次は何しようかな6
水晶が光ったことを受付の女性は確認したらすぐに水晶をカウンターに置く。
「しばらくお待ちください。冒険者ギルドに所属していることを証明するためのカードをお持ちしてきます」
そうして五分待つと、また戻ってくる。
「こちらになります。紛失されると再発行に少々手数料がとられます。そのため紛失等なされぬようご注意ください」
そうして、渡されたのは名刺サイズのカードだった。サクラという名前と、冒険者ランクがFということだけが書かれた簡素なものだ。
これだけなんだ。必要最低限というか雑というか。というか、殆どギルドに対する説明がないのは時間の都合かな。まだ後ろに人が並んでいるからね。
「冒険者ギルドの詳しい説明をお求めでしたら、二階の書物庫をご利用ください」
「分かりました。有難うございます」
礼をしてその場から離れる。そうして、二階に上がり書物庫と言われた方へ行く。
そこは確かに本棚が並んでいたが、訪れている人は下の階に比べて少ない。
人が少ないことは何となく分かるけど、にしても少なすぎではないかな。冒険者ギルドの説明は殆ど下ではされてないのだから、やり方を間違えていたら終わりだろうに。
そんなことを思っていたが、本に目を通してプレイヤーがここにいない理由に納得する。
「読みづらいな。なにこれ、知らない文字で書かれたらどうしようもないね」
説明とは一体なんだったのかな。これは確かに諦めるよ。少し言葉が分かるのは[言語]スキルのおかげといったところか。
溜息をつきながら、ページをめくっていく。
読めるところは少ないが、それで分かったことがある。この冒険者ギルドというものは異邦人のために作られたものということ。そして幻想属性の魔力について少しというところかな。
「これ以上読み続けるのは疲れたから、また外にでも出よう」
単語の意味すら分からないものが多くて読む気が失せる。
本を本棚に戻し、冒険者ギルドから外に出る。そのときに列を見たが、プレイヤーの列は未だに減っておらず、むしろ長くなっていた。
異邦人のために作られたことはイベントとかに殆ど関わらなそうだけれど、異邦人が来ると誰が分かったのかな。冒険者ギルド自体は新しいと言えど百年程度は歴史があるようだからね。
だが、冒険者ギルドよりも気になることが書いてあった。
「この世界にある属性魔力が、いわゆる四属性と光闇しかないとはどう言うことだろう」
[鑑定]を使った限りだと、あと他に時空と幻想があるはずなんだけどな。それに幻想属性の魔力に関しては記憶喪失の少女は知っていたから使われていないというわけではないと思いたい。
違うな、何であの少女は一般的には知られていない幻想属性の魔力を知っていたのかという疑問を持っての方か。
聞いても答えを言えない可能性の方が高い疑問な溜息を吐きながら西側に向かうために中央の噴水広場に向かう。
堂々巡りの情報が多いな。少女の記憶を取り戻すというだけの依頼なはずなんだけどどこに向かわせたいのか。




