星を集めたピンク色
その日、にこが部屋で
《ガサゴソ》
音を立てていた。
るい「にこ?お風呂入った?って……
あんた、何そのお酒の量は!」
にこ「えへへー!
今まで行った星から、
1本ずつ集めてきたんだよ!」
るい「いつの間に?!」
にこ「今日は皆が揃ってる!
パーッと飲み会しようよ!
とりあえず今は考えない!考えない!」
るい「あんたは、また呑気なことを……
私達には指令があるんだよ?」
にこ「いいから!いいから!
リビングに持っていくの、手伝ってよ。お姉」
るい「まったく!!」
と言いながらも優しいるいは
にこに言われるがまま
一緒にリビングに運んだ。
ヤシロ「なんだこれ?酒?」
にこ「うん!!行った星
ぜーんぶで集めたんだよ!凄いでしょ!」
ヤシロは笑った。
リンリン「リンリンの星の、
またたびワインもありますね!
とても懐かしいです」
サカキ「……」
サカキは、
並べられた酒瓶を
静かに見つめていた。
そして――
サカキ「今日は――
指令を忘れないまま、飲みましょう」
にこ「え?忘れないままなの?」
サカキ「忘れてるのはダメよ!
だけど、こんな日があってもいいわね」
にこ「やったー!飲み会だー!」
URU「グラスをお持ちいたします。
おツマミ……もプログラムされております。
ご用意いたします」
すぐに、随分と豪華な
プログラムされたおツマミ達が並んだ。
カプレーゼや、ピザ、
どこの魚だろうか……
カルパッチョまで用意されている。
それに、フライドポテトやナゲットもあった。
にこ「じゃあ、今日は――
皆が揃った記念に!」
るい「もう……仕方ないな」
ヤシロ「かんぱーい!」
《カチンッ》
グラスが軽やかな音を立てた。
にこ「ねぇURUちゃん!
せっかくだし、一口だけ飲んでみなよ!」
るい「ちょっと待って!」
ヤシロ「やめとけって」
リンリン「大丈夫でしょうか……」
サカキ「……」
URU「アルコール成分……
未登録データです」
にこ「大丈夫!ちょっとだけだから!」
《コトン》
グラスが、
URUの前に置かれた。
URU「解析中……」
《ゴクッゴクッ》
《ポワン》
リビングの照明が、
やけにロマンチックな
ピンク色に変わった。
皆が笑っていた。
サカキは、
ピンク色に染まった照明を
しばらく無言で見つめていた。
《カチッ》
誰かには、グラスの重なる音が
こう聞こえていたかもしれない。




