デジタル呪具?
「という訳で、やって来ました地獄です!」
「普通は気軽には来れないと思うのだがな……」
「いやぁ、まぁそう言われても来れちゃうので……とにもかくにも呪具を作るとなると、怨念とかが大事になるので、地獄の方が作りやすいんですよね」
実際問題として、呪具を作るなら素材も地獄産の物の方が良いし、怨念溜まりとかもあるから地獄の方が色々と集まりやすいんだよなぁ……
「えっと、呪具を作るなら、まずは素材を集めて、込めたい呪いの効果を願う。上昇する効果も提示する事が大事ですよ?そうすると、反応する怨念が居る可能性があるので、その怨念を作りたい物に込める感じで素材を装備品とかに加工すると、呪具の完成です」
あっさりとした説明だけど、しっかりと伝わっただろう
「なるほど、地獄に来たのはその込める怨念を確保しやすいのと、素材が地獄産だと親和性も高いからか……」
「そうですそうです」
「例えばですけど……この地獄に生えてる草。これの根を使って根の草冠みたいな物を作るとしましょう。そして、そうだな……これには……自然回復する力が増えるけど、その代わりに地に根を張る様に足が遅くなれ……こんな感じで着けるべき効果と呪いを念じます。この念と反応する怨念……あっアイツなんか良いかも!」
怨念が近くに来たので耳を澄ませてみると……
「早い奴らが憎い……俺はゆっくり場を支配する者だ……」
アグロにやられたコントロール……いやいや、とにかく相性が良さそうな怨念が居たので協力してもらおう
「そこの怨念。早い奴らが憎いか?これで早い奴らを遅くしないか?」
「乗ったァ!」
怨念が僕の作った根の草冠に憑りつき、呪具と化す
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遅延の草冠
レアリティ カースド
耐久値 破壊不可
DEF +25%
MIND +25%
AGI ー40%
特殊能力 遅延の呪い(自然回復力や、防御力が上昇するが、移動速度が大きく低下する)
ゆっくりじっくりと相手と自分を追い詰める呪いの草冠。嫌という程粘ってやるという怨嗟じみた物を感じる
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「こんな感じですね。で、悪魔はこういうのを地上に置いて、人間が引っ掛かるか試したりしてるみたいなので」
「な、中々凄いな……」
「この上の凶具とかになると更に意識の覚醒に必要なアイテムがあったりとかするみたいなので、そっちはオススメ出来ないですね。まぁ、呪具もオススメするのも難しいですけど、上手く扱えればずっと使える相棒になりますから」
なんだかなんだ言っても破壊不可は普通に助かるし、デメリットも自身の戦い方とマッチする物なら受け入れる事で実質無効な物もある。このデメリットを受け入れられるかどうかは非常に呪具の扱いで大きく変わる部分だ
「流石にこの呪いは僕は受け入れられませんが、これが逆の性能だったらまぁ装備しても良かったかもしれません」
防御が下がって速度が上がるであれば、全然受け入れられる。どうせ一撃喰らえばアウトなのは変わらないんだから防御なんて幾ら下がっても良い。と割り切れれば、途端に僕にとっては神アイテムになり得たんだけどね……
「まぁ、一応怨念が籠っているので、あんまり量産はしたくないのが本音ですけど……どうします?」
「いや、普通に為になる時間だった。怨念か……」
ヘックスさんが考えている。どういう解釈をしたのかな?
「ハチ。コアの話をしよう」
「コア……ですか?」
いきなりの話でちょっと驚いた
「コアとは我々の様な存在にとっては心臓部だ。これを元に戦闘能力等もある程度は決まっている」
まぁ、戦闘用とか作業用とかあるのかもしれないな
「私の様なオリジンゴーレムやオートマトン達はコアを持つ事で自我を持つと言って良い。となると、コア自体に念の様な物が有るとは考えられないか?」
「なるほど、正に心が形になった物がコアだと……」
「で、あれば……コアを武器や防具、道具に合わせた物にすれば、疑似的にとは言え、怨念の模倣……能力の方向性を決める事も出来るのではないだろうか?」
おっと、ちょっと分かり難くなって来たぞ?
「えっと、だから属性のコアとかではなく、速く動きたいとか、全てを守りたいみたいな念の様な情報を持ったコアを武器や防具に入れる事で、それにちなんだ特殊能力を得やすい……みたいな考え方で合ってます?」
「そうだ!怨念とはつまり、未練が残る程に強力な情報の塊。その情報を素材を加工する者のみが持つよりも、加工される素材も持つ事で、より大きく能力が発現するとは考えられないか?」
なるほど……料理人とかの素材の声を聞くじゃないけど、素材と加工する人の意識の方向性が揃っていれば、より大きな力になりそうな気は確かにする。疑似的な呪具……この場合は情報を用いた呪具っぽい物を作る……デジタル呪具?それはちょっと違うか
「まぁ、コアとなると……」
「キュービア達に協力してもらうのが良いだろうな。これは実験のし甲斐がある新しい試みだ!」




