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16.毒と呪いの真実

 ララは、白い法衣の胸元に手をやり、深く呼吸をした。そして、彼女の顔から、「聖女の仮面」が完全に剥ぎ取られた。そこに現れたのは、母アンナの悲劇と、八歳の少女の狂気、そして二十年の冷酷な計算によって鍛え上げられた、無慈悲な復讐者の顔だった。

「皆様が恐れる不治の病。私は、皆様を救うために、献身的に薬を与えたと信じていましたね?」

ララは、嘲笑うかのように続けた。

「いいえ。あの病は、神の試練ではありません。私が、この土地の汚染物質と、私の研究した薬草の知識を用いて、皆様の飲み水と食料に撒いた、緩効性の毒です。そして、私が『奇跡の秘薬』として皆様に施した薬。あの薬こそ、毒を完全に治すものではなく、皆様の血統と神経に、永久に作用する呪いの種が込められた、真の毒です。」

ヴォルフ博士の体が硬直した。彼の分析結果が、今、本人によって、最も劇的な形で証明されたのだ。

「その証拠に、皆様はもう気づき始めているでしょう?病から回復したはずの子どもたちに現れる集団的な狂気。体質の不可解な衰弱。そして、この毒は、皆様の遺伝子の中に深く根を下ろしました。」

ララは、広場を見渡した。彼女の視線は、群衆一人ひとりの顔に突き刺さった。

「その毒は、皆様の子どもに伝わり、その孫に伝わり、そして未来永劫、このグラールスの血を蝕み続けるでしょう。狂気、奇形、そして絶望という名の呪いとして。お前たちの子孫は、魔女の呪いを宿した体で生まれてくるでしょう!」

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