第24話〜時間〜
図鑑は
・・・・ん?
俊也は目が覚めた。
俊也
「・・・・っ!?刃界さん!?千夜!!」
俊也は辺りを見回した。
二人は俊也の横にいた。だが二つだけ先程違うのが馬猿の大群がいないこと。もう一つは夜になっているということ。
刃界
「小僧。起きたか。」
千夜
「へ、平気なの!?ガキ。」
俊也
「かろうじで生きてます。」
刃界
「小僧、なんであの時助けに来たんだ?」
千夜
「そうよ。ガキが出来ることなんてないのに。」
俊也
「別に・・・難しいことは考えてません。ただ二人を助けたかったんです。それじゃいけませんか?」
二人はしばらく黙った。
刃界
「小僧はそういうやつなんだな。理解しておこう。」
千夜
「ガキにしてはいい事言うじゃない?ちょっと見なおしてあげるわ。」
俊也
「あはは!!!」
俊也は急に笑いだした。
刃界
「どうした?小僧。」
千夜
「ガキの頭がおかしいのよ。」
俊也
「すいません・・・でも面白くて!!」
刃界
「何がだ?」
千夜
「教えなさいよ。ガキ。」
俊也
「その二人の言い争いを思い出して、つい。」
刃界
「わけわからん。」
千夜
「私はわかるわ。木偶の坊とはここ、が違うから。」
千夜は自分の頭を指差した。
刃界
「小娘・・・俺をバカにしてるのか?」
千夜
「さぁ?どうとってもらっても構わないわ?」
刃界
「ちょっと来い、小娘。」
千夜
「何?また私に負けたいわけ?いいわ。やってやるわよ。」
二人は立ち上がり武器を出した。
千夜
「木偶の坊もバカよね?二度も負けたいなんて。」
刃界
「今度は負けん!!!」
俊也
「っぷっ・・。あはははは!!!」
俊也は大声で笑いだした。
刃界
「小僧、何がおかしい?理由によっては、斬る。」
千夜
「へぇーじゃあ私は見物してよっと!」
千夜は座り込んだ。
俊也
「二人の言い争いに似たようなことが俺にもあって、二人共最後に笑うんです。それを思い出してしまって・・・・・」
俊也急に暗くなった。
刃界
「小僧・・・・??」
千夜
「あーあ、木偶の坊のせいでガキが嫌なこと思い出しちゃったんじゃないの?」
千夜はせせら笑った。
刃界
「そいつは・・・・死んだのか?」
俊也
「いえ。死ぬわけない、そう信じてます。」
千夜
「どういうことだ?ガキ。」
俊也
「実は俺、昨日その人と旅に出たばかりなんです。わけあってそれでこの森の先にある町で会うって約束したんだ。」
千夜
「なんでそいつと今いないのよ?」
俊也
「野原で獣の群れを見つけて、このままじゃレギンピークが危ないと言って、二人で群れに向かっていったんです。でもその人が二手に別れて森でやつらから逃げてその先の町で生きて会おうって・・・約束したんです。」
俊也の目からは涙か流れた。
千夜
「あちゃー泣かしたね?木偶の坊。」
刃界
「俺のせいか!?小娘が聞きまくったからいけないんだ。」
千夜
「子供のせいにするなんて大人げないわね?」
刃界
「ぐ・・・・」
千夜は話しを戻した。
千夜
「で?その人ってのは誰よ?」
俊也
「女の人です・・・・」
千夜
「ふーん、で好きなわけなのね?」
俊也
「はい・・・・・」
刃界
「小僧、小娘にはめられてるぞ?」
俊也
「え!?・・・・って違ーう!!!俺とあいつはそんな間からじゃない!?」
千夜
「ちっ、木偶の坊。邪魔すんなよな!!これからいいとこだったのに!!」
俊也
「ちっ、じゃねぇ!!よくもはめやがったな!?千夜!!」
千夜
「別にー?はめてなんかないわ?その前に今、呼び捨てにしたわね?」
俊也
「あ。つい勢いで。」
千夜
「次に呼び捨てにしたらただじゃおかないわよ?それと私のことは千夜様、と呼ぶなさい。木偶の坊、あんたもよ?」
俊也
「嫌だ。」
刃界
「断る。」
千夜
「あんたら〜ふんっ!!いいわよあたしもう寝るから!!バーカ!!」
千夜はそう言うと自分の赤いローブに包まった。
刃界
「小娘・・・・」
俊也
「ガキはどっちだ。まったくすねて寝るなんてガキの象徴のようなもんだ。」
刃界
「まぁ、小娘なりに小僧を心配してたんだからな?」
俊也
「え?どういうことですか?」
刃界
「闘ってる最中、ずっと小僧ばかり見ていたからな。」
俊也
「よーするに素直じゃないんですよ。千夜は。」
刃界
「そうかもな・・・小僧ももう寝ろ。明日町に行くんだろ?だったら体力を少しでも回復しておけ。」
俊也
「はい・・・・でも明日になったらお別れか・・・」
刃界
「・・・その・・なんだ?俺も町まで付いて行ってもいいか?」
俊也
「いいんですか!?」
刃界
「少し、小僧に興味が湧いた。それに一度守って別れたら死んだとかなったら、嫌だろ?」
俊也
「刃界さん・・・ってことは千夜とだけか、別れるのは・・・」
刃界
「・・・・どうかな?」
俊也
「え?」
刃界
「いい。早く寝ろ。」
俊也
「はい・・・・・」
俊也はそう答えると、ローブの中に潜って眠りに付いた。
・・・・・・翌朝。
俊也は強い日差しで目が覚めた。
俊也
「ん・・・・・」
刃界
