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第十三話 鍵がない

第十三話 鍵がない


ジャジャジャジャとシャッターは音を鳴らしながら上がっていく。

真はシャッターが上がる際に特にすることもなく、意味もなくシャッターが上がっていくのをひたすら見ていた。


数分だったかも知れない長く感じられた数十秒くらいの後、最後にタンとする音とともにシャッターの動きは完全に止まった。

そしてまた静かな空気が訪れた。


真はシャッターが上がって、駅の入り口が見えるガラス製のスーパーマーケットの入り口へ足を運んだ。

スーパーマーケットがある建物の一階は入り口側はすべての壁がガラスになっていて入り口ではなくても駅の方がちゃんと見えた。


普通の時は自動で開いたりする自動ドアの入り口だった。

自動ドアの前に立ってもドアは動かない。

ちゃんと見たら、自動ドアの上の方に電源スイッチ見たいのを見つけた。

店の入り口だからかドアがちょっと高さがあったため、手の伸びるだけでは手が届かなかったので、少しぴょんとジャンプをしてからやっとスイッチに電源を入れることができた。


電源が入ると、自動ドアの上にあるセンサーみたいなところに赤いランプが点滅する。

またドアの前に立ってると、いつもいろんな店で見ていた自動ドアのようにすらりと開いた。


開いたドアの向こうのバス停の広場は相変わらず静かだ。


「誰か~~~いませんか~~~~~!」


この駅には誰もないのを知っている真だが、開いたままのドアの前で大きい声で叫んでみた。

しばらく待ってみたが、何の返事もかえって来ない。

真は期待はせずに叫んだと思ったが、自分も知らずに期待したのかちょっと力が抜けた。


真はもう一度、駅やバス停、そして銀行の方を見た。

見たとおりだと、スーパーマーケットのの入り口は開かれたが、ほかの二軒の建物の入り口はまだそのままらしい。

駅の方はともかく、銀行の方にあるファストフード店やファミリーレストランのシャッターが上がっていなかった。

多分、別の建物扱いだろうと真は思った。


外の様子を見たあと、真は振り向いてスーパーマーケットの中に再び入った。



スーパーマーケットの隅にあるスーパーマーケットと銀行の建物をつながっているところまで来たら、スーパーマーケットの入り口と同じのガラス製の自動ドアがあった。

そのガラス製の自動ドアの向こうは 銀行の建物の後ろにある廊下だ。灯はついてない。

こちらの自動ドアもスーパーマーケットの入り口と同じく、ドアの上にあるスイッチの電源を入れるとあっさりと開けた。


ただ、開かれたドアの前にある廊下の灯の電気スイッチが探しても見当たらない。

セキュリティー室とかシャッターの電源箱からのスイッチの中ではこの廊下の電源スイッチはなかったらしい。


廊下が暗いから仕方なく、ここはセキュリティー室で借りて来たランタンの光に助けてもらおう。

ランタンの光はそんなに明るくも、暗くもなく、建物をつないでいる廊下を映ってくれた。

ランタンが映す距離を計ってみたわけじゃないけど、少なくても何メートルくらいは問題なく映っているだろう。


真は足元を気を付けながら廊下を歩き始めた。

やはり下の方がちゃんと見えないと不安なので、ランタンをちょっとくらい斜め下の方に映しながらあるく。

この廊下が窓がない。多分、窓がないのは片方は銀行などのバス停の方の店の壁になり、ほかの片方は先、建物の入り口を探すためて一周したときに見つけた駐車場の壁になっていて、その中にサンドイッチみたいに挟まれている形だと真は思った。

真は追即しただけだったが、実際その考えは間違っていなかった。


客が普通に通う廊下だから客が手を出したら困るからか、スーパーマーケットのように壁にはスイッチとか端子箱みたいなものは見当たらない。

壁にはスーパーマーケットとショッピングモールのセールなどの広告チラシが張られていたりするだけであった。


中には「三月のひな祭りフェスター」とか書いてあるチラシも張られていた。

その広告チラシを作るときに人は3月になる前にみんないなくなるのを分かるはずもなかったんだろうね。

わかっていたら来ない三月のひな祭りの準備なんかするはずがないから。


真自身だって、こんなことが起きるとわかっていたら、多分結果はどうになれ、もっと有意義な時間を過ごそうとしたんだろう。終末を向かう準備みたいにな。

結果としてはどんな条件かはわからないが、自分一人だけがこの世に残されているけど…。

まあ、まだ自分一人だけとは確定するのは早いかも知れないし。


チラシを見てそんなことを考えながら廊下を歩いていたら、いつの間にか廊下の奥まで届いた。

そこには今まで見たものと同じタイプの自動ドアがあった。


ただ、同じタイプでもそっくりと同じではなかった。

違うのは自動ドアが向いている方向だった。


真が歩いて来た廊下の方が自動ドアの外側で、その向こうの商店街の中が内側になっていたんだ。

内側じゃないと自動ドアの電気スイッチを入れることができない。


その瞬間、開ける方法がない商店街の自動ドアを見た真は 思っていなかった事態にちょっとだけパニックになった。

真は外からのほかに入られる入り口がなく、スーパーマーケットのセキュリティー室からの入り口がが雄一の入り口だったため、スーパーマーケットの入り口を見つけてからスムーズに今までの流れでここまで来ていることで気を緩んででしまったんだ。

