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きろく星―届かなかった声
《カチッ》
サカキ「……やめて」
にこ「えっ?」
リンリン「どうされましたか?」
サカキ「いや……」
一瞬だけ、言葉が途切れた。
サカキ「もうここへ来てしまったから、
仕方がないことよね」
水面が揺れた。
小さな子供を、サカキは抱えていた。
サカキ「ママ、任務に行ってくるから、いい子で待っててね」
子供「うん。ママいつも頑張ってるからね」
――その声が、わずかに途切れた。
「急変です!」
「間に合いません!」
《ピーーーッ》
サカキ「……え?」
その声は、届いていなかった。
《カチッ》
サカキの瞳から、
涙が静かにこぼれ落ちた。
ヤシロ「……そういう星なんだ」
サカキ「……ねぇ」
少しだけ、声が震えていた。
サカキ「私はね……
守るって言いながら、
自分のことを後回しにしてきたの」
一瞬、言葉を探すように目を閉じる。
サカキ「……でも」
ほんのわずかに、息を吐いた。
サカキ「自分を大切にすることは……
誰かを大切にできる力になるのよ」
るい「……」
るいは、何も言えなかった。
でも――
その言葉は、確かに胸に残っていた。




