第五話:真実
日曜日俺と茜は一緒にホームセンターに来ていた。
ここは県内にしかない店だが品揃えはかなり良い方だ。もちろん家具なども売っている。
「棚もかなりあるな。俺は部屋の家具は持ってきてるのあるからいいけど」
「私は机しかないのでタンスとか買わないと」
「タンスだとこの辺りか」
そこには大きいタンスや子供向けのキャラクタータンスなどが売ってる。
「これにしようかな?」
茜が選んだのはそれほど高さがない木製のタンスだ。
「なかなか良いものだな」
値段を見た俺は一瞬我が目を疑った。
「啓君どうしたの?」
「これ他のタンスと比べると3倍はするぞ……」
「良いものだからね」
「だからってこれは……」
「あとは小さなテーブル欲しいな」
「ちょっと待て」
「なに?」
「予算は大丈夫なのか?」
「全然余裕だよ。家具買うように親が仕送りしてくれたし」
「大丈夫ならそれでいいんだが」
「啓君は何か買うの?」
「棚でも買っておくかな。今後参考書とか増えるだろうし」
「これとかどうかな?」
茜が指している棚を見た。見た目はダークブラウンのちょっと高級そうな……
「って高いわ!」
「え? じゃぁこれは?」
「それもちょっと……」
茜が選ぶものはどれも高いものだった。
「これにするかな」
数千円の安くシンプルなものにした。茜も買うものを選び終え配送サービスを頼んだ。
「後は届くのを待つだけだな」
「棚は届いてから組み立てないとね」
「組み立てまでしてくれればいいのにな」
「そうだね」
「さてと、他にどこか寄っていくか?」
「腹減ったし何か食べるか? そろそろ昼だし」
「この近くってどこか飲食店ある?」
「ん――……」
通りに出て当たりを見渡すと“この先レストラン”の看板が見えた。
「お、あったあった」
「何がある?」
「あれはハンバーグ専門店かな?」
「あのCMの?」
「そうそう」
「あそこ一度行ってみたかったんだ~」
「それじゃそこ行きますか」
大通りを歩いて行きテレビを買った店を過ぎて行くと建物が見えた。
中に入るとそれほど混んではいなかった。昼前だがちょっと時間が早かったからだろう。席に付き商品を選んだ。もちろん選ぶのはCMでもやっていたものだ。
「ご注文はお決まりでしょうか?」
「この“げんこつハンバーグ”を2つでライスとスープでお願いします」
「かしこまりました。少々お待ちください」
店員は厨房に戻っていき数分後頼んだ品が鉄の皿に乗って出てきた。
「こちらになります」
そういって店員はハンバーグを2つに切り断面を鉄板に押し当てた。すごい良い香りだ。
「それじゃ食べるか」
「うん」
ハンバーグを切り口に入れた。この値段でこの味か。
あっという間にハンバーグを食べ終わった。
「いやー美味かった」
「そうだね」
「また来てもいいかもな」
「こういうところで食べたのは初めて」
「普段外食しないのか?」
「外食はたまに行っていたけどいつもコース料理だから」
「コース?」
「うん。フランスフルコース料理とか」
「えっと……」
「この前言いそびれちゃったから改めて言うけど私のお父さんはハルノグループ会長をやっていて」
「それってあの大企業の?」
「そうだよ」
「まじかよ……」
ハルノグループとは今や超大手企業である。いろいろな分野に手を出しておりそのどれもが成功していると言う噂だ。入社する人も全員が5本の指に……いや、3本の指に入る大学から出てきている人らしい。
「そんなに驚くこと?」
「そりゃ驚くぞ。てかなんでこんな普通の学校に通っているんだよ?」
「私、昔からいろいろ習い事やっててね普通の事をやってみたいからお父さんに頼んでこの高校に来たの」
「でも料理普通に作れるだろ? お嬢様って言うのは作らないんじゃ?」
「それも習い事で。草川シェフって人に教えてもらっててね」
「その人ってあの鉄人かよ!」
「そうそう。よく知ってるね」
草川シェフは今や鉄人と呼ばれるほどの料理人だ。まさか桁違いのお嬢様だったとは……。
読んでくれてありがとうございます。
最近別の仕事でいろいろ忙しくてなかなか書けませんでしたよw
なるべく早く続きを書くのでよろしく!
あとブログもチェック!!!!!!!
by藤桜




