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宇宙時空委員会特別指令~復讐姉妹~  作者:
時空の呼び声

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35/59

優しさのトイレットペーパー

《プシュー》


カプセルが開いた。


あの、澄んだ湖だ。


一本道を進み、コテージに向かう2人。


るい「あ!そうだ!カードキー!」


るいは、デニムのポケットから

カードキーを出して、かざした。


《ガチャ》


ロックが解除された。


URU「おかえりなさいませ。るい様、にこ様」


にこ「ただいまぁぁ!」


そのとき。


奥の扉が、

静かに開いた。


そこに――

黒いスーツの男が立っていた。


ヤシロだった。


ヤシロ「よぉ!待ってたよ」


るい「あ…ヤシロさん…やっぱり!」


ヤシロは、軽く肩をすくめた。


ヤシロ「そりゃいるさ。

呼び出したのは、こっちだからな」


ヤシロ「……時間がない」

さっきまでの軽い口調が、

少しだけ消えた。


ヤシロ「全員、リビングへ。

ライラも今日は店を休みにしてもらった。

もうすぐ来るよ」


ヤシロは、くるりと背を向けた。


無駄のない足取りで、

リビングへと歩き出す。


るいとにこは、顔を見合わせ、

小さくうなずいた。


3人は、その後に続いた。

リビングは、

いつもと変わらない静けさに包まれていた。


大きな窓の向こうには、

あの澄んだ湖が広がっている。


にこ「なんだか……

静かすぎるねぇ?」


そのとき。


URU「ライラさんがいらっしゃったようです、私のシステムが反応しております」


ヤシロは、すぐに顔を上げた。


ヤシロ「……来たか」


URUが、扉へ向かう。


《ガチャ》

扉が開いた。


そこに立っていたのは――

鮮やかな緑色のコートをまとった、

一人の女性。


ライラだった。


ライラ「待たせたわね」

その声は、

いつもより少しだけ低く、

そして――

どこか張りつめていた。


ライラは、

ゆっくりと部屋の中を見渡した。


そして――

るいとにこを、まっすぐに見つめた。


ライラ「2人とも、来てくれてありがとう」

その声には、

どこか安心したような響きが混じっていた。


だが次の瞬間。


ライラの表情が、

静かに引き締まる。


ライラ「これから向かう場所について、

説明しなければならないわね」


にこ「向かう場所……?」


ライラ「ええ」


ライラは、

ゆっくりと言った。


ライラ「優しさの星。

――またたび星よ」


るい「またたび星?」


ライラ「お姫様が困っているわ。

きっと、あなた達にも

得られるものがあるはずよ。

だから、すぐに呼びたかったのよ」


るい「どんなお姫様なんですか?」


ライラは、

静かに首を横に振った。


ライラ「……それは、

会えば分かるわ」


(少し沈黙)


にこ「……ねぇ」


るい「どうしたの?」


にこ「そういえばさ。

あのあと、ガロって……

どうなったんだろう?」


ヤシロ「あの人なら、

何とかやってるはずだ。

雪の中でも、

落ち着いて動いていたからな」

と、ニコッと優しい笑顔を見せた。


にこ「そっかぁ……

強そうだったもんねぇ」


ヤシロは、

小さく頷いた。

にこ「あのさぁ、

全然関係ないんだけど……


トイレは普通なのに、

何でトイレットペーパーが

なくなっても戻ってるの?


未だにちょっと怖いんだよねぇ」


URU「正常動作です」


棚には、

時空の歪みを利用して作られた

「時空循環紙」が置かれていた。


この世界では、

紙が切れる心配をする者はほとんどいない。


なくなったはずなのに、

気づけばいつも元通りになっているからだ。



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