魔法書
「さて、それじゃあやってみるか……にしても魔法書の合成か……そもそも魔法書自体どういう物なの?」
「魔法書自体がどういう物かですか……そうですね。読むと魔法を覚えると言われていますが……確かに……何故覚えられるのか?と言われますと、本の内容を理解したからなのか、その本にある力を取り込む事で魔法を覚えるのか……」
魔法書というアイテム自体は多分普通にあるんだろうけど、どうしてそれを本を見るだけで覚える事が出来るのかまでの原理までは分かってないって事なのかも
「一応、失敗したくないからまずはその魔法書を読むと魔法を覚えられるっていう原理を理解してないとマズイんじゃないかなって」
「一理ありますね」
まずはどうやったら覚えるのか、そこから調べた方が良いと思う
「ボンドさんは魔法書を使った事は有るの?」
「勿論ありますよ。大事な商品の1つですから」
ボンドさんは使った事ありと
「魔法を覚える時って魔法書をどうしたの?」
「魔法書を開いてこの魔法を覚えるか神に聞かれますので、答える事で魔法を覚えられます」
神に聞かれる……これってつまり、覚えたい魔法書を使用するかどうか確認が入るみたいな感じか
「えっと、それで覚えた場合は魔法書はどうなるんですか?」
「そうですね……役目を果たした魔法書は消えてしまいます。そうなった場合は魔法書が無くなるのと同時に新たな魔法書が世界の何処かに生まれると言われています」
魔法書自体が消えてなくなるのではなく、1つ使うと1つ生まれるみたいな感じであるのか
「覚える魔法が世間になじみの有る魔法であれば、魔法書が消えない可能性の方が高いですが、ハチ様が今回作ろうとしている魔法であれば、間違いなく唯一無二の魔法書になるかと……だからこそ、生まれた暁には、魔法書に刻印を刻み、何処に有っても感知出来る様にしたいと考えています」
あ、そういう事も可能なんだ。魔法書に発信機的な魔法を付けて追いかけるみたいな事も出来ちゃうんだ。それはちょっと面白いかも。それに、一般的な魔法であれば、消えない可能性が高いって事は魔法書自体が世界に自身の存在(魔法)を広めたいのかな?広め切ったから他に広めなくてもいっかぁみたいな感じで本が消えないのかも……
「キチンと写本を行えば同等の効力を得ますので、魔法書を見つけたら使わずにまずは写本。これが魔法使いの間では基本です」
「そうなんだ……」
何だか面白い裏事情を知れた気がする。そういう常識?があれば確かに魔法書は自身を広めつつ、手に入れた人もしっかり魔法を使えるし、その魔法を新しい人に覚えさせるみたいな事があれば、また写本によってその魔法の使い手も増えていく。魔法書という存在にとっては知名度も重要なのかな?
「一子相伝みたいな1つの魔法書だけで脈々と繋がる魔法もあれば、ネズミ算形式でドンドン増える魔法書もあるって事か。これに関してはレアリティとかの要素も関係ありそうだな」
数ページ程度なら写本も楽だけど、広辞苑クラスの本の写本とか気が遠くなるし、そっちは写本されずに魔法だけがコッソリ残ってたりしそうだな
「まぁ、魔法書にも性格の様な物が有ると言われています。1人の魔法使いの下でずっと居る本もあれば、いつの間にか消えている様な本もあるようで……後者の方は我々としても扱いに困る物なのですけどね……」
売り手にしてみれば、在庫が売っても無いのに勝手に無くなるは確かに困り物だなぁ……
「そんな魔法書を合成して良い物なんでしょうか……」
性格があるみたいな話をされると合成し辛いんだけど……
「大丈夫です。あくまでそういう事象を性格の様な物と言ってるだけですので」
あぁ、勝手に無くなったり、使った後も残ったりする事象の事を性格の様な物と表している訳か。実際グリモワール的な物だったら本当に性格というか、人格みたいなのが有ってもおかしくないか
「とりあえず読むだけは問題無いんですね」
「はい。読むだけでしたら特に何も起きません。後は、本ですので本棚が家の様な場所として安心出来る様でして、図書館の様な場所の魔法書は何処かに消えるというのがあまり起こらない様なのです。それに所有権が自分に無い他人の魔法書を勝手に読んで魔法を覚える事は出来ませんので、安心してください」
なるほど、勝手に他の人の持ってる魔法書から魔法を勝手に覚えるみたいな事が出来ないのも助かるな。ただ、敵からのドロップアイテムで魔法書とかが出て来た場合は所有権が拾った自分になるから魔法を覚える事は出来ると、売買で所有権を持てば他の人から魔法書を買って魔法を覚えるって事が出来るんだな
「それじゃあさっきの光の魔法の3冊を見せて貰っても良いですか?」
「勿論よろしいです!ささ、どうぞ」
3冊の光の魔法書を渡される。さてさて、一応、所有権はボンドさんだから勝手に魔法を覚える事は無いし、しっかり読めそうだ
「魔法陣とか、理論とか、色々書いてるなぁ……」
「内容が分かりますか?」
「うーん……分かる様な分からない様な……でも、ちょっと面白いかも」
読んでたらこの魔法が生まれたきっかけみたいな事とか書かれてて意外と面白い。なるほどなぁ……




