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あなたに伝えたいこと


突然の告白に、私はついていけなかった。

だって、レクシオン様が私のことを愛しているなんて……夢でも見ているような気分だったから。


あり得ないと思っていた。

愛してもらえるなんて、絶対にないと思っていた。


これは本当に現実なんだろうか?

実はまだ眠っているのではと、何度も思い返した。


けれどその度に、「好きだ」「愛している」と言葉を告げられる。

私に刻み込むように、何度も何度も。

その声が、温もりが、これが現実であることを証明する。

だから、私もやっと信じることができた。


泣きたくなるくらい、嬉しかった。

これが、思い思われる喜びなんだと知った。


「セレイユ……?」


あぁ……そんなに不安そうな顔をしないで。

あなたが悲しむのを見たくないの。

だから、私も私の想いを伝えよう。


私だって、あなたのことが好きなのだから。

愛しているのだから。


今こそ、言葉にして伝えよう。


「レクシオン様。」


レクシオン様の強張る顔、キツくなる腕の力。

絶対に離さないと、言っているみたい。

そんなに心配しなくてもいいのに。


「レクシオン様。私、あなたに伝えたいことがあるのです。」


「ま、待って、それって否定とか拒絶じゃないよね?それなら、聞かないから。絶対に聞かないし、離さないから!」


ふふっ


なんだか、レクシオン様が駄々を捏ねる子どもみたいに見える。

新たに知った一面に、ますます愛おしさが込み上げてくる。

これから先、もっといろいろなあなたを知っていきたい。


「レクシオン様。私、レクシオン様のことが、好きです。あ……愛して、います。誰よりも、愛しています。」


「………………へ…………?」


レクシオン様の時間だけが止まった。

目を見開いて、固まってしまっている。


かっこいい男の人は、驚いた顔もかっこいいのだと思った。

至近距離なので、まつ毛の数まで数えられそうだ。


「え、待って……今、なんて……?」


背中に添えていた手を離し、レクシオン様の頬を包む。


私の想いが届くように、しっかりとその紫色に輝く目を見つめて、再度告げた。


「好きです。大好きです。愛しています、レクシオン様。あなただけを。」


ゆっくりと、一言一言、あえて区切って伝える。

心に染み込ませるように。


レクシオン様の顔が歪み、わたしの顔に涙が降ってくる。

雨のように、宝石の雫のように、ポタポタと。


レクシオン様の泣き顔を見ていると、私にもそれが写ってしまった。

レクシオン様の涙と私の涙が混じり合い、ベッドに染み込んでいく。


「うん……うん……私も愛している。セレイユ。愛してる……愛しているんだ。」


繰り返し繰り返し、愛してるの言葉を告げてくる。


心に灯りが灯ったように、温かくて明るい気持ちになった。


そう思っていたら、近かった顔がますます近くなって、焦点が合わなくなる。

瞬間、頬に触れる柔らかな感触と温かさ。


口づけをされたのだと、ぼんやりとした思考で理解した。


顔中に降り注ぐ口づけの雨は、私とレクシオン様の涙を静かに拭っていく。

でも涙の方が多くて、全然拭えていなかった。


それがなんだかおかしくて、口づけがくすぐったくて、口元を緩めた。


愛しています、レクシオン様。

私の大切なあなた。

私の唯一。

私の最愛。


あぁ……この人に出会えて、本当によかった。


今ならこの力のことも、私自身のことも、愛せるだろう。

あなたが愛してくれる私だから、私も愛せる。


レクシオン様、どうかその手を離さないで。

私が消えそうになっても、どうか繋ぎ止めていて。

ずっと、一緒にいてください。


それが、私の願いなのだから。






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