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第26話〜激闘〜

格好いい人間の生き様は、きっと万人に認められるものじゃなく、自分が大切だと想うたった一人に理解される生き様が、そうなんだと思う。


「シィネェェェ!!!!」

ヤツの右手から放たれた無数の赤い刄は二人を襲う。

ババババババハッッ!!!!

刃界

「なっ!!!?」

千夜

「ちっ!!!?」

俊也は二人の前に飛び込んだ。

俊也

「う、おぉぉぉぉ!!!」

刃界

「小僧。やめろっ!!」

千夜

「どけっ!!ガキ!!」

だが俊也は既に二人の前にいた。

俊也は笑った。

俊也

「大丈夫です。」

俊也にあの無数の赤い刄が襲い掛かる。

ドスッ、ドスッドスッドスドスドスドスッッ!!!!

俊也の背中には数えきれないほどの赤い刄が刺さっている。

俊也

「ぐ・・・がぁ、・・・・」

俊也は膝を地面に付いた。

ドサッ。

二人は俊也に駆け寄る。

千夜

「おい!!?ガキ!?しっかりしやがれ!?」

刃界

「小僧!!かっこつけてんじゃねぇ!!」

俊也は口からは血が流れ出ていた。

俊也

「へへっ・・・俺も、・・や、役、に・・立て、た、か・・・――――」

俊也は倒れた。

ドサッ。

千夜

「お、おい・・・?ガ、キ・・・?」

刃界

「こ、小僧・・・・?」

俊也の体からは血が流れ続けているが俊也はぴくりとも動かない。

千夜

「う、そだろ?・・・ガキ、なぁ?起きろよ。起きやがれぇぇ!!?」

刃界

「ぐっ・・・・小僧。俺はこんなもの許さない・・・小僧が死ぬなんて許さんぞ!!?」

するとヤツが立ち上がった。

「クククッ、ヒトリシンダカ?・・・バカナヤツメセッカクナガビイタイノチヲコンナヤツラヲカバッテシンジマイヤガッタ!!オレハ、カナシイ、カナシイィィィィ!!!ヒャッ、ハハハハ!!!」

二人は静かに立ち上がった。

千夜

「よぉ・・・・何が、そんなにおかしいんだ?・・・・ふ、ざけんなよ?・・・」

千夜の瞳からは涙が流れていた。

刃界

「貴様・・・今、小僧の死を笑ったな?・・・仲間を守って死んだ仲間を笑ったな!!!」

刃界の瞳からも涙が零れていた。

「オッ?ナンダ、ナンダ?イイゼコイヨ?ソノウラミデオレヲコロセルモンナラコロシテミヤガレ!!」

千夜

「いくぞ。・・・・で、くの、ぼう・・・!!!!」

刃界

「あぁ。・・・わ、かって、い、る。こ、・・むすめ・・!!!」

二人は瞳に涙を流しながら武器を構えた。

「コイヨ?コノガキトイッショニコロシテヤルカラヨ!!!」

ヤツは二人に向かって右手を向けた。

「オマエラモガキトオナジワザデヤッテヤルヨ!!」

千夜

「・・・・・・・」

ガキ・・・

私はお前と会った時銃を撃ってしまったな。

ごめんね・・・?

お前とならどこまででも行ける。

そんな気がしてたんだけどな・・・

あ、まぁ木偶の坊も戦力だけならいてもいいな?

なぁ?ガキ・・・

刃界

「・・・・・・」

小僧・・・・

俺はお前と会って一つだけかわったことがある。

それは人を助ける、ということだ。

俺はお前と会う前は平気で人を置き去りにしていた。

だけど小僧、お前は違った。

自分がついさっき殺されかけた相手だろうとお前は守っていた。

俺は気付かされたんだ。

例え何があろうとも一度でも守ると決めたやつは自分の身を呈して守る。

だから小僧。俺はこのままお前に付いていく気だったんだぞ?

