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2022/10/08

3933.


「。。。。。。¥¥¥¥¥¥ああー、暇だわーー」


「何だよいきなり。そういや最近アニメ見てないみたいだな。何でだ?」


「飽きた」


「想像以上にシンプルな理由だったぜ」



3934.


「どうしたんだよ。いつぞやは寝る間も惜しんで見てたってぇのに」


「飽きた」


「頼むから話を膨らませてくれないか?」


「アニメに割く予算の方を膨らませて欲しいな」



3935.


「ンなことに文句言ってもしょうがねーだろ。タダで見てるだけのクセに。お前らがカネ音さねーから低予算アニメが増えたんじゃないのか?」


「違うな。カネ落とす価値さえないんだ。もう・・・」


「飽きただけのヤツが言ってんじゃねーよ」


「だってよ? せっかくの可愛い子もビミョーな作画で描かれるんだぞ!?」



3936.


「知るかよ。てか美少女眺めてるだけかよ」


「当たり前だろ? ストーリーなど二の次に過ぎん」


「お前もうアニメ見るのやめろよ」


「だからやめたんだよ」



3937.


「まぁストーリーは12話で区切り着ける制約が入るからな。印象に残らないって気持ちはわかる」


「そこでだ、何十話もあるような昔のやつを見るワケだ。ここで、驚く」


「何にだ?」


「グラフィックが20年前と大して変わってない」



3938.


「いいか!? よく聞け美々香。この20年! いや、もっと前のもある! 普通に最新作より作画が良いんだがどうなってるんだ!?」


「自分で言ってたじゃんかよ。予算だよ予算」


「にしたって限度ってもんがあるだろ。見ろよ、ゲームなんてこんなに綺麗になってる。20年前はドット絵かポリゴンだったゲームがだ!」


「違う業界の話を持って来んなよ・・・」



3939.


「アニメにどんな事情があるかは知らない。だが、技術が進歩してるのに対し世に送り出される作品の質が向上しないのはシンプルに問題だろ」


「ゲームはアニメ絵じゃないだろ?」


「だがグラフィックは向上している。それと同時に、発売額は昔と変わってない。つまり、同じ予算でグラフィックが向上されているのだ!」


「だったらアニメは技術の向上を相殺して負になるほど予算を削られてるって話だろ? そう熱くなるなよ」



3940.


「だから! 予算を削るなと言ってるんだ!」


「自分で言ってみて思ったけどさー、20年分の技術の向上を相殺するってヤバくないか?」


「だから言っただろう。普通に考えて斜陽産業だ」


「お前らが美少女にカネを落とさないから・・・」



3941.


「落としてる奴は相当なお布施額だと思うんだがな」


「そこまでする奴は少ないってことだろ」


「にしてもマジで、どうなってんだろうな。20年前の映画の重要シーンぐらいの綺麗な作画で毎話30分通すのがワンサカあってもおかしくないはずなのに、20年前の30分アニメとどっこいなんだぞ」


「比較対象が映画だろうと20年前には勝ってなきゃダメなんだけどな・・・」



3942.


「ていうかロクに見てねークセに語ってんじゃねーよ」


「公式サイトを見ただけで分かる。サイトの作画が微妙な時点で期待できん」


「まぁ、宣伝でコストカットしてる時点で終わりだわな」


「ほんとにどうなってしまったんだこの業界は・・・綺麗なグラフィックで当然のように美少女を眺められる時代は来ないのか・・・?」



3943.


「そう思うんならちょっとぐらいお布施したらどうだ? 月500円で見放題とかあるんだろ?」


「って思うだろ? 独占配信ってのがあってだなあ、結局5個ぐらいサブスク契約しないと見たいのが見れないとか起こるんだよ」


「もうどうしようもねえなこの業界」


「世も末だぜ・・・」



3944.


「まぁテレビあれば見れるんだが、見たところで作画がなぁ・・・」


「もう作りさえすりゃいいって状態になってるんじゃないのか? ナントカって作品をドコドコの配信会社と独占契約でカネもらうから形だけ作って、なんてな」


「なんかもう商売道具って感じなんだよな。そのうちアニメを配信する権利だけ売って肝心のモノを作らないとかやるんじゃないのか?」


「そうなったらマジでもう終わりだよな」



3945.


「まぁさすがに作りはするだろ。原作のマンガの宣伝になるんだしさ」


「ってことは、カネが入んのはそっちからか。出版社って結構持ってそうだしな」


「それでひっどい作画にして怒られないのかって話でもあるけどな」


「マジでわからん・・・“アニメ化”、の文言だけで買ってくれる奴がいるんかね」



3946.


