光が照らす帰り道
足元の砂浜には、
小さな貝殻が、
ぽつり、ぽつり――
《キラキラ》
と、転がっていた。
そのどれもが、
光っていた。
にこ「……あれ?」
るいは、息をのんだ。
るい「この貝殻……
あの時と、同じ……」
リンリン「これは、ルミニャ姫もお持ちになっていたものですね。お城の庭に、小さな光が降ってきて、砂の上に現れる星の貝殻です」
ライラ「これはね……気持ちを大切にしている人は、自然と見られるし、手に取れる可能性が高い貝殻なの」
ライラ「寂しい気持ちもね、
とても大切なのよ」
るいとにこは、顔を上げた。
ライラ「その人を思い出している証だから。
だから、この貝殻は――
思い出を大切にしている人のそばに、
現れる……と、思ってるの」
砂浜のあちこちで、
小さな光が、
ふわり、ふわりと揺れていた。
ライラ「ねぇ、ヤシロさん?」
と、優しく微笑んだ。
ヤシロ「あぁ……そうだな」
どこか切なそうな笑みを浮かべていた。
にこは、
ヤシロの顔をじっと見上げた。
にこ「ヤシロさんも……
誰かを思い出してるの?」
ヤシロは、少しだけ驚いたように目を瞬かせた。
そして――
ヤシロ「……あぁ」
それ以上は、何も言わなかった。
その代わり、
足元の貝殻を一つ、
そっと拾い上げた。
《キラキラ》
その貝殻は一際輝いて見えた。
ヤシロは、
その貝殻を握ったまま、
一瞬だけ、空を見上げた。
ヤシロ「綺麗な満月だなぁ」
にこ「うん!」
静かな波の音が、
砂浜を優しくなでていた。
ヤシロ「……さぁ、戻ろうか」
リンリン「はい」
《テクテク》
月あかりに照らされながら、
5人はゆっくりと歩き出した。
その影を、
月あかりが、静かに照らしていた。




