次は何しようかな8
「薬草と羊の毛を十個ずつでしたよね?」
「移動時間の短縮と、異邦人である貴女様が死んだ場合のときの場所指定を希望した場合ですね。はい、その通りです」
この教会についての疑問は多いけれど、それを今聞く理由はない。どうせこの依頼を達成したときにここに来ることになるからね。
ポーチを受け取りここから出ようとするが、まだ何か用があるのか私のことを呼び止める。
「そういえば、言っていないことがありました」
「なんですか?」
扉を開けて出ようとしていた私は首だけ後ろにいる神父の方向を向く。
「これは教皇である御方が仰った言葉です。この世界は今、破滅へと向かおうとしています。貴女方、異邦人にはこの流れを止めてくれると信じています、とのことです」
大通りに出てきて、先程の神父が言った言葉を思い返す。
破滅へと向かう流れを止めて欲しい、これがゲームの本編といえるものだろうな。その方法について何も教えてくれなかったけどね。知らないのか、それとも時期尚早だから言わないのか。
現在の時間は夜の九時を少し過ぎたところである。教会で話し込んだという感じではなかったため、単に移動時間等が重なった結果だろう。
何か見て回っただけなのにかなり時間が経ってるんだけど、それも何か謎が深まったというか別の謎が並行して存在していないかな。
少女の記憶喪失、冒険者ギルドの仕様、教会での教皇の言葉、あと記録の図書館という場所があるのか。
私が今知っているところで殆ど何も分かっていないものを脳内であげていって、溜息を吐く。
確かに始めは何も分からないのが定番とはいえ、普通もう少し考察しやすい様にして欲しいな。というか、もう少し情報あっても良いと思うんだけど、冒険者ギルドの規則とかね。冒険者ランクの説明が何もなかったから、上げ方も知らないんだけどね。
人が並んでいたとはいえ、説明してくれてもよくないかな。無さすぎにも程があるよ。他のゲームと同じとするなら依頼を受けて成功すれば上がるけれど、それと同じということでいいのかな。
少女の記憶喪失については、この町だけでは解決しないということしか分からない。それに、冒険者ギルドの本しか読んでいないから合っていないかも知れない。でも、属性魔力の種類は四元素と光闇しか知られていないとするなら、どうして幻想属性の魔力を知っていたのか。ましてや、魔法陣を知っていたのかが気になるな。
これは本人も知らなそうだけれども。
「教会の方は放置というか、利用した方のが良さそうだし」
記録の図書館に関してはなあ。行けるのは休日しかないからどうしようもないところがある。でも行けたら情報はありそうだな。
そこで、あることを思い出し溜息が零れる。
いや、もしかしたら行けたとしても読めないかも知れないな。冒険者ギルドの本も殆ど読めなかったから、厳しいかもしれない。
となると、[言語]を使う様に意識しなければいけないな。




