表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
まほろば高校魔術科〜自販機を浮かせた一般人が編入したのは、ゲーミングチェアで空を飛び、カートで爆走するヤバすぎる学校でした〜  作者: Kururi


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
3/14

第3話 一反もめん、飛ぶ

「——というわけで」


 


先生が出席簿を閉じる。


 


「次、

飛行実習ねー」


 


軽かった。


 


普通、

そんなノリで空飛ばんだろ。



実習場は、

校舎裏とは思えない広さだった。


 


空中には、

巨大なリングが何個も浮かんでいる。


 


地面には、

びっしり魔法陣。


 


隅には。


 


なぜか、

救急車が待機していた。


 


「帰りたい」


 


その横を、

担架が運ばれていく。


 


「今年の一年、

荒いねぇ」


 


怖い。



先生がパンッと手を叩く。


 


「じゃあまず、

飛行具を召喚してください」


 


生徒たちが、

一斉に魔法陣を展開する。


 


箒。


 


ボード。


 


剣。


 


ドローン。


 


なんかよく分からない球体。


 


世界観がバラバラすぎる。


 


「おぉ〜!」


 


「今年当たり多くね?」


 


「竜召喚いるぞ!」


 


校庭のあちこちで、

歓声が上がる。


 


その横。


 


りんが、

静かに前へ出た。


 


スマホ片手。


 


やる気なさそう。


 


「りんは何?」


 


「ん」


 


りんが、

片手をかざす。


 


魔法陣、

展開。


 


ボフン。


 


現れたのは——


 


やはり黒と赤の、

ゲーミングチェアだった。


LEDまで光ってる。

 

りんは、自慢げに背もたれを倒してみせた。


「長時間でも疲れない」


 


「配信者みたいな理由!」


 


ウィィィン……


 


静かに、

チェアが浮かび上がった。


 


先生、

感心したように頷く。


 


「安定性が高いですね」


 


「評価ポイントそこ!?」



その隣。


 


九条アキラが、

片手を上げた。


 


銀色のチェーンピアスが、

シャラ……と鳴る。


 


魔法陣、

展開。


 


現れたのは——


 


巨大な白い狼だった。


 


「うぉぉぉ!?」


 


デカい。


 


めちゃくちゃデカい。


 


しかも、

目が赤い。


 


女子たち、

ザワつく。


 


「九条くん!カッコいい〜!」


 


「やば」


 


九条、

慣れた顔で狼へ乗る。


 


「まぁ、

こんくらい普通」


 


めちゃくちゃドヤ顔だった。


 


その時。


 


狼、

九条を無視して歩き出す。


 


「おい待て」


 


そのまま購買の方へ行こうとする。


 


「焼きそばパンの時間じゃねぇ!!」


 


先生、

メモを取る。


 


「使い魔との信頼関係に難あり」


 


「書くな!!」



「では次、

伊藤くん」


 


「え、

俺?」


 


全員、

見る。


 


嫌だった。


 


先生が言う。


 


「イメージしてください。

“自分に最も馴染む飛行具”を」


 


急に言われても分からない。


 


飛ぶもの。


 


飛ぶもの……


 


たろーは、

目を閉じる。


 


その時。


 


昔テレビで見た、

妖怪の映像が頭をよぎった。


 


「あー……

なんだっけ……

布の……」


 


ボフン!!


 


現れたのは——


 


一反もめんだった。


 


ヒラヒラしてる。


 


「なんで!?」


 


実習場、

静まり返る。


 


九条、

吹き出す。


 


「ぶはっ!!」


 


肩震えてる。


 


「ダッサ!!」


 


周囲も、

耐えきれず笑い始めた。


 


「古っ!」

 


「昭和じゃん!」


 


たろー、

顔が熱い。


 


「いや俺も分かんねぇよ!!」


 


先生は、

真面目にメモを取っていた。


 


「布系召喚……

かなり珍しいですね」


 


「分類すんな!」


 


後ろの方から、

女子の声。


 


オレンジっぽい髪。


 


制服もちょっと着崩してる。


 


「え、乗ってみたい!」

 


「怖いからやめろ!」



その直後だった。


 


一反もめんが、

シュルッとたろーの首へ巻き付く。


 


「うわっ」


 


そのまま——


 


ビュンッ!!


 


「イヤアアアアア!!」


 


たろーの体が、

空へ射出された。


 


「飛んだーー!!」


 


「雑!!」


 


校庭上空。


 


絶叫しながら、

振り回されるたろー。


 


リングをくぐる。


 


校舎スレスレを飛ぶ。


 


先生、メモをとる。

 


「野生ですね。」



 


その下では。


 


りんが、

スマホを構えていた。


 


「動画回しとこ」


 


「助けろよォォォ!!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