他の人への
「ハチ君の新しい武器の性能はしっかり見せて貰った。味方を強化する武装……本当にハチ君の戦闘は見ていても参加しても楽しいな?」
「いやいや、実際本当に新しい武器を作ろうかなぁって思った時は自分だけで完結する武装にしようとは思っていたんですよ。まぁ、その点で言えばロザリーさんに作ったB.A.N.D.とか、割とその僕が目指す到達点の1つだったかなとは思ってます」
継戦能力と様々な状況に対する適応力。その他諸々を考えると割と本気でアレは僕の目指す武器の到達点の1つだったというのは間違いないと思う
「ただ、色んな戦闘とかを通して……僕だけが突出してもダメだと思ったんですよ」
色んなイベントとかでも、自分だけが楽しいというのはゲーム的にも自分的にも良くない。やっぱり皆で楽しんでこそのイベントだし……そういう事とかを考えると自分だけの強化では根本的な部分を解決出来ないと思ったのも今回デザイアを作り出した事に繋がってるかもしれない
「自分の強化よりもどんな味方とも合わせられる武器。これがあればある意味このゲームがインフレの波が来たとしても、僕はこのデザイアを使い続ける事が出来ると思うんです」
オンライン系のゲームというのは頑張っていてもいつかインフレの波が来てしまう物だろう。だとしても、デザイアなら喰らい付いて行けるハズだ。味方が強くなっていくのなら、こっちもその分強化幅も増やせるだろうし、バフの効果だってその分伸びるだろう
「未来を見据えてという奴か……」
「それもありますけど、単に武器を切り替えていくのではなく、進化や強化していきたい派なんですよ。最初の1匹をずっと連れているみたいな……」
モンスターとかを育成するゲームとかでも、数値が高い強い奴に乗り換えていくのではなく、最初に選んだ1体を進化して行って最後までクリアしたいみたいな気持ちだ。勿論、強い奴は歓迎だけど、それでも一緒にやって来た歴史というか、思い出とかもあるから、出来れば切り替えではなく、強化を優先したい
「あ、分かりますその気持ち。私も最初に貰った1体はゲームクリアするまでずっと手持ちに入れておきます!」
「草タイプとか選ぶと割と厳しいけど、それでも入れ替えたりはしないな……」
うん、多分2人共僕と同じゲームを想像していると思う
「装備品だからと割り切るのではなく、装備品でもそういう考えでいくのか……それでも何とかなってるのがハチ君の凄い所か」
まぁ、分かるよ?モンスターをハントするゲームとかなら愛着云々なんて言ってられない。切れ味が足りなきゃ攻撃が通らないし、防御力が低ければ一撃でやられる。スキルとか揃ってなければ一々動作を中断させられたりするし……だからそういう作品ならドンドン装備を更新せざるを得ない。だからそういう違いと言うべきか、僕はその壁を破壊出来る様にこのデザイアを作ったとも言えるな
「思い出深い武器を使っても敵の強さの問題でこれ以上進めないなんてなったとしても、僕がブーストする事でその壁を突破する事が出来るかもしれないですよね?ゲームというのはどんな楽しみ方も出来る。同じゲームでも人によって遊び方は全然違いますよね?」
ここでハスバさんの方を見て尋ねる。勿論首を縦に振るしか無いだろう
「結論を言うと、そんな色んなプレイスタイルの人達とも合わせられれば、新たな戦闘スタイルを見つけられるかもしれない。なんか凄い化学反応が起きるかもしれない。思いがけない攻略法を見つけられるかもしれない。そんな『かもしれない』が詰まったのがこのデザイアですね」
自分強化よりも他人強化の方が不確定要素が多くて思いがけない物を得やすいだろうし、何より楽しい。カオスが起きない様にもしつつ、カオスな雰囲気は楽しみたい。そんな気持ちを満たせるのも嬉しいポイントだ
「今日は色々と面白かったよ。ハチ君の新しい武器も見させてもらえたからね」
「ハスバさんも何か新しい武器とか必要になったら言ってくれれば作りますよ?」
「そうだなぁ……いや、一旦自力で色々集めてから今度ハチ君に相談しようかな?」
一旦ボスっぽい敵も倒したらからここでお開きみたいだな
「分かりました。協力出来る事は何でも協力するので、その時が来たら相談してください」
「ん?今何でもって……」
「ハスバさんが必要なら協力するのは惜しみませんよ?いつもお世話になってますから!」
「ぐはっ!眩しい!?」
「ビンタでも市中引き回しでも、ケツ叩きでも……」
「おほっ!嬉しい!?」
「「ぷっ……」」
まぁ、一通りハスバさんとボケて2人を軽く笑わせる事には成功した。硬い雰囲気で終わるのは良くないからね
「「「他人強化か……」」」
皆も他の人への強化という事に興味を持たせる事には成功したかな。勿論、1人で戦えるのならそれもアリだろう。でも、助け合える仲間がいるのなら協力した方がずっと良い。自分1人だけじゃどうにもならない場面は必ずやってくる。その時に自分を救えるのはそれまでの繋がりとかなんだから……




