発展
「そもそも支援となると、味方の補助なのか、敵への妨害なのかでも結構変わりますよね」
それはそうだ。味方がHPを気にせず戦えるようになる回復方面でのヒーラー。攻撃や防御力等を上げたりする事で数値の暴力で相手を圧倒させる為のバッファー。その逆で敵の数値を下げるデバッファー。動きとして味方が囲まれない様に敵の足止めとかをするクラウドコントローラー。軽く見積もっても支援の方向性だけでも色々ある。だからこそ、どういう方向性で何を出来る様にするかはかなり重要な事だ
「師匠が苦手そうな事、ダメだ思いつかない」
「もうちょい考えて欲しいな?」
流石にそこまで何でもこなせるとは思ってない。装備のお陰で何とかなってるって感じもあるし、戦闘の仕方が僕の得意な方面だけでやってるからそう見えているだけだ
「僕だって攻撃魔法は使えないから魔法の撃ち合いみたいな事になると攻め手が無いし……」
「いや、師匠の場合は魔法の撃ち合いなんて概念がそもそもないんじゃ……」
「え?」
「いやいや、だって普通に超スピードで接近して得意なインファイトに持ち込んで魔法を使う時間を与えてくれないじゃないですか!」
「あぁ、まぁ……」
だって使われたら終わりだし……
「いや、そうか。魔法の撃ち合いか……」
「何か、思いついたんですか?」
「思いついたというか、やりたい事があったのを思い出したかな。その機能も搭載したいから、これはまた色々と考えなきゃ……」
そうなると、必要な物とかも場所もまた色々探さないと……
「いったい何を思いついたのか知りませんが、どう考えても師匠が今よりも更に強くなる光景が目に浮かびますねぇ……」
「これに関しては軽くタンクの要素とかもあるから味方を守りやすくなる……かな?」
これを使う為にはまた色々と調査とかしないといけないなぁ……何か良い物あったかなぁ?
「師匠とは絶対に戦場で会いたくないですねぇ……」
「まぁ、戦場でモニクと敵として会う事になるのなら……そりゃあ容赦はしないかな。容赦したら負けるのは僕の方だろうし?」
「冗談はやめて下さいよ?仮の話だとしても、それで師匠を倒すとか止めるとなったら、それこそ、私が10人位居てもどうかってラインですよ!?」
勿論互いに戦う気なんてないけど、仮にそうなったらを考えると、やっぱり今僕が考えているこの機構は有った方が良いだろう
「モニク10人かぁ……確かに厳しいかも」
「勝てないと言わない辺り本当に支援タイプですか?」
うーん、それは確かに言われると困るかも
「魔法の対策。これは確かにもう少し厚くしても良いかも。やっぱりモニクは目の付け所が良いね」
「えへへ~……」
そんなこんなで神像を中庭に持って行き、太陽光を浴びせる。心なしか、像がちょっと光って見えるなぁ
「また色々と話を聞きに来るかも。一旦村に行く前に寄って行こうと思って来たから、帰りにまた寄るかも」
「分かりました」
今回はミリアさんとメリアさんが出てこなかったけど、もしかしてモニクが成長してきたから、教会を譲る的な発想で前に出て来るのを控えているのかな?勝手な想像だけど
「さて、それじゃあ村の皆の所に行きますかぁ!」
寄り道はしたけど、良い話も聞けたし大本命の所に行きますかぁ
「どうもどうも」
「おぉ!ハチ!見てくれ!色々と資材が手に入ったから村の建物とかが良くなったぞ!」
村に入ると確かに建物の木材とかが何かちょっとグレードアップしている。ワリアさんとかドナークさんがこの辺をやったのかな?
「ヘックスがちょくちょくコッチに資材を回してくれるからお陰様でちょっと発展してるぜ?くぅ~!この仕事終わりの一杯がサイッコー!」
ドナークさんが酒を片手にニョロニョロやって来た。なるほど、ヘックスさんは確かにオートマニュアイランドとかの方にも行ってるからそこでここの発展資材とかを貰ってきてるならこの発展も納得だ。まぁこれは僕の我儘だけど、ガッツリ近代化ではなく、ちょっと質の良い生活が出来る田舎くらいの村になって欲しい。景観が崩れるとか言うつもりは無い。一番大事なのは村の皆の住み心地が良くなる事だし、木造の建物が立ち並ぶ中で急に電子機器的な物があっても良いだろう
「あれは?」
「ん?あぁ、あれか?あれは資材搬入用のポータルフレームだ。あれで家の資材とかをヘックスから送ってもらったりしてるんだ」
ほうほう。そういう事が……この村もやるべき所はしっかりやってるなぁ
「おぉ、ハチか。久しいな」
「アトラさん!えっと……この辺の技術とかコッチにガッツリ入っちゃってるみたいだけど、問題とか無い?」
一応、村長のアトラさんがどう考えているかだけはしっかり聞いておかないと……
「問題?いやいや、村の皆の生活が良くなるのだから良い事じゃ。波に乗り遅れん様にせねばな」
普通に肯定的で助かったぁ……
「にしても、こんな技術を作るのにハチも携わって居るのだろう?最初に会った時は面白い奴とは思っておったが、こんな事になるとはのぅ……」
しみじみ言って多分昔の事を考えてるな。なんだかんだ発展させてきたからなぁ……




