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呪われた魔王と剣舞の姫君 ~陽光版~  作者: Taka多可
5章、祭りの後 編。
28/28

27、生きる。 (イラストURLつき)

http://3965.mitemin.net/i37636/


できれば、先に見てほしいです。みてみん様へコピペお願いします。

ありがとうございます、鴉さぁん!







……呪魔界、呪魔城からさらに北の塔……




「きた!モロゴハノンキィ様だ、みんなも帰ってきたぞ!!」

「おかえりなさいませ!」

「モロゴハノンキィ様ー!!」


待機させていた魔導兵士とメイドたち。

何故、気がつけなかったんだ…

こんなに、大切な者達は山ほどいたというのに。


ルージュの肩に掴まって歩いていても、いらついたりしない。

昔なら…自身が情けないと、自傷行為に出たはず。

今思えば、なんと愚かな…


彼等を蔑ろにしてきた時は、あまりにも長すぎた…


「……私は…何一つ、知らないままだ…」

「えっ?」

「命懸けで戦った彼等の…名前すら知らずに、投げ捨てようとしたのか…」

「………!!」



どこまで、愚王に成り果てようとしていたのか。

情けなくて呆れて、思わず笑ってしまう。

それでも…

私が生きていくことに、意味はあるのか?

考えなければならない。

あの剛魔のやつらに引けをとり続けるのは御免だ。


………不意に、腕を強く掴まれた。


「モロ様。」

「…ルージュ?」

「大丈夫ですわ。昔からいる者達は皆あの日、モロ様に命を救われました。後から配属された者達だって、厳重な採用試験の末に集まった精鋭ばかり。モロ様を裏切るような者はおりません。」

「……あぁ、そうだな。私が何もせずとも、皆…壊れかけた私のそばに…居てくれた…」


「だ、か、ら! 大丈夫だと申し上げております。」


「……何故…?」

「普通…王が民に弱きを見せるなど、あってはなりません。 でも私達はモロ様が、傷付き続けて…脆く悲しく崩れやすい事を知っています。だから私達は、お側にいます。独りにしません、何があっても。たとえ…モロ様の選択が間違っていたとしても…最期までお側にいると、全員で誓いました。」

「……」

「これから覚えてください。大丈夫、まだ時間はありますわ。…過ぎてしまったことは諦めましょう。皆待っててくれますから。」


なぜ、笑いかけてくれる……こんな私に…


「ああ、でも…」

「…?」

「ねぇ、モロ様。…私は、あきらめましたわ。」

「…何を……どうあきらめたと言うのだ?」


ふいに見せる笑顔。

自我を失わなかったのは、この女魔がそばにいてくれたから…



「あきらめられないと、あきらめたのですわ。」


「? わけがわからん。何だそれは…」

「ふふふ。」

「…?」





「「モロゴハノンキィ様ぁぁぁ!!!」」

「わわっ!?」


問い直そうとしたところへ…

塔や門から駆け下りてきたみんなに一気に囲まれる。


「よかった、よかったぁぁ!」

「思い留まってくださったのですね!」

「こら、おまえら!怪我の手当が先だ!!早く運べ!!」

「野戦治療の準備は整っております!皆さんはこちらへ!!」





     ……愛しています、あきらめませんわ。……





「る、ルージュ…!」

「またのちほど。落ち着いてからお話しましょう。それでは…」



ほんの一瞬、なにか言われたような…

だが、押し寄せる皆に流され…

結局会えずじまいだ。




奴らから、何故か軽く悪意を感じたんだが… いったい、何なんだ……?





「(いい感じにさせてたまるか!!)」

「「「(おうよ!)」」」






大呪魔王様とルージュさん  帰り道(?)のシーン。

書く予定、無かったのですが…

あんまりにも素敵な漫画をいただきましたので!


ちくしょう、さらに遅れるじゃないか!

うれしい悲鳴をまさか実際にあげるとは思いませんでしたよ!!

ありがとうございます、鴉さま!!!!

こんにゃろう!!

ごろんごろんしてしまう!

ベットでじたばたしてしまうううう!!



できれば、本文を読む前に漫画を見ていただきたくて、前書きのほうにURL載せましたが…

いえ、お好きなタイミングでお読みください。

読者様あっての文作者ですので。

皆様あってのTaka多可です。はい。



ちなみに。

呪魔さんたちの悪意って言うのは…

いい雰囲気になりかけてるモロ様とルージュさんにやきもきしてるだけです。

みなさん、複雑な心境なんですよ(笑)

そのへんもまたいつか書きます。


それではまた次話もおねがいします!

(月光版掲載時 2011年 12月27日)

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