新しい魔法のチカラ?
♢
「ほら、なにしてる。行くぞ。早く、国王様が用意してくれた馬に乗れ」
「そんなこと言って、あたしはこの白馬の給餌係じゃないんですかぁーー。だから、馬の手綱持ってます」
「なに、いじけてる? あそこでは、ああ言うしかなかったんだ。あの姫は、自分より若くて可愛かったり、キレイな女が嫌いだからな」
「ん!? それって、遠回しに、あたしのこと可愛いって言ってくれてますぅ?」
「あぁ。そうだ。だから、早く馬に乗れ」
「でも、馬は三頭……。あたしが乗る馬、ありませんよぉーー」
「お前。一人で馬に乗れるのか?」
「乗れないです」
「だからお前は、オレの後ろだ」
「良いんですかぁーー! いきなり二人乗りだなんて!? それで捕まったりしません!?」
「誰にだ!? ほら、引っ張りあげるから、腕を伸ばせ」
「はい!」
いやぁーー。まさか、おんぶの次は、馬に二人乗りだなんて、もうこのまま死……。絶ーー対に、死んだりしないんだからぁーー! この幸せは、まだまだこれからも続くんだからねぇーー!
「お前。さっきからオレの背中で、なにをブツブツ言っている?」
「あっ!? えぇーーっと、この馬、走らないのかなぁーーって、思って」
「そんな必要もないのに、急いで走らせたら、馬が駄目になってしまうだろ。この馬たちも、オレたちの仲間だからな」
「そぉーーかぁーー。そーーですよねーー。お馬さん、よろしくね」
「この馬の名前は、フレデリックだそうだ」
「フレデリック。よろしくね、フレデリック」
「任せておいてください。巫琴さん」
「えっ!? いま馬がしゃべった!?」
「なにを言っている。馬は、なにもしゃべってないぞ」
「えっ、でも……」
「ボクはビクターです。よろしくお願いします。巫琴さん」
「ワタシはポーラよ。よろしくお願いしますね。巫琴さん」
えっ!? ここに来て、あたし、動物と話しができるようになった!?
そういう、細かいことは気にしないでください。あなたは、真の魔法使いなんですから。
そんな……。いままで家で、犬も猫も飼ったことなかったのに、いきなり馬と話しができるようになるなんてぇーー!? これじゃ、まるでアニメの世界じゃないのよぉーー!
「気にしない気にしない」
「そうそう」
「もう、決まったことですから」
あたしいま、この三頭の馬に諭されてる……。