「起きたか?小僧。」
俊也
「おはようございます。・・・千夜は?」
刃界は指差しながら、そこだ。と言った。
千夜の方を見るとまだすやすやと寝ている。
俊也
「どうしましょうか?」
刃界
「ちっ。しゃあねーな。おい起きろ!!小娘!!」
千夜はローブの中から出てきた。
千夜
「むにゃ?・・・・。って木偶の坊がセクハラ!?」
刃界
「ったく、起こしてやったのにこれかよ。」
千夜
「お?ガキ。まだ生きてたのか?しぶといなぁガキ。」
俊也
「そりゃどーも。」
刃界が立ち上がった。
刃界
「小僧。」
俊也
「はい。大丈夫です。」
俊也はゆっくり立ち上がった。
刃界
「いけるな?」
俊也
「平気です。」
刃界
「じゃあ、行くぞ。」
俊也
「はい。・・・っとじゃあな。千夜様!!」
千夜は立ち上がった。
千夜
「な、何で木偶の坊まで行くのよ!?」
刃界
「あぁ?俺は小僧を森の先の町まで送るだけだ。」
俊也
「本当にありがとうございます。」
刃界
「気にするな。さて行くか今日中に着けるかもしれないからな。」
俊也
「本当ですか!?早く行きましょう!!」
刃界
「じゃあな、小娘。」
俊也
「元気でな?!、千夜様?」
千夜
「う・・・・・」
二人は道に戻り町へと向かい始めた。
俊也
「あいつ、大丈夫ですかね?」
刃界
「けっ!!しゃくだか小娘は強い。」
俊也
「そうですね。なら心配はいらないな。」
二人は道を歩いていく。
しばらく歩いていると
刃界
「あ〜、もう我慢ならん!!」
俊也
「ど、どうしたんですか!?急に。」
刃界は後ろに振り返った。
刃界
「隠れてないで、出てこい。小娘!!」
俊也
「え?」
俊也も後ろを向いた。
すると木の影から千夜が出てきた。
俊也
「な、なんで千夜、じゃなくて千夜様が!?」
刃界
「ずっと付いてきてたんだよ。小娘はな。」
俊也
「そうだったんですか!?でもなんで・・・・?」
刃界
「本人に聞け。」
俊也
「千夜様!!なんで付いてきたの?」
千夜
「それは・・・・その・・・」
刃界
「ちっ!!もう行くぞ。小僧。」
俊也
「え、で、でも・・・?」
刃界
「今日中に町に着けなくなってもいいのか!?」
俊也
「わかりました・・・・」
俊也は刃界に続いて歩きだしたその時。
千夜
「わ、私も一緒に連れてって!!!!!」
刃界
「・・・・はぁ、どうするんだ?小僧。」
俊也
「答えは決まっています。」
千夜
「え・・・・・??」
俊也は叫んだ。
俊也
「一緒に行こーぜ!!!千ー夜ーさーまっ!!!」
千夜は走ってきた。
そして二人の前まできた。
千夜
「あ、ありがとう!!と、俊也君?じ、刃界さん?」
俊也
「気持ち悪いな。」
刃界
「まったくだ。」
千夜
「な、何よ!?人がせっかく付いて行ってあげるって言ったのに!!」
俊也
「じゃ、行きましょうか。刃界さん、二人で。」
刃界
「そうだな。小僧、二人で、な。」
二人は千夜を無視して歩きだした。
千夜
「ちょっ!?悪かったから!!待ってよ〜二人共!!」
二人は止まった。
俊也
「おーい!!置いてっちゃうぞ?千夜様!!」
刃界
「早くしやがれ!!小娘!!」
千夜
「ありがとう・・・・・」
千夜は二人に追い付いた。
千夜
「じゃ行きましょ?お二人さん?」
刃界
「ったく。誰を待ってたと思ってんだ!まったく。」
俊也と千夜は目を合わせて同時に言った。
俊也&千夜
「「細かいことは気にしない!!!」」
刃界
「てめぇら・・・斬る!!」
二人は逃げた。
俊也
「斬られるぅ〜!!」
千夜
「まったく大人げないわね!!やっぱり木偶の坊ね!!」
刃界
「待ちやがれ!!ガキ共!!」
俊也&千夜
「「待たないよ〜!!」」
刃界
「いい加減にしねぇと・・・・!!」
俊也
「そろそれやめようか。千夜様。」
千夜
「まぁ、しょうがないわね。」
二人は走るのをやめ歩きだした。
刃界はやっと二人に追い付いた。
刃界
「はぁ、はぁ。てめぇらこ、今度やったら斬るからな!」
千夜
「わかったわよ。」
俊也
「すいません。」
刃界
「な、何で急に、素直に・・・・・!?」
俊也
「子供なんで。」
千夜
「子供だからよ。」
刃界
「ちっ!!もういい。」
刃界は黙って歩いていった。
俊也
「行こっか?千夜様。」
千夜
「そうね。行くとしますか。」
二人は刃界に続いてあるきだした。
そして時刻は昼。
千夜
「お腹減らない?」
俊也
「減らない。」
刃界
「右に同じ。」
千夜
「なんか食べるもの持ってないの?」
俊也
「ありません。」
刃界
「ないな。」
千夜
「かよわいレディが餓死してもいいわけ?」
俊也
「いいんじゃないか?」
刃界
「俺も、小僧と同じ意見だな。」
千夜
「死ね。」
俊也
「嫌だ。」
刃界
「断る。」
千夜
「殺す!!」
俊也
「落ち着けよ?」
刃界
「落ち着け。小娘。」
千夜は銃を構えた。
ガチャ。
俊也
「へっ?」
刃界
「なっ!?」
カチッ。
ドォン!!
三人の短い旅はこうして始まった。
第25話へつづく
増やすのではなく書き足すもの。




