一度立ち止まって
「コアだと怨念と違って恨みの力とかは無いだろうけど、その分想いの力?的な物でデメリット無しの力はある程度得られるのかな……」
単純にインテリジェンスウェポンに1歩下がる形にはなるだろうけど、そういう事は出来る気がする
「確かに、要するに武器に軽く自我を持たせる様な物だからな。そうなればある程度特殊な力をデメリット無しで使えるかもしれない。もしそれが成功すれば、その原理を解明して製造中の武器自体の能力に干渉する事が出来るかもしれない」
想いや念という概念が武器作りで何かしらの強力な効果とか、ステータスに作用するというのなら、その念を上手く用いる事が出来れば完成前の武器の調整自体が出来るかもしれない。という話だが、どういった物が関与して来るのかなぁ……
「キュービア達よ。頼みがある」
「おや、ヘックス様。何でしょう」
「少しコアの事で相談があるのだが、この世には呪いの装備という物がある。それらはデメリットと引き換えに協力な効果を持っている事が多い。ハチ」
「これがさっき作って来た呪具だけど……」
遅延の草冠を皆の前に見せる
「こちらがその呪具と呼ばれる道具ですか……」
ついてないけど、眼鏡をカチャッとしてる様な雰囲気だ
「そうだ。これを作る工程を見せて貰ったが、どうやら作りたい物に怨念を宿らせる事で、それぞれの怨念に対応した呪具が完成するらしい。ただ、怨念であるが故に強力でもありつつ、デメリットもある。それだと皆使い辛いだろうし、そもそも怨念もそう簡単に干渉出来る物でも無い。そこで我々はコアの力を使う事を思いついた」
「疑似怨念を作り出すという事でしょうか?」
「何もしていないのに恨みを持たせて生み出すのも酷だろう。これに関しては我等の配備武器、もしくは各オートマトンに紐づいたパートナーコアを作り、武器に装着して能力を引き出したい」
ヘックスさんとキュービアさん達で話が進んで行く。ここは下手に割り行ってもしょうがないし静観だな
「念が武器を更に強化する……なるほど、呪具という物の存在を知るとそんな物はあり得ないとは一蹴出来ないので、これは確かに検証してみるべきですね」
「分かってくれて何よりだ。私としても、苦しむコアは生み出したくはない。多くは求まず、まずは威力を上げるか、連射力を上げる程度の物を作りたい」
確かに、怨念だって条件を絞れば絞るほど呪具に合う怨念は少なくなるし、コアで再現するという話ならまずはやりたい事はかなり軽めの物にしておいた方が良いだろうな
「つまりは念、意思のコアを作れという依頼で合っていますか?」
「あぁ、そういう事になるな」
「ちょっと待って下さい。多分それなら最初は見ただけで違いが分かるだろう連射のコアも作った方が良いと思います」
多分今の環境ならそういったコアも作れると思うし、意思のコアと連射コアを試した方が良いと思う。多分あるよな?
「確かに、連射のコアはありますね。分かりました。比較と行きましょう」
という事でコアの比較実験を行うと面白い結果が出て来た
「これは……」
「なるほどな……これは判断に困るな……」
結果として、最大値は意思のコアが圧倒的で、アベレージは連射コアの方が上という結果が出た
「良くも悪くも意思……感情が挟まる事で、高ストレス環境とかだと意思のコアでの連射力が落ちたりして安定性は無いけれど、最大値はこちらの方が高いと。連射コアは逆にどんな状態でもオールウェイズ平均点を出してくるって感じで一定の値で連射力を保つ……武器としての信頼性って話だと圧倒的に後者の方が優秀なんですよね……」
上限は高いけど、安定性が無いのと、上限が低いけど、安定性があるのなら後者の方が強いと思う。銃の話でも、高性能が売りの銃とどんな状況でも撃てる銃の2本があると、戦場では後者の方が重宝されたりするらしい。どれだけ高性能だとしても、大事な場面で撃てないのならそれはただの鉄の塊と化す。泥に落としても、水に落としても、しっかりと動作して弾が撃てる。銃としての役目がどんな状況でも果たせるという信頼性が大事みたいな話を映画か何かで見た
「怨念は意思の中でもそれを死んでも忘れられない位凄く強い感情だからシステムに組み込む時にふれ幅が出ないのか?単なる感情ではダメなのかも……」
「揺れない感情……信念か。そこまでの再現は流石に難しいな」
「信念のコアですか……それは流石に、そこまで行ってしまうと連射のコアと何が違うのかという話になってしまいそうですね」
物凄く難しい問題にぶつかってるけど、僕がやりたいのは武器のステータスとか能力値を弄りたいっていう話であって、これはその前段階だ。ヘックスさんに【違法改造】の変化形を覚えてもらってそれを教えてもらう為の状態だ。これは少しアプローチを変えた方が良いのかもしれないな
「ヘックスさん。これはもしかするととんでもない沼な可能性があります。一旦別のアプローチも考えてみませんか?」
「別のアプローチか……確かに、このままこの研究を進めていくと、コアも大量に使用してしまう可能性もあるしな……」
よし、一旦別方向は向いて貰えそうだし、どういう方向修正をしようか




