表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者たちが帰ってきた!?現代日本に異世界の戦士が現れて大混乱!  作者: SodaKun


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

10/45

学校での虐殺事件

平穏な日々は終わった!学校が危機に瀕している!!一体どんな戦士がこれほど多くの生徒を虐殺できたのか?!

ラインハルトの手の中には、一本のポーションがあった。まるで化学実験室で使われるような、独特な形のガラス瓶だ。


「それは何だ?」


俺はラインハルトに尋ねた。


「若返りのポーションだ。この瓶の中には神秘の液体が入っている。飲めば誰でも子供に戻る」

「若返りのポーション? そんなものがお前の世界には存在して、どうして車は存在しないんだよ」


ラインハルトは瓶の蓋を開けた。


「どの時代、どの世界でも、平民は愚かだ。俺の世界には魔力とマナが満ち溢れている。だが、この世界にはない。環境が違えば、人類の進化も異なる。それこそが真の発展というものだ――我が召喚者よ」


そう言って、奴は自信満々に笑った。

環境の違いが進化を変える――か。確かに、太古の生物の進化論みたいな話だ。水を泳ぐことを好んだ犬が、やがてクジラへ進化したように。

ラインハルトは、そのままポーションを口へ運ぼうとした。液体の一滴が唇へ触れようとした瞬間――


「っ!?」

「な、何だ!?」


全身に悪寒が走った。体内のマナコアが暴走を始める。左腕に、線のような紋様が浮かび上がった。


「ラインハルト……お前も感じてるのか?」


返事はなかった。だが、その表情を見れば分かる。奴も同じものを感知していた。

マナコアの異常。それによって体内のマナの流れが狂い始める。この現象が起こる理由は二つしかない。一つは、魔術師のマナコアが破壊された時。その場合、体内のマナが暴発し、魔術師自身を殺す。もう一つは――誰かが莫大な量のマナを放出した時。その影響で、周囲の魔術師たちのマナコアが暴走する。


「面白い展開だ。この退屈な街にも、別の戦士が存在していたとはな。新しい娯楽ができた」


いつの間にか、ポーションの瓶はラインハルトの手から消えていた。

……何なんだ、こいつの魔法は。いや、本人は“魔法”ではないと言っていた。異世界の力は、俺たちの魔術とは根本から違う。しかも、誰にも再現できない唯一のものだと。

その時、ほんの一瞬だけ、俺の目がそれを捉えた。黄金の鍵剣。短剣ほどの大きさをした、“鍵”の形の武器。宝石で装飾されたそれが、奴の左腰に下げられていた。


「マナの発生源は、あちらの方向だな」


ラインハルトは東を指差し、それから俺を見た。


「貴様のような弱者では、この距離を短時間で移動することは不可能だ。光栄に思え。“英雄の中の英雄”たる俺が手を貸してやる」


考える暇もなかった。ラインハルトは俺の襟首を掴み――次の瞬間、視界が一気にぼやけた。


「っ!?」


空だ。俺たちは空中にいた。ラインハルトは楽しそうに笑っている。地上から百メートル以上はある。全部が小さく見える。怖すぎる。


「はははははっ! 楽しめよ、雑種!」


次の瞬間、俺たちは急降下を始めた。


「死ぬぅぅぅぅぅっ!!」


俺は叫びながら目を閉じた。地面へ叩きつけられる衝撃を覚悟したが――何も起こらない。


「……え?」

「目を開けろ。母親を探して泣く子供みたいな声を出していたぞ」


恐る恐る目を開ける。

まず大きく息を吸った。空中に長く居すぎて、頭が酸欠になりそうだった。


「弱いな」


ラインハルトが笑う。

その時だった。鼻に、嫌な臭いが入ってくる。血の臭いだ。生暖かく、鉄のような臭気。

俺は目を見開いた。


「なっ――!?」


惨劇の舞台は――学校だった。大成高校。中から生徒たちの悲鳴が聞こえてくる。いつの間にか、学校は警察に包囲されていた。集まった野次馬たちが、目の前の惨劇を見守っている。


「下がれ! この区域は危険だ! 民間人は避難しろ、早く!!」


警察官が群衆を押し戻す。その中には、自分の子供がまだ学校の中にいると泣き叫ぶ親たちもいた。

近くでは、ニュースレポーターが生中継をしている。


「速報です! 校内で何が起きているのか、現在も不明ですが、日没直後から校舎内で悲鳴と凄惨な叫び声が聞こえ始めました! ちょうど部活動が終わる時間帯で――」


最悪だ。これは完全に悪夢だった。認めたくはない。だが、校舎内で虐殺を行っているのは、普通の人間じゃない。異世界の戦士だ。止められるのは――ラインハルトしかいない。


「ラインハルト――!」

「言われるまでもない。俺は弱者の命令など聞かん。だが、どうせ行くつもりだった。王だからな。どんな獣が暴れているのか、見てみたい」


ラインハルトは群衆の中を歩き始めた。

堂々としている。一切迷いがない。月光が黄金の髪を照らし――まるで獅子。百獣の王。


「お、おい! 君――!」


警察官が止めようとした。だが、ラインハルトが軽く触れただけで、警官の左腕がへし折れた。


「法を執行する者であろうと関係ない。王は常に貴様らの上に立つ。ゆえに、下等な人間が俺に触れることは許されぬ」


そのまま奴は、校門を一跳びで越えた。しかも、本気ですらない。今日、俺は目にすることになる。ラインハルトの本当の力を。

その直後、警察が校庭へ向けてスモークグレネードを投げ込んだ。


「何やってるんだ、あいつら……」


俺は小声で呟く。

すると、一人の警察官が怒鳴った。


「これより校舎へ突入する! 一般人が勝手にヒーロー気取りすることは許さん! 各員、配置につけ! 犯人を射殺する許可は下りている!!」


ライフルを持った部隊が、次々と校舎へ突入していく。


「くそっ……!!」



この章をお読みいただき、ありがとうございました。SodaKun Out ☆ !

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