2022/10/02(2)
3926.
「きりーつ、れー」
「「「あざっした~~」」」
「よぅ委員長。ちょっとツラ貸してもらっていいか?」
「別にいいんだけどその言い方は変えて?」
3927.
「それで、何の用なの?」
「お前の名前って、橋口で合ってるよな?」
「ふざけてるの?」
「いやいや、待てって。これにはやむにやまれぬ事情があってだな」
3928.
「どんな事情があるのよ。聞くだけ聞くから」
「私は記憶力がすこぶる悪い」
「・・・ショック療法って知ってる? 頭に強い衝撃が加わると忘れた記憶が戻ることがあるっていうのよ」
「よせ! 余計に悪くなっちまうだろうが!」
3929.
「全く。何てことを言い出すんだ。」
「別にいいでしょ? もう既にこれ以上悪くはなれない状態だと思うし」
「お前って結構鬼だよな」
「心を鬼にしなきゃ委員長は務まらないのよ」
3930.
「うわーーん。遠藤せんせー。委員長がいじめるーー」
「自分で何とかしなさい」
「えぇ~!? 先生は生徒の味方じゃないんですか!」
「味方よ? より優秀で、より真面目で、委員長も務めてくれるような生徒のね」
3931.
「ひでぇ! そんなことがあっていいのかよ! ひいきだ、ひいき!」
「だって委員長に甘くしておいた方が面倒な頼み事をしやすくなるんだもの」
「なんて奴だ! 私の周りには鬼しかいないのか!」
「というか今のを聞いて遠藤先生の頼みを聞く気が失せたんですけど・・・」
3932.
「まぁまぁ冗談よ橋口さん。とにかく、私が満月さんの味方をすることはないから、この子に苦労する者同士、お互い頑張りましょ」
「そうですね。何かと手のかかることがありますし。私も目を光らせておくようにします」
(ふふふ、これで面倒な満月さんは橋口さんに押し付けられるわね)
「おい橋口、こいつ絶対ロクでもないこと考えてるぞ」




