表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/26

練習、練習、練習!

その数十分前のこと。体育館で美穂と練習、主にパス、ドリブル、シュートを繰り返し、いい汗をかいてきたところで、女子の……小更浜だ。が、美穂に声をかけた。


「美穂ちゃん、ちょっと保健室行ってくるね!」


「うむ?……うむ、分かったのだ」


見れば轟に小更浜が肩を貸していた。……ケガしたのか。大丈夫か、アイツ。


「……仲が良いのだな、由衣と轟は」


「ん、そうなのか?」


「でなければ男女間で肩を貸すなどすまい。……羨ましい」


羨みながら轟と小更浜を見やる美穂。いや、絶対羨ましがる場面じゃないからな?


「……よし。基礎練習も皆こなしたようだし……集合!」


美穂の号令で、あちこちで練習していた面々が集まる。


「はぁ……はぁ……毘釈天、勝負はお預けだな」


「……そうね。決着はまた、次の機会に」


「いや、なんでお前らそんな汗だくなんだよ」


「はぁ、はぁ……ち、ちと真剣勝負をな」


「いい勝負だったわ。ちょっと張り切りすぎかもだけど」


「ちょっとじゃないな。かなりだな」


武田は言わずもがな、毘釈天はクールに笑ってはいるが、その汗は絶対、過剰練習オーバーワークだぞ。


「……3対3をやろうと思っていたが、これでは無理だな。ミニコートで2対2をしよう」


「待て、紫紅美。俺はまだやれ……!」


「いいえ、武田。ここは休みましょう。無理はよくないわ」


「……ちぇー。分かったよ。一旦休む」


「では寒菜、五島、雅文くん。分かれようか」


グーパーで分かれた結果、俺と寒菜対美穂と五島に。


「寒菜、頑張ろうな」


「……!」


「五島。雅文くんも寒菜も強い。気を抜かないようにな」


「はっ、はい!」


「俺が審判するぞ。ティップオフする人、前に出ろー」


やっぱりと言うか、美穂が出てきた。身長的に出てくるとは思ってたよ。五島も決して低い訳じゃないんだけどなあ。


「む。やはり雅文くんか。キミが相手とはいえ、手は抜かんぞ」


「そりゃ、こっちもだ」


「……」


数秒、間があり、ホイッスルが鳴る。真剣勝負の幕が上がった。






「あ、ちょうど終わったみたいね」


「毘釈天、どこ行ってたんだよ」


「ちょっと由衣達の様子を見にね」


「いい感じだったか?」


「……由衣があんなに肉食系だったなんて思わなかったわ」


「だから違うってばー!!」


小更浜が顔を真っ赤にして、毘釈天と武田の間に割って入った。


「あれはその、心配してというか熱ないかなー、的な感じだから!!凛が思ってるよーなのではないんだからね!!」


「……」


「分かってる分かってる、って言いたげな優しい微笑みやめてよ!!色々勘繰っちゃうでしょぉっ!!」


「じゃ由衣、審判頼むわね」


「俺と毘釈天、今から試合すっから」


「分かってる!?分かってるんだよねぇ!?って、なんで私?他の人が……」


小更浜がここで冷静に周りを見渡す。壁際で死屍累々となっている俺らを見て、納得した様子で、続けてこう言った。


「分かった。でも、本当に思ってるよーなのじゃないからね?それだけは信じて」


「由衣、早くボールボール」


「うぅ、聞く気ないし。……分かってくれてるって信じてるからね。じゃ、スタート!」






その後も何度か練習を重ねた。毘釈天と武田の案か、俺たち男子と美穂達女子の練習は被ることが多く、何度も合同練習をした。


その甲斐あってか、轟はある程度動けるようになり、小更浜とも会話が増えた。……どこか挙動はまだおかしいが。まあ他人の恋愛にとやかく言うまい。俺も褒められた状態じゃないしな。


ちなみにだが小早川の奴、マジで体育の授業を自分で仕切り、体育祭の練習に充てていた。そればかりか、自身が受け持つ社会の授業までも。横紙破りもここまで来ると心配になる。……そろそろ退職とか言われないだろうな?


そんなこんなで1ヶ月弱が過ぎ……体育祭の日を迎えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