召喚された理由 ④
「俺のスキルを調べる。・・まぁ、そうだよな。召喚して呼び寄せたんだ、それはスキルを調べるよな」
「何を一人で、ボソボソ言ってるのかしら。そこの魔導士が水晶を持っているでしょ、そこの所まで行って。魔導士の指示に従って、スキルの判定をしてもらいなさい。」
国王と王女の手前の所に、魔導士3人が現れて。その真ん中に立っている魔導士が水晶を持って待ち構えている。どうやらそこに行けという事らしい。
「ほら早く魔導士の前まで行きなさい。行動が遅いのかしら、それとも言葉が理解できないのかしら?」
俺は「わかりましたよ」と言って、魔導士の所まで行き。魔導士の指示に従って、水晶に手を当ててみる。すると水晶の中に淡い光が発生する、その光の中に文字みたいのが浮かんで来ている見たいのがわかるのだが。文字が読めるかは別として、俺側からだと何が書かれているかは光の影響でよく見えない。そうこうしているうちに、魔導士のスキル確認が終わったようで。国王や王女にスキルの結果を報告し始める。
「国王様・王女様、この者のスキルが判明いたしました。」
「早く報告せぇい、この者のスキルは何なのだ?」
「この者のスキルは・・・・・・・。」
「何なのですか?リィオのスキルは何なのです?」
「スキルは・・・・・。」
国王も王女も、スキルの判定について。魔導士に急かしているが、魔導士はなかなか答えようとしない。
何だ?それほど珍しいスキルなのか。それとも、理解できない。理解しがたっいスキルって事?
「スキルは あたため です」
「あたたたぁあぁ・・・・・、いま・・何と言ったのだ?」
「スキルはあたためるですな」
「その・・・、あたためぇ・・・・・るぅぅ。とは・・・何なのだ?」
国王は、何を言っているのか理解できていない様子だ。王女も小さい声で「あたため・・、あたためる・・・・・」と言ったきり、しばらく押し黙っている。
いっやぁあ、俺だって。あたため?あたためる?って何?あの・・・温めるで良いの?
俺だって頭中に?マークが何個も飛びまくってるよ!!
「だからあたためるとは、何のことだ?」
「それは・・・温まるという事では、・・と」
「だからだな・・・、何が温まるというのだ?詳しく答えてみよ!!」
国王は、魔導士の要領の得ない返答に苛立っているようだ。魔導士は魔導士で、どう伝えれば良いか悩んでいる様子。
「その・・・、寒い体が温まるとか。水をお湯に温めるとか、物を温めることが出来るとか・・・・・・ですかね。」
「温める、それは攻撃魔法では・・・ないな。治癒魔法・・・でもないな。ならば、なにかの・・・・・補助魔法という事になるのか?」
「そうですね、その可能性が一番高いかと思います。身体強化のような、何かの補助魔法の効果があるかもしれませんね。それでは、こちらにリィオ・アーナミを預けて頂ければ。あたためるのスキルがどいう効果があるのかお調べしますが」
「いらん、イラン。いぃらぁあぁあんっんん!!!
どんな効果があろうとも、補助魔法は補助魔法。補助魔法の範疇でしかないではないか。攻撃魔法でも治癒魔法でもない、ただの補助魔法。つかえん、ツカエン。つぅうかぁえぇんんわぁぁ!!」
「これならば聖女の治癒魔法の効果がるスキルの方が、よほど役に立つわい。スキルも三つだったか持っていたしな。
期待していたからこそ、がっかりじゃ」
国王は俺に対して、かなり激怒している。それほどスキルに対する期待が、打ち砕かれて・打ちひしがれているようだった。
って言うか。俺にいらんだの、つかえんだの何度も言い過ぎだ。俺だってスキルは、残念だし・思うところも多々あるよ。でも勝手に召喚されて、勝手にがっかりされて、散々罵倒されるって何だよ。
呼び出したのはそっちじゃないか、あまりにも勝手すぎる。
「お父様、申し訳ございません。こんな使えない者を、召喚してしまいました」
「ベリンダ。お前のせいではない、召喚した魔導士達が悪いのだ。たいしたスキルを持っていないリィオ・アーナミが悪いのだ。」
国王は、王女の片手を掴み。『ギュッ』と力を入れて握りしめているようだった。
「それではお父様、この者を生かしていてもしょうがありませんわね。
刑に処しましょうか。 」




