翔太くん!
昨日は更新を忘れてしまってすみません。ちなみに、章の公開タイミングを変更します。皆さんが気にしないことを願っています!
私が何年もの間、人知れず胸に埋め込んできたあの深い悲しみの告白を聞いても、冬夜さんは眉一つ動かさなかった。
優しい同情の言葉を一つかけてくれるわけでもなければ、普通の大人に期待するような冷徹な哀れみの色に表情を和らげることもなかった。代わりに、彼はただその巨大なマホガニーのデスクの後ろに座り、先ほどと全く変わらない計算高い鋭い眼差しで、私の目をまっすぐに射抜いていた。
「だから何だ?」
冬夜さんは平坦に言い放ち、その声を鈍く、完全に動じることのない一本調子へと落とした。
「養子だなんていうディテールが、魔術の絶対的な法則を変えるとでも本気で思っているのか?」
私はパチパチと瞬きをした。自分が苦労して築き上げてきた心の装甲が、突如として完全に無意味なものに思えてきた。
「待って……何よ? 私の話を聞いてた? 私はあの人の血なんて一滴も引いてないって言ったのよ。一族のコアが私にあるはずがないわ」
「血の繋がりだろうが法的な書類だろうが、そんなことは微塵も関係ない」
冬夜さんは身を乗り出し、払いのけるように手を振りながらカウンターを仕掛けてきた。
「ヨーロッパやアジアの最も古く、最も強力な名門魔術師の血統の多くは、純血の血脈など保持していない。血が腐り始めたり途絶えかけたりした時、古き名家は研究を確実に存続させるために、相性の良い子供を日常的に養子に迎えるものだ。相続という魔法的儀式は、DNAだけでなく、選ばれた『後継者』に適応する。もしお前の父親にそれを引き継ぐ意志があったなら、契約によってその帳簿はお前の肋骨の真後ろに縛り付けられていたはずだ」
彼はペンをデスクの上に叩きつけ、私の肩越しに視線を向けながら、その激昂した表情を深い苛立ちの相へと変貌させた。
「となると、可能性は二つに一つだ」
冬夜さんは、容赦のない、審判を下すような口調でブツブツと毒づいた。
「お前の父親が一族の家宝の根本的なメカニズムすら理解していなかった最低最悪の無能だったか……あるいは、死ぬ前にお前を一族のマナコアを託すに足る人間だと信用していなかったか、だ」
その言葉は冷たい氷水を浴びせられたかのように私を直撃したが、私の閉ざされた精神の檻の内側では、湧き上がるパニックが一瞬にして純然たる憎悪の冷たく鋭い壁へと硬化していった。
知るかよ、 私は激しい怒りと共に心の中で思った。部屋着の布地を握り締める指先がきつく強張る。あの人の信用なんて知ったことじゃないし、そんなくだらない魔法の遺産なんてこれっぽっちもいらないわよ。そもそも、化け物みたいな連中の家族に養子入りすることなんて、最初から頼んでさえいないわ。あの人が大真面目に掲げていたものすべてが忌々しいし、あの人が墓の下に眠ってからでさえ、その影が私をこの血生臭い悪夢へと引きずり込み続けているという現実が、ヘドが出るほど大嫌いよ。
私は唇をきつく結んだまま、彼の言葉がどれほど深く自分を切り裂いたかを冬夜さんに悟らせるような隙は一切見せなかった。
冬夜さんは、私の無能さの純然たる重みによって偏頭痛が十倍になって戻ってきたかのように、こめかみを指で挟みながら、長く重いため息を漏らした。彼が再び顔を上げた時、あのコミカルな激昂は完全に消え去り、百戦錬磨の魔術師が持つ冷徹で厳然たる現実主義がそれに取って代わっていた。
「いいだろう」
彼は言い、重厚な革装丁のグリモワールをバタンと決定的な音を立てて閉じながら、その声を毅然とした低い一本調子へと落とした。
「これでお前の訓練の軌道はすべて変更だ。世代もののエンジンを持たない以上、お前には基礎が完全にゼロだ。今からは、お前自身の内なるマナを完全に最初から火花させる方法を教えなければならん」
彼は椅子を後ろに引き、ドアに向かって顎をしゃくった。
「俺と同じだ。俺の一族の家宝は兄貴のところへ行ったから、俺も自分自身の天然のマナコアしか持っていない。だが小山クン、俺とお前の違いは、俺は10年にわたる超自然の戦争を生き抜いてきた専門家であり、お前はマナの火花一つまともに引き出せずにパニックを起こす歩く標的だということだ。今夜の授業はここまでだ。部屋に戻れ、そして何も触るな」
二度言われる必要はなかった。私は立ち上がり、疲弊と押し殺した怒りで顔をカッと熱くしながら、一言も発せずに書斎を飛び出した。
私は屋敷の広大な、薄暗い廊下を目的地もなくぶらぶらと歩き始めた。ブーツの底が暗い床板の上に微かに音を立てる。私の頭の中は、未解決の問いの激しい嵐と化していた。基礎の人間のコアしか持たない私に、一体どうやって魔術師狩りや古代の神々との戦争を生き延びろというの? ランスロットのような存在が、どうして私のような空っぽの人間と契約を結ぶことができたの?
