2022/07/24
3358.
「友よ!」
「友よ!」
「・・・せーのっ」
「「第3回、カッコイイDIY選手権!」」
3359.
「では早速、選手の紹介をしていきましょう」
「ちょっと待って。またこれやるの? 何回目?」
「“第3回”って言ったのが聞こえなかったか?」
「“第3回”が行われることに疑問を持ってないの?」
3360.
「いや1回やれば十分でしょこんなの。もう飽きたわよ私」
「ところが作者が飽きてない」
「ネタ切れの間違いなんじゃないの?」
「黙れ消えろ消されたいのか」
3361.
「こほん、では改めて選手の紹介といきましょう。まずはディフェンディングチャンピオン、クレセント!」
「うにゃ~~~~!」
「え゛、待って。前回優勝ネコちゃんなのミミりん!?」
「そうだがそれがどうした?」
3362.
「“それがどうした?”じゃナイよ! ネコだよネコ!? 言葉遊びのゲームなのに!」
「それでもネコが勝った。現実を受け止めるんだ純よ」
「世界で一番信じたくない現実だよ・・・」
「もういいか? 次に進むぞ」
3363.
「えー、続きまして、2大会連続出場、サバ令嬢!」
「今度こそ優勝を頂きますわ?」
「前回ネコに敗れたのにその自信はどこから来るのかー!?」
「正直言ってアテにならないわね」
3364.
「さぁ続きまして、なんと初出場、佐藤姉弟!」
「イェーーーーーーーーーイ!!」
「ばぶ~~~~~っ!!」
「あいつらも出んのかよ。審査する方の身にもなって欲しいんだが」
3365.
「まぁ文句言うなよ兄。それともお前が出るか?」
「それはできない。何故なら、俺は審査しなければならないからだ」
「出る勇気ないだけだろ」
「いやマジでこれ選手になるメリット何もないからな」
3366.
「ちょっと待ってくださいまし! 2人1組での出場なんてズルいですわ!」
「サバりんヒドい! 雷太まだ1歳だからイイじゃん!」
「そうはいきません。1歳でも人は人。ちゃんと1人の成人男性として扱うべきです」
「少なくとも成人ではナイよ!!」
3367.
「では最後の選手のしょうか・・・いやちょっと待て。雷太が1歳っつった? 去年生まれたばっかだよな?」
「去年生まれたから1歳なんだよ!」
「私らは何年も高校1年のままなんだが?」
「そういうこともあるよ!!」
3368.
「あってたまるかよ! 大体そんなことしてたら・・・!」
「美々香待て。今その話をすると長くなる。大会を続けるぞ」
「っ・・・そ、そうだな。では気を取り直して最後の選手を紹介しよう。こちらも初出場、近所の飼い犬、ジロー!」
「ワン!!」
3369.
「おい何で犬が参加するんだよ。ただでさえネコのクレセントがいるってのに」
「そのネコが前回優勝だったために人類の出場枠が減った」
「嘘だろ・・・」
「ワォォ~~~~~ン!!」
3370.
「私だって嘘であって欲しかったさ。だが事実は事実だ。より強い地域、じゃなかった種族の枠が増えるのは当然だろ?」
「何やってんだよ人類・・・」
「まあ、サバ令嬢か佐藤姉弟に意地を見せてもらうしかないな」
「なんて不安なメンツなんだ・・・」
3371.
「万が一また動物に勝たれでもしたら、次回は人類枠1つか? 人類が作ったはずの言語の遊びなのに」
「嫌ならお前が出て優勝しろよ」
「うぉっ、ととと、急に腹が痛く・・・!」
「こいつ・・・」
3372.
「えー、続きまして、審査員の紹介です。審査員はこの私、満月美々香と、」
「満月涼太、」
「明星みずき、」
「そして俺、明星崇の4人だ。よろしく頼む」
3373.
「それでは各自、シンキングタイムスタート! クレセントとジローは喋れないからフリップに書いてくれよな!」
「喋れないのは当たり前なのに文字を書けるのも当たり前なの?」
「心配するな。全犬予選において文字を書けることを参加条件にしたからな」
「ねぇもうツッコむのやめていい?」
3374.
「シンキングタイムしゅうりょ~~~! では1人ずつ紹介していってもらいましょう! まずクレセントから!」
<Delay Impedance Yeah>
「えっと・・・ディレイ、インペダンス、いえぇー?」
「インピーダンスね。説明は省略するけど、工学の世界では遅れインピーダンスというものがあるみたい。で、最後Yaehは、そのことを喜んでるんじゃないかしら? 言えば、遅れインピーダンス最高! って感じね」
3375.
