次は何しようかな2
やばい、つい考え事に没頭してたな。話を聞いてないで何回やらかしたか。自分事ながら、もう少し改善して欲しいな。
「いっそ、一緒に行動してればいいんじゃないかと思ってな。記憶に関係するかって結局は本人が確認しなければ分からないし、どこで関係有るかすら分からなかったからというのもある」
なんか話が飛んでいるのかすら分からないな。カリンの表情は納得しているのかしていないのかハッキリしない様子だ。というか、カリンとサカキの関係ってなんなのかな。知り合いであり、友達てまはあるのは確かだろう。でも、ただの友達ではない気もするんだけどね。
「サカキ、この子は魔術を使える様だけれど少女よ。魔物がいる外に連れ出す必要はあるの?記憶探しはこの世界では無謀なんじゃないの? かしら。実際、さっきの巨大な牛との戦闘は私とサクラがいなければこの少女は死んでいたわよ」
カリンは少女のことを心配している様子であった。私からすれば魔術は使えるのだから、一応自衛手段はあると思うのだけれどね。外に出るというのは冒険者なら当然であるはずだ。この少女は冒険者ではないだろうが、多分この町で記憶が戻るとは思えない。この町のみで終わる依頼ではない予感がする。
話題に登っている少女はいつの間にか紅茶をまた頼んでいたらしく、二杯目を飲んでいた。
この少女、自分の話題だって分かっているのかな。記憶を取り戻すことにも繋がると思うんだけど、何でこんなに無関心なのかな。もう少し何か反応しても良いと思うんだけど。
少年もそこは気にしていたのか、ばつが悪そうな表情を浮かべて下を向く。たかがNPCなのだから死んでも代わりがいそうなんだけどね。確かに私も目の前で死にかけていたら考えるけど。
しばらくこの場が静寂に包まれる。
前触れなく少女が宙に文字を書く。下を向いていたサカキも何かが音もなく動く気配に気づいたのか顔を上げる。少女の紅茶の中身はいつの間にか空になっていた。
『依頼。魔術教えるから代わりに記憶探し手伝って?』
自覚は無さそうだが、あざとい感じで首を傾げつつ私達に対してそんな依頼をしてくる。
記憶探しね。まあ、記憶を取り戻したいのだからこの少女に関わってしまって放置することはないよね。それに、魔術を教えて貰えるのはとても希少だとテンプレートは言っている。まあ、テンプレートでしかないから違うときは普通にあるけど。
「断る理由もないし、魔術については知らないから教えてくれるのならやるよ。そう言えばまだ自己紹介していはいなかったね。私はサクラだよ。これからよろしくね」