ここが内側だと当然の様に思ってしまったんだ。


暗くて自分が見逃した、見つからなかった端子箱やスイッチがあるかも知れない。

そう思った真はランタンを器用に使って隅々までランタンで映してみた。

再度、自動ドア、そして廊下もスーパーマーケットの自動ドアまでに壁や天井を調べた。

でも、電源スイッチのようなものはやはりなかった。


真は閉じられた商店街への自動ドアをゆっくりと見た。

やはり、タイプはほかの入り口の自動ドアと同じ、金属製のフレームでその外はすべてがガラス製になっている自動ドアだ。


真はここまでたどり着くまでの道や周りのことを思い出してみた。

二か所の商店街の入り口のシャッターについてはすべての入り口から端子箱やスイッチ見たいのを見たことがない。

しかもこの二か所の入り口は金属製の丈夫なシャッターになっていて、ここだけがガラスが含まれている自動ドアだ。


「自動ドアのガラスを壊して中に入ろうか?」


真は悩んだ。

でも、その悩みはそう長くなくすぐ終わった。

今、真が身にもっているものはランタンと、家から持って来た道具のドライバー一本、そしてもしものことがあったら、自分の身を守るために持ってきた雑誌に挟んである包丁だけだ。

ポケットには財布やスマホもあるけど、これはさすがにね…。


普通に店とかの自動ドアに使うガラスは厚みがある強化ガラス製が多いが、所詮がガラス。

一定以上の衝撃を与えると割と簡単に壊される。

銃弾もある程度かばう防弾ガラスじゃないんだ。


でも、この時の真は自動ドアのスイッチがないことが予想外のことだったのでちょっと焦っていた。冷静になれず判断力も少し落ちていた。

それに素人の考えでは自分が持っているものだけではこのガラス製の自動ドアは「丈夫」で自分の力では壊すのができないと思ってしまった。

多分、これはドラマ番組とかではこんなガラスを壊すのに椅子とかを投げたりするのをよく見たから、その影響で大きい家具を投げたりしないと無理だという先入観があったかもしれない。


真は一応今は商店街に入るのをあきらめて、スーパーマーケットの二階からあるショッピングモールを先に行くことにした。

二階からあるショッピングモールは日用雑貨がそろえているところだ。

そこに行けば、商店街の自動ドアのガラスを壊す道具があるかも知れないし、そんな道具がなくても大きい椅子とかを見つけれたここにもって帰ってこようと思った。

その時はこの自動ドアを壊しても開けようと…。


思った通りに行かなかったことに真は少し落ち込んでいた。

でも、考えて見ると全く無駄なことをしたわけでもないし、ここまでやって来たのも素人としては素晴らしいことだと思って気をなおした。


世の中の人の中で、自分一人になったことを分かった時に正気にいられる人はどのくらいいるんだろうか?

そのことについては真は異常といってもいいくらいに今まで冷静だった。

今見たいにちょっとくらい焦っているのが普通かも知れない。


気をなおした真はスーパーマーケットに戻って来た。

一階のスーパーマーケットから二階のショッピングモールに行ける方法はいくらかある。

階段、エレベーターもあるが、一番最短の距離になるのは戻って来た真の目の前に見えるエスカレーターだった。

階段とエレベーターは建物の角や奥にあるために、入り口に一番近いのはエスカレーターだ。


エスカレーターの前まで行って見ると、電源が入っていないのか人が近くにいると動くはずのエスカレーターは動かない。

エスカレーターの電源スイッチを探すのを考えたが、動かなくても階段みたいに歩いて二階へ上がるには問題がないから時間浪費をしたくなかったから、真はそのまま動かないエスカレーターを歩き、二階へ上がって行った。


一階は灯もついているし、シャッターが上がってからは大きいガラスで壁代わりになっていることで外の光もあって、結構明るい。

でも二階は違う。

セキュリティー室や一階の電源スイッチでは操作できなかったか、別の理由があるのかはわからないが、灯がついていない。二階からは建物が窓がないから暗い。

なので、真が二階へ上がって行くほど、だんだん前の方は暗くなり、エスカレーターの三分の二くらいまで上がったところではランタンを使って前を映した。


二階へ完全に上がったら、ちょっと前まで歩いて真はランタンの光を一度消してみた。

そして周囲を見る。

やはり真っ暗の空間だ。もしや目が慣れてないからかも知れないから、しばらく目が闇になれるのを待って見たんだが同じだった。

エスカレーターからの一階の光以外、二階の中に光は全くない。

真はそれを確認してから再びランタンのスイッチを入れた。


上がって来て、ふらっと真が見た感じでは三階はまだだが、基本的には二階からのショッピングモールも同じ建物の中になるから構造は大体同じだそうだ。考えて見ると普通、どこの建物でも各階にあるトイレとかは普通同じ場所にあることが多い。

真は今までに見てきた建物を考えながら予想した。


でも、違いもある。

一階はスーパーマーケットだから中に壁などがない大きいホールみたいな場所に品棚が揃っている見た目だったのに対して、二階はショッピングモールだから入店している店別になっているから、部屋別になっているところを廊下でつないでいる感じのところや、ちょっとオープンされているところなど、いろいろな形で混ざっている。


ここに自分に必要なものが何があるか、何が必要なのか。

真としてはこんな事態が初めてで、これからのことが想像ができないので必要なものがはっきりしていなかった。

でも、「商店街の自動ドアを壊す道具」は頭に入れておいてあった。


ショッピングモールの入店リストとかを見れば今の自分に必要なものを決めるのに助かるかも知れないと思って、後ろに振り向きながらランタンをその方向に映した瞬間、映したものに真は驚いたあまり尻餅をついてしまった。


そこには黒い短髪の女性が冷たいめで真を見ていた。



RLの週末残業はつらいです。涙


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