「だが、肝心のアニメを見てみれば・・・」


「美少女が微妙な作画で描かれてるというワケだ」


「もはやそれは微少女だな」


「ちょっとだけ少女、っていう字面なんだが・・・」



3947.


「割と本気でどんなカネの回し方してんのか気になってきたな。お前が見るのやめただけのことはある」


「どういう意味だよそれ」


「もう諦めろよ。実際の技術の進歩がどれくらいかは知らんが、最終的にアウトプットされてる作品の質が変わってないんだ。確実に何かネガティブな要因がある」


「だよなぁ・・・そうとしか思えないよなぁ・・・」



3948.


「ひとつ、ドロドロの金回し以外で考えられるとするならば、違法配信だな。多分、この影響はかなりデカい」


「だろうな・・・タダで見れるやつしか見なかった俺が言うのも難だが」


「そもそもツラい産業なんだよ。作る側にとっては仕事でも、見る側にとっては娯楽。この立場の乖離が大きすぎる。食べ物にも家具家電にもゲームにも当然のように金を払うのに、何でアニメはタダで見ようとするんだ? おかしいだろ?」


「くっ・・・し、しかし、タダで見たい・・・ぬるぬる動く美少女を・・・!」



3949.


「見たいと思ってるものを、タダで見たいと思うその根性が傲慢だとは思わんかね? 需要を主張するならば、対価を用意しないと」


「その対価としてあるのが、広告を見ることなんだよ」


「で、その広告に出てる商品は買うのか?」


「買うと思ってるのか?」



3950.


「まぁ、お前が買わなくても、わざわざ広告を出すってことは効果があるんだろう。そうなるとだ、アニメの質をどうするかなんてのは、スポンサーが決めることなんだよ。多くの人が見てくれるであろうと予想されるものにはかなりの額が入るから自然とクオリティも上がる。それがないってことは、アニメにそこまでの価値が見出されてないってことなんだよ」


「逆だ! 逆だと言いたい! 質が下がってしまったがために、価値を見出されなくなってしまったんだ」


「きっと、どっちが先なんてないのさ。なるべくして、なった。なるべき姿に」


「悲しいことを言わないでくれ・・・」



3951.


「まぁ、ロマンを売る仕事に採算を求めるからこうなるんだ。赤字覚悟じゃなきゃ良い作品なんてできないだろ。とは言え違法配信は問題だな。小学生がやってるような回し読みを、世界中の人間でできるんだから」


「技術の向上が悪い方向に働いてるよな」


「シンプルにモラルの問題でもあるけどな。普通の工業製品で言えば、せっかく作ったスマホのコピーが勝手にバラ撒かれてるようなもんだし」


「困ったことにアニメもマンガも、コピーが簡単だからな。そしてバラ撒くのも」



3952.


「スマホは機械や電気の知識、更には製造の技術、そして設備もないと作れないのだが、アニメなんて録画するだけでカンタン複写、ハイ完成。煮るなり焼くなり好きにしてちょうだいって感じだしな」


「更に困ったことに、共有する行為を文化だとかのたまう奴もいるからな。公式の代わりに宣伝してあげてるとか言ってる奴さえいる」


「それでもう決まったようなもんじゃん。アニメファン自体の質が低すぎる。業界が廃るのも既定路線だったってこった」


「少なくとも、奴らが文化を守ってるつもりでやってることが業界にダメージを与えてるのは間違いないな。皮肉な話だ」



3953.


「まぁもう限界だろ。昔と違って娯楽が多様になった。アニメだけが人類の楽しみじゃないのさ。実はゲームとかドラマも苦戦してるんじゃないのか?」


「ドラマは知らんが・・・ゲームは世に出回ってる作品のグラフィックは明らかに向上してるからなあ」


「あと重要なのがもうひとつ。人口が減っている。これだけでいかなる産業も影響を受けてしまうはずだ」


「世界的には増えてるはずなんだが・・・」



3954.


「外国人ってアニメをどんな感覚で見てるんだろうな」


「さぁな。知らん。てかアニメ見てる人がどれくらいいるのやらって感じだ」


「結構いそうなイメージだけどな」


「気のせいだろ。ニュースか何かで見た時のイメージが強いだけで数は大したことないって。そうでなきゃ、美少女の作画がビミョーなままの説明がつかないだろ?」

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