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グリム・ライト  作者: 紅零亜種
第2章 聖騎士と魔導士
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月明かりの下で

 ゼロとゼーラは、夜道を歩いていた。月明かりが二人の影を地面に映し出す。町はまだ遠く、夜の静けさが二人を包んでいた。


「ゼロ」

「なんだい?」

「私たちはこれからどうするの?」


 ゼロは立ち止まり、空を見上げた。星々が瞬いている。


「まずはライネスに向かう。そこで他のメンバーの行方を追うつもりだ」

「でも、ゼロが言っていたメンバーはいなかったよ?」

「それは不思議だね。彼らがいなくなった理由はまだ分からないけど、きっと何か理由があるはずだ」


 ゼロは再び歩き出した。


「それにしても、ゼーラ」

「なに?」

「君は本当に運がいいね。あの聖騎士たちに追われながらも、こうして無事でいられるなんて」


 ゼーラは少し照れくさそうに笑った。


「ゼロのおかげだよ。私が一人だったら、きっと捕まっていたと思う」

「いやいや、君が勇敢だったからこそだよ。あの少年を助けるために飛び出した勇気は称賛に値する」

「そんな……」


 ゼーラは少し顔を赤らめた。夜風が二人の間を吹き抜ける。


「ねえ、ゼロ」

「なんだい?」

「ゼロはどうして五年前に失踪したの?もし、貴方がいたのなら、この国はまだまともだったかもしれない」


 ゼロは足を止め、遠くを見つめた。月明かりが彼の横顔を照らす。


「それは……複雑な話だよ。五年前のあの日、僕は大切な人を失った。その喪失感から逃れるために、僕は姿を消したんだ」

「大切な人……?」

「ああ。彼女は僕の全てだった。彼女がいなくなった世界で、僕は生きる意味を見失ってしまったんだ」


 ゼロの声には深い悲しみが滲んでいた。


「でも、今は違う。君のような人に出会えて、また前を向いて歩き出せている」


 ゼロはゼーラの方を向き、微笑んだ。


「だからね、ゼーラ。君のことも絶対に守るよ。君が守りたいと思っているものも含めて」


 ゼーラは胸が熱くなるのを感じた。彼女の目に涙が浮かぶ。


「ありがとう……ゼロ」


 二人は再び歩き出した。夜の道は長く、しかし二人の足取りは確かなものだった。

ここから、主人公パートです。他の話に比べたら文章量が少ないですが、場面ごとに区切ったらこうなりました。

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― 新着の感想 ―
ゼロの抱えるネガティブなものが垣間見えて、バックボーンが気になります... その一方、希望や情熱などは消えてなくなってない点、腐らなかった強さは何かがあったのか、元が強い人だからなのか...ゼロの深堀…
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