しゃくだがあの小娘もいてもいい、やつとはまだ決着がついてねぇからな。

聞いてるか?・・・小僧。

ヤツは力を溜め終わったようだ。

「ジャアナ?ニンゲンドモ!!!!」

ヤツの右手からあの赤い刄が二人に向け、放たれた。

ババババババババッッッ!!!

だが二人は避けようとしない。

「ン!?ジブンカラシヲエランダカ!?ニンゲン!!」

千夜

「・・・、・・、・・」

ドスッ、ドスドスッ!!ドスドスドスドスドスッ!!

刃界

「・・、・・・、・、・・」

ドスッ、ドスドスドスドスドスドスッ!!ドスッ!!

ヤツは唖然としていた。

「ナ、ン・・ダ、ト・・・・?」

二人には無数の赤い刄が刺さっていた。

だが二人は倒れることはなかった。

二人は刺さった赤い刄を抜きながら言った。

千夜

「お、い?・・・ば、けも、ん。こ、んなも、んか・・・・?」

ブシュッ。

千夜の体から血が吹き出る。

刃界

「き、さま。この、・・て、いどで、・・こ、ろせ、る、と・・・おもっ、たか・・・?」

ブシュッ、ブシュッ!!

刃界の体からも血が吹き出る。

「ツ、ツヨガリハヨスンダナ!?ツギノイチゲキデオワラセテヤル!!!」

ヤツは二人に向かいながら左腕を振り上げた。

刃界

「こ、むすめ。頼んだ・・・・ぞっ!!!!」

千夜

「・・・・・・・・あぁ。」

刃界はヤツに向かって走った。

刃界

「が、ぁぁあぁぁあぁ!!!!」

刃界はヤツの懐に来た。

シュバッ!

「ニ、ンゲン!!シネェェェ!!」

刃界

「死ぬの、は貴様・・・だ!!!!」

ヤツが左腕を振り下ろすのと刃界が刀を振り上げるタイミングが重なった。

ガキンッ!!!!

ヤツの左腕と刃界の刀が激突している。

「ナニ!?ニンゲンガ・・ワレノコウゲキヲ・・・・!?」

刃界

「が、ぁぁ。・・・・こ、ぞう。・・・、おぉぉぉぉ!!!!!」

ズバッッッ!!!!!

刃界は渾身の力でヤツの左腕を肩の方まで真っ二つに切り裂いた。

「グガァォェォァァァ!!!!」

ヤツの緑色の血が吹き出す。

ブシャァァ!!!!

刃界

「ぐ、はぁ、・・・はぁ、・・・」

刃界は刀を地面に刺しなんとか立っている。

刃界

「い・・・・・け、小娘ぇぇぇ!!!!」

千夜は既にヤツに向かって走っていた。

千夜

「あぁぁぁぁぁ!!!!!」

ヤツは無くなった左腕の肩付近を手で押さえながら唸った。

「ニンゲン!!!コロス、コロス、コロス、コロス、コロシテヤルゥゥゥ!!!」

ヤツは千夜に右腕を向けた。

刃界

「そのまま、・・・来い!!!!小娘!!!」

千夜は聞くまでもないという顔で突っ込む。

「シネィィ!!!?」

刃界

「さ、せ、る、かぁぁぁぁ!!!」

ズバッ!!!

ヤツの右腕が切断された。

「オ、トコォォォォ!!!」

ヤツの右腕を切断した刃界はそのまま倒れた。

ドシャッ。

千夜

「化けも、のぉぉぉぉ!!!!」

千夜は銃を連射した。

ドドドドドドドドッッ!!!!!

放たれた銃弾で防ぐ術がないヤツは貫かれるしかなかった。

「グガァ・・・・・・ァ・・・ゥ・・・」

ドドドドドドドッッ!!!!!!