「では点数の方を見て行きましょう。・・・私、0点! 兄、3点! みずき、5点! みずき兄、0点! あぁ~~っと! 前回覇者、まさかの低得点!」
「むしろなぜこれで高得点が出ると思ったのか。こういう万人が楽しむタイプの企画において専門用語はアカンだろう」
「まぁネコの身で一般高校生である私たちでさえ知らない言葉を使ったのは評価できるわ。一部のマニアには受けるでしょう」
「説明がないと何なのか分からん時点で芸術とは言えんな。点数をやるに値しない」
3376.
「さぁこれでクレセントの2連覇はなくなったと言えるでしょう! 続きまして人類代表その1、サバ令嬢!」
「ふふふ、いきますわよ? ・・・Delay Impossible Yielding」
「え~~っと・・・これは?」
「遅れ・不可能・生産性のある、ね。もしかして、遅れを悪としそれを許さなければ生産性の高い操業ができるって意味かしら」
3377.
「では得点発表! 0点! 2点! 3点! 1点! これは酷い! クレセントよりも下を行かれた!」
「なんでですの!?」
「いや当然でしょう。Yieldingが前回優勝で使われたからってまた使う人がいる? 大体それあなたも前回使ってたし、芸がないなんてレベルじゃないわよ?」
「なんでこうも説明がないと分からん作品が続くんだ。クレセントよりはマシだと判断したから1点やるが」
3378.
「はぁ、お先真っ暗だよ・・・はい次、佐藤姉弟」
「なんかめっちゃ盛り下がってない!?」
「誰のせいだと思ってんだよ」
「アタシじゃないでしょまだ何も発表してないんだから!」
3379.
「とにかく何でもいいから発表してくれよ。あー、でもサバ令嬢には負けんなよ? 頼むから」
「“何でもいい”んじゃなかったの・・・まぁいいけど、いくよ? アタシたち姉弟の絆の結晶! ・・・Dual Ignite Yell !!」
「これは・・・! 二重の、火を付ける、エール!」
「素晴らしいわ・・・! 双子ならではのものね! あ、双子じゃないか」
3380.
「いずれにせよ中々の作品だと言っていいでしょう! 得点はぁ~~っ? 7点、7点、7点、7点! うおぉぉ~~っ!! 2位に3倍以上の差を付ける高得点だぁ~~!!」
「むしろ暫定2位以下が酷すぎたんだが」
「でもやっと、カッコイイDIY選手権が始まったって感じがするわね・・・! ぐすっ・・・」
「長かった。本当に長かった・・・なんせ、第3回の3人目だもんな」
3381.
「てかもうちょっと点高くても良かったんじゃね?」
「4人目なら迷わず満点にしてたがな」
「いやその4人目が犬なんだが」
「前回優勝がネコだっただろ? あらゆるものを想定して然るべきってことだ」
3382.
「では最後、近所の飼い犬ジロー! 佐藤姉弟の28点を超えることができるのかぁ~~っ!?」
<Decagon Illusion of Yarn>
「おぉっと、これは・・・十角形の、イリュージョン、オブ、糸!」
「なるほど、これはこれで・・・」
3383.
「では結果発表に移りましょう! 私、5点! 兄、6点、みずき、7点、みずき兄、8点! これは・・・合計26点! 惜しくも2位! つまり優勝は、佐藤姉弟~~~!!」
「やったーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
「ばぶーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
「見たか! 姉弟の絆!!」
3384.
「えーまず、ジロー選手の採点理由について見ていきましょう。まず私ですが、オブが付いたのが惜しかった。読み上げるとやっぱり、ちょっと詰まってしまう」
「俺もそれが気になった。やっぱDIYって、英単語3つじゃないと締まらないんだよな」
「でも発想としては好きよ? 完成品としてカッコよければ許容しても良いんじゃないかしら」
「俺も新しい風になったと思うぞ? いかんせん、Yで始まる英単語は割と少ない。そういった意味でも、自由度を上げた方が盛り上がる大会になる。ただ、前置詞に頼り過ぎるのも難だから、美々香ちゃんと涼太でマイナス付くのがちょうど良いのかもな」
3385.
「と、いうワケで無事に人類が優勝! ありがとう佐藤姉弟!」
「へっへ~~ん。どんなもんだい!」
「サバ令嬢は家でしっかり反省するように」
「くぅぅ~~っ・・・今回は負けを認めざるを得ませんわぁぁっ。次こそ、世界サバ・フィル・ハーモニーの名に懸けて、優勝を頂きますからね! 覚悟しておいてくださいまし!」
3386.
「いや~、一時はどうなることかと思ったぜ。もう純や雷太のことバカにできねぇな」
「全くだ。あいつらがいなかったら今頃ここはお通夜会場か、アニマルパニックになってたぜ」
「まあ、サバ令嬢が最下位だったから次も人類の出場枠は2つだがな」
「うぅそだあああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」




