ブラキウム
『ブラキウム レアリティPM 様々な機能が搭載されている特殊武装。使用者の発想と力量によってその力は大きくも小さくもなる』
「とりあえずクオン。ちょっとこれ使ってみて」
「了解しました。なるほど、これはつまり遠距離攻撃も可能で武器としても使える他に第3の腕としても使用出来るのですね?」
クオンを呼び出してブラキウムを渡すが、流石クオン。分かってる
「そうだね。一応、そういう風に作ってみたつもりだけど、出来そう?」
僕の意図を汲み取ったクオンはブラキウムを装備すると、魔力を流して先端部分を浮かせて地面にその爪部分で直線や曲線を描いたり、石なんかを掴んで持ち上げたりしていた。そうそう、これだよこれ。戦闘で使う時以外はこうして、3本目の腕として扱う事で何かしらを作業する時にも役に立つだろう
「直感的ですが、素材が素材ですし、物によっては掴むだけで壊れてしまう可能性もありますので、力加減はかなり難しいかもしれません」
「あぁ、そっか。内側はそんなに鋭くしなくても良いかな?」
確かに、内側は鋭さを減らして良いかも。掴もうとしてバラバラにしちゃうなら良くないし……
「戦闘能力の面だけで見ると、外側の部分で切ったり突き刺したり出来て、魔法弾も撃てるので、内側は逆に防御面で使用出来る方が良いかもしれません」
「なるほど!確かにそれはアリだな……展開して魔力のバリアを展開出来るプランとか……アリだな!」
「蛇腹剣は使い心地がとても素晴らしいです。使い方次第では鎌の様にも出来るかもしれません」
魔力が通る糸だからこそ出来る、糸の硬質化で蛇腹剣のパーツをずらして固定して、大鎌の様なシルエットにするクオン。確かにそういう事も出来るな
「一応、魔力弾も撃ってみて欲しいんだけど……」
「なるほど……これはつまりそういう事ですね?」
「そうそう」
特に言葉にはしなかったけど、クオンは理解したらしく、デモンストレーションの様にまずは魔法の弾を射出した
「え、えぇ……?」
「弾が出たと思ったら、今度はレーザー……」
「しかもなんか書いたりしてるよ!?」
「単純な武器ではなく、作業を補助する為のマニピュレータやレーザーの様にも使用出来る……これがハチさんクオリティ……」
ただの武器ではなく、作業に使える物を。今回はオートマトンさん達に配備する物を作るつもりだったし、これが一番合ってるとも思う
「こんな感じで、やろうと思えばもっと殺傷能力を高める事も出来るけど、今の僕としてはそれよりも別の事でも使える様にと思って製作したから、純粋な武器ではなく、武器としても使える物を作ったんだ。アンヴィさんはまずは純粋に鍛冶師として、武器作りの能力を伸ばして行って、たまに工具だったり、日用品なんかを作って他にも活かせそうと思ったら試すみたいな段階を踏めば良いんじゃないかな?」
何かを目指しているのなら、それこそ一気にそれを真似して物にするというよりも、何故そうなったのかみたいな点を突き詰めていけば基本の事まで辿り着くだろうし、それを逆順に自分が出来る範囲まではやって、その先に進む為の技術が何かを理解出来たら、相手から技を盗むみたいな事が出来る気がする。その為にも出来る技術って言うのは増やしておいて損は無い
「なんか、早く良い物を作ろう作ろうとして、焦っていたのかもしれません……今の話を聞いて、師匠の事を思い出しました。基本は大事にって……良い物を作ろうと真似するだけじゃなくて、自分自身の地力を上げてそこから更に先に進む為に学ぶ……ここで基礎の基礎からまた学び直しても良いでしょうか?」
「「オッケーオッケー!」」
キララさんとホノカさんが軽くオッケーする。こういう時にこの2人は応援するだろうし、これは収益が出るというのは結構先になるかもしれないけど、これでしっかりとした技術者がここに居ついて、2人の力になるならそれは将来的に見ればプラスになるんじゃないかな?
「ハチさん。いえ、ハチ師匠!今日はありがとうございました!」
「おー!ハチ師匠!」
「親方が師匠に!」
「ハチさん。おめでとうございます」
いや、別に弟子を取るなんて言ってないし、そもそも弟子ならモニクでもう間に合ってる……
「いや、師匠に成る気は……」
「師匠は何も私に懇切丁寧に教えてくれなくて大丈夫です!ただ、何か作る時に見せて貰えたり、たまに私の作った物を評価して頂ければ……」
やっぱり師匠というよりはアドバイザーみたいな物か?技術に関する事になると結構ぐいぐい来るなぁ
「まぁ、時間に余裕があったら多少見る位は出来ますけど……でも僕技術的な事は殆ど何も言えないと思いますよ?さっきのを見てたら分かると思いますが……」
技術的な事は僕もあんまり詳しい事は言えないぞ?
「ハチ師匠は発想の方面で特に協力して頂きたいのです!」
「あぁ、それなら行けるかも?」
作った装備にこうした方が良いんじゃないとかだったら出来そうだな




