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なまえスター
《ウィーン……》
宇宙船のハッチが開いた。
《ふわっ、ふわっ》
空いっぱいに、
光の文字が浮かんでいた。
にこ「わぁ……なにこれ?」
るい「……名前?」
リンリン「本当ですね。
たくさんの名前が浮かんでいます」
ゆっくりと――
ひとつの名前が、
るいたちの前を通り過ぎていった。
まるで、
誰かを探しているみたいに。
サカキ「今、生まれた名前も――
今、消えてしまった名前も。
ずっと、この星にあり続けるの」
リンリン「リンリンのなまえもありますぅ!」
サカキ「ええ。
誰の名前も、ここには必ずあるわ」
そう言って、
サカキは静かに宇宙船へと戻っていった。
《テクテク》
リンリン「ま、待ってくださーい!」
一生懸命、リンリンは後を追っていく。
空にはまだ、
たくさんの名前が、
静かに浮かび続けていた。
るいとにこは――
黙って、
それらを見つめていた。




