氷の熱戦
「じゃあ、ちょっと待ってて」
これで今からシクサームに戻って泉で帰ろうとするのはなぁ……
「ゴメン2人程空島の雪原地帯に連れて行きたいからちょっと輸送を頼めるかな?」
『了解しました。到着までお待ちください』
ゴーグルを使ってオートマトンさん達に連絡を入れる。これで2人を連れて行く事が出来るって凄いよなぁ……
「よし、それじゃあ少し待ってくれれば迎えが来るから待ってて」
「「分かった」」
雪原地帯に連れて行くなら、後で氷の騎士のアイナさんにも挨拶はしておいた方が良いよな。ジャックが雪ワープで空島まで飛んでこれる可能性を考えたら、急に現れた相手にアイナさんが驚いてしまう可能性もあるし……
「お待たせしました。空島までハチ様も含めた3名を運べばよろしいのですね?」
「うん。頼むよ」
「「……」」
まぁ、こうなるよねぇ……急に空からコンテナを持った空飛ぶ人が来るんだから
「ちょっ、ナニコレ?!」
「あれ……これ、何か前にも遠くから見た事ある様な……」
まぁ、前にも似た様な感じで使ったかも。まぁそれはそれで良いか
「おっ、一応前にも使った事はあるから、その時のを見たのかも。まぁ乗って乗って。そしたら連れて行けるから」
「わ、分かった……」
「これ、どんな感じなんだろう?」
2人をコンテナに乗せて発進する。いやはや、やっぱこれ凄いわ……
「とりあえず空島を上から見たらこんな感じだね」
街や城。温泉だったり川、草原やら、雪原とかレース場とか……それに宙を飛んでいる魚やクジラ。改めて見てもハチャメチャだなぁ……
「何だこの島は……」
「環境とか滅茶苦茶だ……でも、しっかり棲み分け出来てるみたい……」
確かに、環境は場所によって滅茶苦茶だけど、これによって生息域みたいなのもしっかり棲み分け出来てるから僕らにとってはこれでもちゃんとした環境なんだよなぁ……
「ちょっと先に行くね。この地域に住んでる人にお客さんが来るって伝えて来るから」
コンテナから飛び降り、【ダブルジャンプ】で着地の衝撃を和らげて、アイナさんの所に行く
「アイナさーん。ちょっとこの雪原にお客さんが来るんだけど、良いかな?」
「……」
頷いてるから大丈夫かな?
「もしかしたら、今後もこの雪原に来るかもしれないから、一応話はしておこうと思ってね」
「……」
無言で指をサムズアップしてきたから大丈夫そうだな
「オッケーそれじゃあ2人を紹介しよう」
タイミング良くコンテナが雪原に着地して開いた
「フロスト・ジャックとスカディさん。こっちは氷の騎士のアイナさん。無口だけど良い人だから、困った事があったら……まぁ話位は聞いてくれると思うよ」
尚、答えてくれるとは言ってない
「ハチの仲間というだけで只者ではないというの感じる……すまない。1発で良い。手合わせ願えるか?」
おっ?スカディさんとアイナさんの勝負?それは面白そうだな?
「どういう勝負をする気?」
「これは氷の矢。氷の騎士である貴方ならばこの矢は当たっても怪我はしないだろう。だからこそ、この矢を私が撃ち、貴方がそれを弾く。それでどうだろう?」
「……」
コクッと頷くアイナさん。これは中々熱いマッチアップかも
「それじゃあ、距離を取って矢が当たったらスカディさんの勝ち。矢を弾いたらアイナさんの勝ちで」
スカディさんから大体7歩程度離れた辺りでアイナさんが振り返る。そして突きの構えを取る。え、マジで?
「本当にその距離で良いのだな?分かった」
「……」
スカディさんが無言で矢を番え、タイミングを分からせない様にしてから矢を放った
「……見事だ。これが戦いの場に身を置いて来た者と狩りをしてきた者の差か」
「……!」
スカディさんの放った矢を氷のレイピアで真正面から突き壊したアイナさんが驚いた表情をしたと思ったらアイナさんの氷のレイピアも粉々に砕けた
「……」
「……あぁ、素晴らしい騎士だ。私の見て来た世界というのはまだまだ小さかった様だ」
「凄いね……ハチはあの人と戦ったらどうなるの?」
「あぁ、精神攻撃でイラつかせて勝ったかな……」
最初に会った頃とか煽ってたもんなぁ……
「と言う事は、これクラスの存在がこの島には沢山居ると……」
「まぁ、そういう事だね」
ジャックがある程度の探りを入れる様に聞くけど、実際問題間違いではないと思うし、そうとしか言えないよなぁ……
「この島の戦力ってハチ目線だとどの位だと?」
「まぁ、したくはないけど、1~2国位を相手取って戦争しても勝てるんじゃないかな……と何となく思ってるよ。人数差は確かにあるだろうけど、地理的に優位な位置でもあるし、強襲能力もある。1人1人の戦闘能力もそんじょそこらのボスよりも高いだろうし、食料とかも自給自足できるから継戦能力もあれば兵站も気にしなくて良いかな?」
実際戦争なんて事になったらそんな簡単な話ではないとは思うけど、こっちは何かするにも圧倒的なスピードで物事を進められるからなぁ……上層部の決定待ちみたいなのも少ないからある意味全部電撃戦みたいな事になるかも?




