。


倒れている人「・・・ここは・・?どこ・・だ・?」


俊也は自信なさげに答えた。


俊也「おれにもわかりません・・・・。」

倒れている人「そ・そうか・・・き、君は?・・私を助け・・てくれた・・・のか?」


俊也は慌てて言った。


俊也「い、いえ!?た、たまたま通りかかっただけの者です!?」

倒れてる人「す、すま・・ない・な。名前を・・聞いて・・もよいか・・な?」


俊也は素早く答えた。


「と、俊也と言います!?」

倒れてる人「と・・俊也・・・君・か・・本当に・・あり・・がとう・俊也・・・君・。」


言いおわると倒れてる人は血を吐いた。


倒れている人「ぐはっっ!!」

俊也「!!!!だ、大丈夫ですか?しっかりしてください!!!」


俊也は叫ぶように言った。

倒れてる人「わ、私はもう・・そ・そう長くは・・ない・・ぐっ!!。」


また倒れている人は血を吐いた。


俊也「もう喋らないでください!!それ以上喋ったら・・・。」


さすがの俊也にもその人の命が危険なことはわかった。

倒れている人「・・・わた・・しは・・アキ・・ト、グレム=アキト・・・だ。・・・」


もう今にも死にそうな声で言った。


俊也「・・アキトさん!!もう喋らないでください・・・。」

俊也は泣きながら言った。


倒れている人

「俊也君・・・泣いたら駄目だ・・・

わ、笑うんだ・・。な、泣いてても、

よ、喜・・ぶ人・は・・・いない・・、心を・・強く・・強く・・。」


そう言うと、アキトはピクリとも動かなくなった。


俊也「ァ、ァキ、ァキトさん??アキトさん?アキトさん。アキトさぁあぁーーん!!!!」


俊也は叫んだ。

力の限り。

だが俊也はアキトさんの最後の言葉を思い出した。


『『泣いたら駄目だ・・・わ、笑うんだ・・。

な、泣いてても、よ、喜・・ぶ人・は

・・・いない・・、心を・・強く・・強く・・。』


俊也は涙を力強く拭った。

そうだ・・・泣いてたって誰も喜ばない。笑うんだ。

笑うんだ。


そして俊也はアキトさんに向けて笑った。


にっ!!


その瞬間アキトさんは笑ってくれたような気がした。

俊也は覚悟を決めた。


俊也「行こう。」


俊也はアキトさんを背負い歩きだした。

アキトさん・・・俺もう・・泣いたりしない。

これからは泣くんじゃなくて笑うよ。

もう止まったりしない。

歩き続けるよ・・・。

そして、あの建物を目指し、

一歩づつ、

一歩づつ。

ただひたすら歩き続けた。



俊也は意識がもうろうとしていた。

ぐっ・・・・や、やばい・・・目が霞んできた・・・。

俊也の靴はボロボロでいくつか破れている。服も汗が滲みカラカラに渇ききっている。

俊也の足はフラフラだ。

まだ建物は近くにある気はしない。


俊也「あっ・・・・・。」


バタッッ!!

俊也は全身の力がすべて使いきったときみたいに崩れ落ちた。

俊也は薄れゆく意識のなかで思った。


あぁ―――だめだ・・・。

ち、力がまったく入んねぇ・・。

どうしよう・・・、これじゃああの時の二の舞だ・・。

あの時は光が助けてくれたけど・・・、今は試練の途中・・。助けてくれんのかなぁ・・・。

まさか、死んで終わり??


いやだ、

いやだ。

死んでたまるか・・・

決めたんだ、

あの声を聞くって。

もう一度だけ・・・、

決めたんだ、

アキトさんの言葉・・、

もう泣かない、

笑って、

歩き続ける。


まだ、


まだ。


終わらせてたまるか!!!


そう思った瞬間、体に少しづつ力が戻ってきた。


俊也「おっ・・・?ち、力が・・・?」


俊也は少しだけ戻った力でなんとか立ち上がった。

よし・・・行ける・・かも・・。

そしてアキトさんをもう一度背負おり顔をあげると、

目の前には大きな光りがあった。


俊也「!!??、こ、この光は??」


そしてどこからか、声が聞こえてきた。


――俊也、君は―――だ


俊也「ア、アキトさん!?」


俊也は泣きそうなくらい驚いた声で言った。


――君は、この世界で―――を手にした。――


よく聞き取れない・・・。


――君のコトを少し、試させてもらったよ。――


た、試した・・・??

何故かまた全身の力が抜け始めた。


俊也「あ、あれっっ・・・!?」


俊也の足はふらつき出した。


――君はやはり―――だ、それが君の―――なんだね?――


やば・・・また視界が・・・・。


――見事、第一の試練、――――――――。


バタッッ!!・・・・。


俊也は全部聞き終わる前に倒れてしまった。




ア、アキトさん・・・、

俺、やったよ・・・。

アキトさんのおかげです。

ありがとうございます。

おれ、誓います。

何度も言うようだけど、

どんなに悲しくても、

泣かない。

どんなにつらくても、

泣かない。

悲しいときこそ笑うよ・・・・。

そして立ち止まらない。

誓うよ・・・。




俊也「ん・・・ぁ・・・?」


俊也は永遠の眠りから覚めたように目を開けた。

まだ、ぼやけていて周りがよく見えない・・・。


俊也「とりあえず・・・い、生きてる・・っぽいな。」


俊也は少し安心した。

やっと周りが見えるようになってきた・・・!?!?


俊也「えっ・・・・・・・・・」


俊也はあまりの驚きに口が開いたままだった。

そこに見えたのは、見間違えるはずが、ない。

あれは―――――



父さんと母さん―――

俊也は涙が出そうになった。


だが、その時アキトさんが言った言葉が頭をよぎった。

俊也は涙は流さずなんとかほほ笑み、疑うように聞いた。


俊也「と、うさ・・ん?・・・か、か、あ・・さん・・・・?」


そして二人はゆっくり頷いた。

俊也は全身の力が抜けているのも忘れ、立ち上がった。

そのふらついた足取りで二人のもとに向かった。


俊也は二人に抱きつこうとした瞬間・・・。


ブスッッ・・・・・・。



俊也は自分の腹部に刃物(?)らしきものが刺さっているのを感じた。

そして俊也は痛みを堪えながら、お腹を見た。


すると刃物が刺さっていた。


や、やっぱり・・・


俊也はその刃物を握っている手をなぞりながら顔を上げた。

それは自分の父親の手だった。


第4話につづく。

黒い歴史3ページ、つづくつづく

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