屋敷の重苦しい静寂はどこまでも続いているかのようで、移り変わる影がその壮大の建築をまるで巨大な迷宮の檻のように見せていた。
「ねえ、お姉ちゃん?」
突如として響いたその高音の声が静寂を打ち砕き、私の思考の霧を小さな銀の鈴のように鋭く切り裂いた。
私は身体を硬直させ、息が喉に詰まった。この家で子供の声なんて聞いたことがなかった。ゆっくりと、心臓が肋骨を激しく叩くのを感じながら、私は後ろの暗い廊下へと振り返った。
数歩離れたところに、一人の小さな男の子が立っていた。年齢はまだ7歳か8歳くらいに見え、壁の照明の微かな光を浴びて、無造作に乱れた短い黄金の髪を輝かせていた。彼は、小さな体には明らかに大きすぎる、鮮やかなブルーのサッカー日本代表のユニフォームをだらしなく羽織っており、二つの巨大で眩い黄金の瞳が、純真無垢な好奇心の色彩を湛えて私をじっと見上げて瞬きをしていた。
その姿は、恐ろしいほどに、そして凄まじいほどに見覚えがあった。
私の脳内は一瞬にして暴力的なバグを起こし、純然たる不信感の波が胸を突き抜けた。あの鋭く彫刻のようだった輪郭は消え去っていたが、あの目……あの黄金の髪は……
「ら、ラインハルト!?」
私は息を呑み、まともな悲鳴にすらならない情けない絞り出すような声を上げながら一歩後退した。
「一体全体……どうやって子供の姿になったのよ!?」
その小さな男の子は首を傾げ、完全に天然物にしか見えない、甘くて痛々しいほど愛らしいふくれっ面へと顔を歪めた。
「僕はたくさんの素晴らしいアイテムを所有しているんだよ、お姉ちゃん」
ラインハルトが答えた。その声は柔らかく、旋律的な小鳥のさえずりのようで、あの浴室での暴虐で傲慢な轟きは微塵も含まれていなかった。
「何しろ、僕は武器型のミュトスだからね。5000年分の人類の発明と適応の歴史が、僕の器に直接結びついているんだ。顕現させる肉体の年齢を変化させるなんて、局所的なマナ密度をシフトさせるだけの簡単なことさ」
私は彼を見つめ、目の前に立っている現実を脳が完全に拒絶したまま、口をわずかに開けて立ち尽くしていた。これは、二時間前浴室の凍りつくようなタイルの壁に私を全裸でピン留めしたあの存在と同じなのだ。これは、私を顕微鏡の下の虫ケラのように扱った、あの暴虐なる黄金の王なのだ。彼がこんなにも優しく、砂糖菓子のような口調で喋るのを聞かされるのは、猛烈な勢いの精神的鞭打ち以外の何物でもなかった。
ラインハルトは小さな足を一歩前に進め、大きすぎるジャージの裾を小さな手でもじもじといじった。
「こんな姿で顕現することを選んだのは……その、怖かったからなんだ」
彼は静かに呟き、本物の、子供のような脆さをその目に宿しながら、黄金の瞳を床板へと落とした。
「さっきの、あの湯気の中でのちょっとしたアクシデントの後だから……お姉ちゃんが僕と喋るのを躊躇ってしまうんじゃないかって心配だったんだ。僕の存在のせいで、お姉ちゃんに不快な思いをさせたくはないからね」
一瞬の、狂気じみた数秒の間だけ、突然の不本意な同情の波が私の中に押し寄せた。この人……本当に私に配慮しようとしてるの? 私はそう思い、内なる防壁がほんのわずかだけ軟化しそうになった。
その瞬間、小さな男の子は身体を前のめりにし、その声は小さな、陰謀めいた囁きへと落ち、その小さな唇の端には、忌々しいほどに見覚えのあるあの薄笑いが浮かんでいた。
「それにさ……お姉ちゃんの体って、信じられないくらい綺麗だったからね、まなか。服を着ていても……あるいは、完全に何も身に付けていなくてもさ」
私の額の神経が暴力的にピキリと鳴り響いた。私の顔の赤面は、その無垢な子供の幻影が木っ端微塵に砕け散るのと同時に、猛烈な灼熱の深紅へと爆発した。
そうよ、 私は凶暴に思った。そのミニチュアの暴君を廊下の向こうまで蹴り飛ばしたいという衝動に耐えながら、指関節が白くなるほど拳を握り締めた。こいつは完璧に、あの時の傲慢でナルシストな変態のままだわ。
私が罵詈雑言の嵐を解き放つよりも早く、その子供の顔からおちゃらけた薄笑いが消え去った。ラインハルトは姿勢を正し、その小さな肉体から、彼の物理的な年齢を完全に超越した、静かで重々しい絶対的威厳のオーラを突如として放射し始めた。あの甘く無垢なトーンは消え去り、私の魂の核をロックするような、響き渡るシリアスな重量感がそれに取って代わっていた。
「決して諦めてはならないよ、まなか」
小さな男の子は明言した。その黄金の瞳は、強烈で、揺るぎない明確さを伴って燃え盛っていた。
「これからどれほど道が暗くなろうとも、そして魔術師たちがお前の遺産の欠如について何と言おうともね。いつか必ず、お前は真の運命へと到達する。僕はそれを確信している」
私は困惑し、彼の態度のその唐突で暗号めいたシフトに完全に眉をひそめた。
「私の運命? 一体何の話をして――」
「僕はもう行くよ、お姉ちゃんを思索の中に残してね」
ラインハルトは滑らかに言葉を遮ると、百戦錬磨の戦士が持つ流れるような恐るべき優雅さで踵を返した。彼は小さな肩越しに一度だけ動きを止め、影の中でその黄金の眼差しを細めた。
「僕はただ……お前が死ぬところを見たくないだけさ」
その最後の、血の凍るような言葉を残し、小さな男の子は廊下を小走りで去っていった。大きすぎるサッカージャージが微かな光の中でわずかに翻り、次の瞬間、彼は角を曲がって屋敷の闇の中へと境界なく消え去った。
この章をお読みいただき、ありがとうございました!SodaKun Out ☆!