千夜

「まだ・・・・だぁぁぁ!!!」

千夜の連射は続いている。

そしてヤツはついに膝を付いた。

ドスンッ!!

千夜は今にも倒れそうだったが銃を構え続けている。

「・・・・・・・ォ。」

ドシャン!!

ヤツは完全に倒れた。

千夜

「はぁ、・・・・はぁ・・」

千夜は体を引きづるように刃界の所まで行った。

すると刃界はゆらりと体を起こした。

刃界

「やった・・・のか・・・??」

千夜は膝を付いた。

ドシャ。

千夜

「・・・、のよう、だな?でく、のぼうも、よくやっ、たな?」

刃界

「けっ、ほ、めるな、ら・・でくのぼ、うは、やめろ・・。」

千夜

「・・・行き、ましょう?」

千夜は限界を忘れ立ち上がった。

刃界

「そう・・・だな・・・。」

刃界も限界を忘れ、立ち上がった。

その時ヤツの顔だけがこちらを向いた。

「ア、マ、イゾ?・・。ニンゲン。」

刃界

「ば、かな・・・!?」

千夜

「くっ・・・・・!?」

ヤツは口を大きく開けると口の中が赤い光を放ち始めた。

千夜は素早く反応し一丁の銃を取出し撃った。

ドォォン!!

だがヤツは首だけを動かしそれをかわした。

二人はまた膝を地面に付いた。

カランッ。

刃界は刀を落とした。

刃界

「力、が・・・」

ガチャン。

千夜は銃を落とした。

千夜

「畜生・・・・」

ヤツは口に赤い光を溜めながら言った。

「ポベン、ビンベグコバギガバゲルバゲアナギボザ!!(しょせんにんげんごときがかてるわけはないのさ)」

刃界

「ぐっ・・・・・」

千夜

「ちっ・・・・・」

その時後ろから誰かの声が聞こえた。

「借りるぞ!!」

二人が振りかえる前に誰かは二人の間を走っていった。

「シ・・・・――――!!!?」

ドォォン!!

銃弾はヤツの頭に当たりヤツの頭は弾けた。

ビチャッ!!

千夜

「あ、・・・・ぁ・・・」

千夜は涙を流した。

刃界

「お、まえ・・は・・・」

そこに立っていたのは千夜の銃を両手で持って下を向いている俊也だった。

俊也はゆっくり顔を上げた。

俊也

「ふ、たり、と、も生きてるか・・・?」

俊也は血だらけの顔で笑った。

二人は立ち上がり俊也に駆け寄った。

千夜

「俊也ぁぁ〜!!!!」

刃界

「小僧!!生きていたんだな!?」

俊也

「俺は、まだ死ぬわけには行きませんから・・・。」

刃界

「・・・・そうだったな。」

俊也

「千夜様。これありがとう。」

俊也は千夜に銃を返した。

千夜

「様はいいよ!!ガキ!?」

俊也は改めた。

俊也

「千夜。ありがとな!!刃界さん!!ありがとうございました!!」

千夜

「どーいたしまして!!」

刃界

「あぁ!!」

三人は同時にふらついた。

俊也

「やばいですね?」

刃界

「やばいな?」

千夜

「やばいわね?」

俊也

「またヤツが動くとかないですよね?」

刃界

「あぁ、ヤツは頭を破壊するか銀以上の武器で心臓を刺すかで死に至る。」

千夜

「ねぇ、そろそろ眠くなってきたわ?」

俊也

「そうだな。じゃあ寝ましょう。」

刃界

「今日は悪いが寝るぞ。」

俊也&千夜&刃界

「「「おやすみ!!!」」」

ドシャアッ!!

三人はその場で倒れ、深い眠りに付いた。

第27話へつづく

例え一人に理解されたとしても、万人が認めない生き方を、人は悪と決めつける。

けれどその悪は、きっと誰にも真似することのできない、自分にしか出来ない正義なのだと、生きていく、そう決めた。

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